「ていやっ!!」
「痛いッ!?ちょ、何回目っすかカプチーノさん!!」
「ひぃっ、ご、ごめんなさいぃ」
弓を握りしめながら、涙目のカプチーノさん。
俺の背中には矢が刺さっている。普通なら血が出て、死を間近に感じるのだろうが、一応練習用のものなので怪我程度で済んでいた。
「……あんまり腕はよろしくないようだな……こんなことで魔王に勝てるのやら」
「でも、半ば無理やりパーティに入れたのはカイト君だよね……?」
「責任はカイト様が取るべきだと思います。それに……魔王だなんて、何を仰るのですか?」
冷ややかな目線をベルが俺に向ける。
その視線の意味が分からなくて、俺はベルに尋ねた。
「何って……俺達は魔王を倒す為に旅してるんじゃねぇのか?」
「カイト様ごときに魔王が倒せると?それに、魔王など存在しません」
「じゃあ俺は何の為に旅してるんだよ!?」
今までずっと、『魔王を倒すカッコイイ勇者様☆』みたいな設定のつもりできたのに、それはあんまりではないか。
「僕はてっきり、『きたれ!勇者選手権★』に応募したのかと思ってたんだけど……」
「黒星………金星が良かったな。縁起的に」
しかも、なんだその得体の知れない催し物は。
「ここにきて目的を忘れるとは……まさか、ついに知能を失ってしまったのですか?」
俺に駆け寄るベル。しかし、そんな心配求めてないのだ。逆にメンタルがやられてしまう。
「まだ多少なり残ってるさ……多分」
「そこは確証が持てないんだね……?」
ベルが指を鳴らすと、俺の頭上から紙がひらりと落ちてきた。
「それ、読んでください」
「……『きたれ!勇者選手権★』の応募用紙?」
どうやら、王城で働く騎士になるためのもののようだった。
「騎士と勇者を混ぜるんじゃねぇぇ、ごっちゃになるだろうが!!!!」
紙をボール状にぐしゃぐしゃと丸める。そのまま、強く地面に投げ捨てる。そして、
「ポイ捨てはダメだと習わなかったんですか!?」
ベルの水魔法によって吹き飛ばされ、俺は気を失った。
「……斗、海斗!!」
「うわぁぁ、ごめんなさい!!もうポイ捨てしません!!」
「どうしたの!?やっぱり具合でも……いや、これはこれでいつも通りな気も……?」
「恋鈴ちゃんか……」
容姿こそベルそのものだが、見覚えのある鈴と黄色いリボン、赤を基調とした和服を見て確信した。
中々傷つくことを言われたような気もするが、先ほどまでのベルの毒舌と比べればなんともない。感覚麻痺とは、まさにこの事なのだろう。
「急に気を失って、それからやけに魘されてたけど……大丈夫?」
「ちょっと、冒険に行ってたかな?」
夢、という訳でもない気がした。一つだけ気になるのは、向こうの世界の俺は、騎士になれたのだろうかということだけだった。
「痛いッ!?ちょ、何回目っすかカプチーノさん!!」
「ひぃっ、ご、ごめんなさいぃ」
弓を握りしめながら、涙目のカプチーノさん。
俺の背中には矢が刺さっている。普通なら血が出て、死を間近に感じるのだろうが、一応練習用のものなので怪我程度で済んでいた。
「……あんまり腕はよろしくないようだな……こんなことで魔王に勝てるのやら」
「でも、半ば無理やりパーティに入れたのはカイト君だよね……?」
「責任はカイト様が取るべきだと思います。それに……魔王だなんて、何を仰るのですか?」
冷ややかな目線をベルが俺に向ける。
その視線の意味が分からなくて、俺はベルに尋ねた。
「何って……俺達は魔王を倒す為に旅してるんじゃねぇのか?」
「カイト様ごときに魔王が倒せると?それに、魔王など存在しません」
「じゃあ俺は何の為に旅してるんだよ!?」
今までずっと、『魔王を倒すカッコイイ勇者様☆』みたいな設定のつもりできたのに、それはあんまりではないか。
「僕はてっきり、『きたれ!勇者選手権★』に応募したのかと思ってたんだけど……」
「黒星………金星が良かったな。縁起的に」
しかも、なんだその得体の知れない催し物は。
「ここにきて目的を忘れるとは……まさか、ついに知能を失ってしまったのですか?」
俺に駆け寄るベル。しかし、そんな心配求めてないのだ。逆にメンタルがやられてしまう。
「まだ多少なり残ってるさ……多分」
「そこは確証が持てないんだね……?」
ベルが指を鳴らすと、俺の頭上から紙がひらりと落ちてきた。
「それ、読んでください」
「……『きたれ!勇者選手権★』の応募用紙?」
どうやら、王城で働く騎士になるためのもののようだった。
「騎士と勇者を混ぜるんじゃねぇぇ、ごっちゃになるだろうが!!!!」
紙をボール状にぐしゃぐしゃと丸める。そのまま、強く地面に投げ捨てる。そして、
「ポイ捨てはダメだと習わなかったんですか!?」
ベルの水魔法によって吹き飛ばされ、俺は気を失った。
「……斗、海斗!!」
「うわぁぁ、ごめんなさい!!もうポイ捨てしません!!」
「どうしたの!?やっぱり具合でも……いや、これはこれでいつも通りな気も……?」
「恋鈴ちゃんか……」
容姿こそベルそのものだが、見覚えのある鈴と黄色いリボン、赤を基調とした和服を見て確信した。
中々傷つくことを言われたような気もするが、先ほどまでのベルの毒舌と比べればなんともない。感覚麻痺とは、まさにこの事なのだろう。
「急に気を失って、それからやけに魘されてたけど……大丈夫?」
「ちょっと、冒険に行ってたかな?」
夢、という訳でもない気がした。一つだけ気になるのは、向こうの世界の俺は、騎士になれたのだろうかということだけだった。
