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鈴恋?
- happybirthday! -

「……どうしよ」
辻見海斗。ただいま勉強では活用されない脳みそさんをフル活用して、物事を考えております。
「どうしたの?海斗。そんな思い詰めた顔して……ゾンビみたいだよ?」
「ハロウィンは終わったはずなんだけどなぁ……」
いつの間に俺は仮装を……してないわ全然普段着だったわ。
ゾンビみたいな顔って、どれだけ窶れているのだろうか……?
「今日、透の誕生日なんだけどさぁ」
「あっ、分かった!透君はオカルト大好きだから、海斗はゾンビの仮装してお祝いするんだね!」
目を輝かさせながら恋鈴ちゃんが言う。
今の俺はそこまでゾンビなのだろうか。ゾンビゾンビしてるのだろうか。
「……いや、実は何も考えねぇんだよなぁ……」
「ゾンビじゃ駄目なの?」
「駄目じゃないけど俺がキツいかな……?」
カッパの次は窶れたゾンビ。肌の色が緑から離れられないのは何故だろう。
「協力、出来ないことはないよ?私達2人からのプレゼントってことになっちゃうけど」
「なんか、いい案があるのなら、それでお願いします、恋鈴さん……!」
恋鈴さん、と呼ばれたのが嬉しかったのだろうか。恋鈴ちゃんは、胸をドンと叩いて宣言した。
「恋鈴さんに任せなさい‼︎」


「海斗、携帯貸してくれない?」
「良いけど……なんで携帯?」
「良いから良いから〜♪」
ひょいっと俺のスマホを取り、恋鈴ちゃんは慣れた手つきで(いつの間に慣れたんだ)誰かに電話をかけた。
「もしもし、元気だった〜?最近また映画とかで忙しいって聞いたけど大丈夫?……なら良かった!で、相談というか、お願いがあってね!」
誰と話してるの恋鈴ちゃん……
耳を傾けても相手はあまり声を張らない方のようで、全然聞こえない。
「うん、じゃあ19時にね!ありがとう、また後でね〜♪」
通話終了のボタンを、恋鈴ちゃんが押す。
「……今の、誰?」
恋鈴ちゃんが、会話していた人物の名前を言う。
「嘘おおおおお⁉︎」
俺は、よく分からない感情のままに叫んだ。


「えーと、何故あたしが言うのかは知らないけど……透、お誕生日おめでとう」
「ヘイヘイ鳴海〜、テンション上げて行こうぜ〜?」
「何処ぞの野球観戦野郎よアンタは……‼︎」
「まぁまぁ、2人とも……」
本日の主人公である透を困らせているような気がする。気がするだけで本人はそこまで苦でもなさそうだったが。
「……ん」
「痛いっ、鳴海はシンプルに何を豪速球で投げたんですか⁉︎……怖いですなんですかこの包装紙……あの渡し方ではまさか……」
「プレゼントよ⁉︎いちいち言わせないでよ馬鹿‼︎」
鳴海は照れるから投げたというのに、鈍感王子には伝わらなかったようだ。
「プレゼントでしたか……てっきり鈍器か爆弾かと」
「アンタ来年の誕生日迎えれなくさせてやろうか」
「……今後慎みますね!」
鳴海の拳が最も最強な鈍器なのだ。俺も色々と慎まなければならない。
「で、俺から……というか、俺と恋鈴ちゃんから!」
着信履歴から、例の人物を呼び出す。
「え、なんでこのタイミングで電話とかするのよ……」
「こうしないと俺はプレゼント出来ねぇんだよ」
訳が分からない、といった様子の2人。
まぁ、これだけで分かったのなら相当だけど。
「感度の調整はしてくれてるみたいだから、透でもイケる‼︎俺もバッチリ見れたから!」
「さっきから、なんのことを言ってるんですか…………………え?」
透の瞳が、見開かれる。
視線の先には、顔が見えないほどに長い黒髪の女性がいる。
「……コスプレ、とかじゃなくてですか?」
「本人だよ。な?」
女性は頷く。その度に長い黒髪が揺れる。
「貞子さん……貞子さんが!ああ、どうしましょう!記念写真……!いや、それでは写らないですよね!あ、サイン!サインください!」
テンパりながらも、ぐいぐい来る透に、貞子は驚いた(表情は読み取れないけど)ようだった。
しかし、嬉しくもあったようで、透が持ってきた色紙にサインを書いてあげていた。
「あわわ……感激です!まさか、貞子さんに会えるなんて……‼︎海斗、本当ありがとうございます!あと、恋鈴さんにも伝えといてください!」
「おう、伝えとく」
「……凄いわね。どうやって呼んだの?」
「……恋鈴ちゃんに、呼ばれたので」
か細く、澄んだ声。
確かに貞子は、そう言った。
「恋鈴ちゃん、貞子と知り合いだったみたいでさ。呼んでもらった!」
「恋鈴ちゃん何者よ……?」
確かにその謎は解けないままなのだが、透が嬉しそうだから良いか。そう思ってしまった。

透happybirthday!
長くなったのは過程が悪かった。貞子さんは霊感関係なく現れてくれた優しい。
<2016/11/06 22:01 錯乱咲良>消しゴム
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