「——なあ、ゆかり」
俺がテーブルで本を読んでいるゆかりに声をかける。
「はい、何ですか?」
「来月に札幌行かないか?」
「札幌ですか……? でも、今月は小樽って言ってたじゃないですか」
どっちなんですか? と言わんばかりの顔で、ゆかりはこっちを見てくる。
「札幌なんてそんなに掛からないさ。できるだけ、色んな場所に連れて行きたいんだ。
ずっと家で歌うだけじゃ、つまらないでしょ?」
「まぁー……そうですけど」
ゆかりが俯き気味にそう言う。
「よし! 決定!」
俺がそう声を上げ、ガッツポーズをする。
ゆかりは驚いたように顔を上げた。
「えええ、決定早くないですか!?」
「いいじゃないですかァゆかりさん、12月の大通公園は綺麗ですぜ」
俺がドヤ顔をしながら腕を組むが、ゆかりは
「札幌はわかりました! でも今は小樽旅行を計画しないと駄目ですよ」
と言う。
「……あ、そうでした。スンマセン」
「小樽は店閉まるの早いから、2日にしてあるよ。どこか行きたいところはある?」
俺はゆかりと小樽マップを見ながらそう言う。
「うーん、そうですね…… あ!これこれ、これ乗ってみたいです!」
ゆかりが指差したのは小樽運河クルージング、冬は一際綺麗になる。
「お、いいねぇ。わかっていらっしゃる。冬場はこれオススメなんだよ」
昔、子供だった頃に小樽運河クルージングに連れてもらった時を、俺は思い出した。
あの時は小樽とか函館とか、レトロな町は嫌いだったけど、気がついたら大好きになっていた。
人間の趣味ってのは、変わるもんなんだな。
「へぇ…… 行ったことがあるんですか?」
「ああ、小さい頃にね。あの頃は何が良いのかわからなかったよ」
「小さい頃、ですかー…… マスターの小さい頃の話、もっと聞いてみたいです」
ゆかりがそう言い、笑みを浮かべる。
「そんなに面白い話なんてないよ? うーん、そうだなぁ……」
俺とゆかりは、その後もしばらく話していた。
俺がテーブルで本を読んでいるゆかりに声をかける。
「はい、何ですか?」
「来月に札幌行かないか?」
「札幌ですか……? でも、今月は小樽って言ってたじゃないですか」
どっちなんですか? と言わんばかりの顔で、ゆかりはこっちを見てくる。
「札幌なんてそんなに掛からないさ。できるだけ、色んな場所に連れて行きたいんだ。
ずっと家で歌うだけじゃ、つまらないでしょ?」
「まぁー……そうですけど」
ゆかりが俯き気味にそう言う。
「よし! 決定!」
俺がそう声を上げ、ガッツポーズをする。
ゆかりは驚いたように顔を上げた。
「えええ、決定早くないですか!?」
「いいじゃないですかァゆかりさん、12月の大通公園は綺麗ですぜ」
俺がドヤ顔をしながら腕を組むが、ゆかりは
「札幌はわかりました! でも今は小樽旅行を計画しないと駄目ですよ」
と言う。
「……あ、そうでした。スンマセン」
「小樽は店閉まるの早いから、2日にしてあるよ。どこか行きたいところはある?」
俺はゆかりと小樽マップを見ながらそう言う。
「うーん、そうですね…… あ!これこれ、これ乗ってみたいです!」
ゆかりが指差したのは小樽運河クルージング、冬は一際綺麗になる。
「お、いいねぇ。わかっていらっしゃる。冬場はこれオススメなんだよ」
昔、子供だった頃に小樽運河クルージングに連れてもらった時を、俺は思い出した。
あの時は小樽とか函館とか、レトロな町は嫌いだったけど、気がついたら大好きになっていた。
人間の趣味ってのは、変わるもんなんだな。
「へぇ…… 行ったことがあるんですか?」
「ああ、小さい頃にね。あの頃は何が良いのかわからなかったよ」
「小さい頃、ですかー…… マスターの小さい頃の話、もっと聞いてみたいです」
ゆかりがそう言い、笑みを浮かべる。
「そんなに面白い話なんてないよ? うーん、そうだなぁ……」
俺とゆかりは、その後もしばらく話していた。
