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常闇の恐怖
- 知らぬ人 -

ある日私が高校が終わり帰宅すると、まだ私の他に誰も帰ってきていないようだった。しかし一応「ただいま」とは言っておき、ちゃんと家の扉の鍵を閉める。
荷物を置きリビングに繋がる廊下を歩き、ドアを開けようとする。最近立て付けが悪くなっているから、グッと力を入れて開く。
しかし、ドアが開かない。いや、ドアノブが回らない。
中古の借家なのでこういうことは多々あったのだが、私はまっさきにドアの向こうで、誰かがドアノブを抑えている、と考えてしまった。怖くなって、私は携帯をもって自分の部屋まで行き、窓を開けた。玄関を見るとお母さんが帰ってきていた。私は携帯を握りしめながら、パイプや屋根を伝い、庭まで降りた。手が泥だらけになったが、恐怖の余りそんなこと考えている暇なかった。
「お、お母さんっ!家の中に、知らない人がっ・・・・・・ドアノブ抑えてて!・・・ッ!」
私は、自分がどれだけ恥ずかしいことをしているのか、やっと気が付いた。
お母さんからすれば、私は、いきなり2階からパイプ伝いに下りてきて、大声出して焦りながら意味不明なことを言っているのだ。
お母さんは笑って言った。
「なぁに言ってるの、〇〇。さっさと入るわよ」
お母さんは家の鍵を開けて家に入ると、さっき私が『知らない人がドアノブを抑えている』と言ったドアノブを掴んだ。
がちゃ、がちゃと捻ったり引っ張ったりしているうちに、簡単にドアは開いた。
私はますます恥ずかしくなり、猛ダッシュで自分の部屋へ行き、窓の鍵を開けて、火照った頬を風に当てて冷やした。
「あー、びっくりした」

ー解説ー
『私』の部屋の窓の鍵は、誰が閉めた・・・?
<2016/11/21 21:27 蠟>消しゴム
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