「うわぁ、ボロボロだあ……」
ポカンと口を開け、目の前に広がるボロボロアパートを見上げる。
「ここで暮らす兄の心情とは一体……」
今日は風が強く、私の短めなツインテールをなびかせた。
「母から献上したこの野菜!私は兄に渡さなければならないのだ!」
漫画の読みすぎでたまにあらすじ口調になるこのクセ。もう治らない気がするのは何故だろう。
「辻見胡桃(つじみ くるみ)出陣でありますっ!」
高らかに宣言したはいいものの、兄がどの部屋に生息しているのかなんて知らなくて。携帯も充電が力尽きたので絶望的場面に遭遇してしまった。
とりあえずはアパート共有の掲示板の前で体操座りで待機する。
「このまま兄が来なくて私は充電のように力尽きミイラとなる運命なの……?この野菜を抱えて?やだよそんな死に方……まだ中2だよピッチピチだよ熟していないまだ青めの果実だよ……」
兄ほど楽観的思考でもないので、どんどん被害妄想が悪化するのが私のダメな所だ。
まぁ、兄ほど楽観的ならそれはそれでどうなんだって感じだけども。
「……大丈夫ですか?」
「……へ?ってわああああああ!!!!」
「あ、もしかして驚かせてしまいましたか⁉︎」
「わああああああああああああっ!!!!」
声をかけられた為に顔を上げれば、そこには眼鏡をかけたイケメンがいた。
運命かなこれは。食パンダッシュで曲がり角ドーン的な運命かなこれは。
兄よ、今この場に居なくてありがとう。
すんなりと部屋が分かって入れてたらこの方とは出会えなかった。
ん、待てよ……
私体操座り→顔上げる→この方覗き込んでる→私叫ぶ
「うわぁっ、すいません!至近距離で大声で叫んで‼︎」
「いえ、元気そうで安心しました」
そう言ってにっこりと微笑むイケメン。絵になるヤバい格好良い。
「このアパートに住んでるんですか?お兄さんは」
「いや、友人がここに住んでるので遊びに来たんですが……居ないみたいです」
「そうなんですか!私は兄を待ってるんですよー」
「じゃあ、一緒に待ちますか」
爽やかスマイルいただきましたっ!
なんだこの王子様という言葉を具現化したような方は……
「名前、なんていうんですか?」
「竹倉です。竹倉透」
「透さんっていうんですねぇ!私は胡桃っていいます!辻見胡桃!」
「え、辻見……?」
「え?」
途端にハテナマークを浮かべながら固まってしまった透さん。え、何。因縁の相手の名前が辻見だったのかな。この方は悪と闘うヒーローなのかな。
「透ごめんっ、待たせたー!……胡桃ぃ⁉︎」
「え、知り合いですか?というか苗字も同じ……あれ?」
「貴様かこの馬鹿兄ぃ!!!!」
透さんと敵対する忌まわしき悪の下部め。
「なんで俺は妹にまで馬鹿だと蔑まれなければいけないの⁉︎」
「お二人……兄弟ですか?」
透さんの言い分に、私達はコクリと頷いた。
ポカンと口を開け、目の前に広がるボロボロアパートを見上げる。
「ここで暮らす兄の心情とは一体……」
今日は風が強く、私の短めなツインテールをなびかせた。
「母から献上したこの野菜!私は兄に渡さなければならないのだ!」
漫画の読みすぎでたまにあらすじ口調になるこのクセ。もう治らない気がするのは何故だろう。
「辻見胡桃(つじみ くるみ)出陣でありますっ!」
高らかに宣言したはいいものの、兄がどの部屋に生息しているのかなんて知らなくて。携帯も充電が力尽きたので絶望的場面に遭遇してしまった。
とりあえずはアパート共有の掲示板の前で体操座りで待機する。
「このまま兄が来なくて私は充電のように力尽きミイラとなる運命なの……?この野菜を抱えて?やだよそんな死に方……まだ中2だよピッチピチだよ熟していないまだ青めの果実だよ……」
兄ほど楽観的思考でもないので、どんどん被害妄想が悪化するのが私のダメな所だ。
まぁ、兄ほど楽観的ならそれはそれでどうなんだって感じだけども。
「……大丈夫ですか?」
「……へ?ってわああああああ!!!!」
「あ、もしかして驚かせてしまいましたか⁉︎」
「わああああああああああああっ!!!!」
声をかけられた為に顔を上げれば、そこには眼鏡をかけたイケメンがいた。
運命かなこれは。食パンダッシュで曲がり角ドーン的な運命かなこれは。
兄よ、今この場に居なくてありがとう。
すんなりと部屋が分かって入れてたらこの方とは出会えなかった。
ん、待てよ……
私体操座り→顔上げる→この方覗き込んでる→私叫ぶ
「うわぁっ、すいません!至近距離で大声で叫んで‼︎」
「いえ、元気そうで安心しました」
そう言ってにっこりと微笑むイケメン。絵になるヤバい格好良い。
「このアパートに住んでるんですか?お兄さんは」
「いや、友人がここに住んでるので遊びに来たんですが……居ないみたいです」
「そうなんですか!私は兄を待ってるんですよー」
「じゃあ、一緒に待ちますか」
爽やかスマイルいただきましたっ!
なんだこの王子様という言葉を具現化したような方は……
「名前、なんていうんですか?」
「竹倉です。竹倉透」
「透さんっていうんですねぇ!私は胡桃っていいます!辻見胡桃!」
「え、辻見……?」
「え?」
途端にハテナマークを浮かべながら固まってしまった透さん。え、何。因縁の相手の名前が辻見だったのかな。この方は悪と闘うヒーローなのかな。
「透ごめんっ、待たせたー!……胡桃ぃ⁉︎」
「え、知り合いですか?というか苗字も同じ……あれ?」
「貴様かこの馬鹿兄ぃ!!!!」
透さんと敵対する忌まわしき悪の下部め。
「なんで俺は妹にまで馬鹿だと蔑まれなければいけないの⁉︎」
「お二人……兄弟ですか?」
透さんの言い分に、私達はコクリと頷いた。
