-璃子視点-
「……どうしよう」
自分の手元にある厚い黒縁眼鏡を見つめ、ため息をつく。眼鏡、とは言えど今はそう呼べるのかも分からない、伊達メガネ状態だ。
明日は学校だと言うのに、自分の不注意で割ってしまったのだ。ああ、どうしよう。
眼鏡というのは、私の委員長らしさをグンと伸ばす、言わば魔法アイテムだ。それを私という奴は……
「不本意だけど、不本意だけど……!!」
明日からの少なくとも1週間は、こうするしかない。
いつもは爽やかな気持ちで登校出来るというのに、今日は足取りが重い。
下を向きながら、トボトボと歩いていると、背後から馬鹿みたいに元気な足音が聞こえてきた。
「委員長ぐっどもーにんぐー!」
「ひぎぃっ!?……あ、あぁ辻見君!?き、今日もいい天気ね……?」
「え、俺嫌われるようなことした!?反射的っぽく飛び跳ねられたんだけど」
表情は伺えないが、声色からして、凹んでいるように思えた。顔を背けながら、私はそれこそ反射的に言った。
「そんなことないわよ!!絶対に、1ミリも!!」
「冗談だって!そんなに全力講義されなくても分かってるって!」
「なら、いいのよ。なら……」
「でもさ委員長。何故に俺の方さっきから向かないの……?もはや生理的に無理みたいな?」
このまま顔を背け続けては、辻見君に至る誤解を生んでしまう。それだけは避けたい。
「……ヒかない?気持ち悪いとか100%思わない?」
「……ある程度の限度なら!!」
数秒間考えて、元気よく辻見君は答えた。
「完全に言い切らないのが辻見君らしいわね……じゃあ、そっち向くから」
恐怖からなのか緊張からなのか、奥歯がカタカタと震える。
怖気付いていても何も変わらない、私は勢いで振り返った。
「…………………」
「ちょっと、何か言いなさいよ、辻見君てば」
「委員長って」
「?言いたいことがあるならはっきり言ってちょうだい」
先程から、瞬きの間隔が早くなっている辻見君に、私は少しイラつきながら質問する。
「委員長、眼鏡取った方が良い」
「なっ!?」
驚きのあまりに、数歩後ずさる。
「コンタクトにしたんだろ!?めっちゃ良いじゃん、恥ずかしがる理由どこにあるの!?」
「……だって、委員長だから」
「へ?」
「委員長だから、眼鏡かけてた方が良いじゃないのー!」
頭が沸騰しておかしくなりそうだ。耐えきれなくなった私は、辻見君を置き去りにして走り出した。
「……委員長、やっぱ何かズレてんなぁ……」
取り残された海斗は、唖然として呟いた。
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「……どうしよう」
自分の手元にある厚い黒縁眼鏡を見つめ、ため息をつく。眼鏡、とは言えど今はそう呼べるのかも分からない、伊達メガネ状態だ。
明日は学校だと言うのに、自分の不注意で割ってしまったのだ。ああ、どうしよう。
眼鏡というのは、私の委員長らしさをグンと伸ばす、言わば魔法アイテムだ。それを私という奴は……
「不本意だけど、不本意だけど……!!」
明日からの少なくとも1週間は、こうするしかない。
いつもは爽やかな気持ちで登校出来るというのに、今日は足取りが重い。
下を向きながら、トボトボと歩いていると、背後から馬鹿みたいに元気な足音が聞こえてきた。
「委員長ぐっどもーにんぐー!」
「ひぎぃっ!?……あ、あぁ辻見君!?き、今日もいい天気ね……?」
「え、俺嫌われるようなことした!?反射的っぽく飛び跳ねられたんだけど」
表情は伺えないが、声色からして、凹んでいるように思えた。顔を背けながら、私はそれこそ反射的に言った。
「そんなことないわよ!!絶対に、1ミリも!!」
「冗談だって!そんなに全力講義されなくても分かってるって!」
「なら、いいのよ。なら……」
「でもさ委員長。何故に俺の方さっきから向かないの……?もはや生理的に無理みたいな?」
このまま顔を背け続けては、辻見君に至る誤解を生んでしまう。それだけは避けたい。
「……ヒかない?気持ち悪いとか100%思わない?」
「……ある程度の限度なら!!」
数秒間考えて、元気よく辻見君は答えた。
「完全に言い切らないのが辻見君らしいわね……じゃあ、そっち向くから」
恐怖からなのか緊張からなのか、奥歯がカタカタと震える。
怖気付いていても何も変わらない、私は勢いで振り返った。
「…………………」
「ちょっと、何か言いなさいよ、辻見君てば」
「委員長って」
「?言いたいことがあるならはっきり言ってちょうだい」
先程から、瞬きの間隔が早くなっている辻見君に、私は少しイラつきながら質問する。
「委員長、眼鏡取った方が良い」
「なっ!?」
驚きのあまりに、数歩後ずさる。
「コンタクトにしたんだろ!?めっちゃ良いじゃん、恥ずかしがる理由どこにあるの!?」
「……だって、委員長だから」
「へ?」
「委員長だから、眼鏡かけてた方が良いじゃないのー!」
頭が沸騰しておかしくなりそうだ。耐えきれなくなった私は、辻見君を置き去りにして走り出した。
「……委員長、やっぱ何かズレてんなぁ……」
取り残された海斗は、唖然として呟いた。
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