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鈴恋?
- RPG④ -

「ていやっ!!」
「痛いッ!?ちょ、何回目っすかカプチーノさん!!」
「ひぃっ、ご、ごめんなさいぃ」

弓を握りしめながら、涙目のカプチーノさん。
俺の背中には矢が刺さっている。普通なら血が出て、死を間近に感じるのだろうが、一応練習用のものなので怪我程度で済んでいた。

「……あんまり腕はよろしくないようだな……こんなことで魔王に勝てるのやら」
「でも、半ば無理やりパーティに入れたのはカイト君だよね……?」
「責任はカイト様が取るべきだと思います。それに……魔王だなんて、何を仰るのですか?」

冷ややかな目線をベルが俺に向ける。
その視線の意味が分からなくて、俺はベルに尋ねた。

「何って……俺達は魔王を倒す為に旅してるんじゃねぇのか?」
「カイト様ごときに魔王が倒せると?それに、魔王など存在しません」
「じゃあ俺は何の為に旅してるんだよ!?」

今までずっと、『魔王を倒すカッコイイ勇者様☆』みたいな設定のつもりできたのに、それはあんまりではないか。

「僕はてっきり、『きたれ!勇者選手権★』に応募したのかと思ってたんだけど……」
「黒星………金星が良かったな。縁起的に」
しかも、なんだその得体の知れない催し物は。
「ここにきて目的を忘れるとは……まさか、ついに知能を失ってしまったのですか?」

俺に駆け寄るベル。しかし、そんな心配求めてないのだ。逆にメンタルがやられてしまう。
「まだ多少なり残ってるさ……多分」
「そこは確証が持てないんだね……?」
ベルが指を鳴らすと、俺の頭上から紙がひらりと落ちてきた。

「それ、読んでください」
「……『きたれ!勇者選手権★』の応募用紙?」
どうやら、王城で働く騎士になるためのもののようだった。
「騎士と勇者を混ぜるんじゃねぇぇ、ごっちゃになるだろうが!!!!」

紙をボール状にぐしゃぐしゃと丸める。そのまま、強く地面に投げ捨てる。そして、
「ポイ捨てはダメだと習わなかったんですか!?」
ベルの水魔法によって吹き飛ばされ、俺は気を失った。



「……斗、海斗!!」
「うわぁぁ、ごめんなさい!!もうポイ捨てしません!!」
「どうしたの!?やっぱり具合でも……いや、これはこれでいつも通りな気も……?」
「恋鈴ちゃんか……」

容姿こそベルそのものだが、見覚えのある鈴と黄色いリボン、赤を基調とした和服を見て確信した。
中々傷つくことを言われたような気もするが、先ほどまでのベルの毒舌と比べればなんともない。感覚麻痺とは、まさにこの事なのだろう。

「急に気を失って、それからやけに魘されてたけど……大丈夫?」
「ちょっと、冒険に行ってたかな?」

夢、という訳でもない気がした。一つだけ気になるのは、向こうの世界の俺は、騎士になれたのだろうかということだけだった。

やっと終わった……RPGシリーズは一応終了です!
次回は楽屋ネタで、その次はまた小説です。2週間でネタを考えておきます!
<2017/04/09 23:50 錯乱咲良>消しゴム
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