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炎獄
- 復讐 -

シェミリアは正午の時を、のんびり過ごした。暖かい太陽が、シェミリアを照らす。

ここはシェミリアの部屋。馬小屋のようで、臭く小さいが、満足していた。着れなくなった服を、破き、繋いで、布団代わりにしている。小さな机にキャンドル。小屋の端に布団が重ねてあり、そのしたに穴がある。そこに大切なものが、あるのだ。

シェミリアは布団を退け、板をどける。そこにはやはり穴。清潔そうな布に何かがくるんである。

幼いときの記憶が蘇った。

~*~*~

「シェリ!。ほら、こっち!」
お姉ちゃんに呼ばれていた名前。

「あら、お洋服汚さないようにね」
私の服を直しながら、こちらを微笑みながら見つめる、お母さん。

「…」
煙草を吸い、無言で私をチラ見した、お父さん。

あの時は何もかもが普通だった。お母さんが居ること、お父さんが居ること、お姉ちゃんが居ること、全て。

でも今は違う。

お母さんも、お父さんも、お姉ちゃんも、私をおいて逝ってしまった。

美味しいご飯もない。賑やかな笑い声もない。暖かい空気も。

無い無い無い無い無い。皆私を置いていっちゃった。

幼いシェミリアにはまだその現実を、理解できていなかった。

<2016/06/18 18:52 栗原小雪>消しゴム
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