おためし小説投稿

登録一切不要で小説投稿!
文字サイズ変更 
東方文桐録
- 第19話 竹取物語~後編 -

◇◆輝夜視点◆◇

 ………今曰は、8月15日……………十五夜…………………………私が月へと帰る日………………

 できることなら、月には帰りたくない。でも、月の使者になんて、勝てっこないわ。桐君や文ちゃんは、私を月に帰らせないようにするために、策を練ったみたいだけど……………………そう言えば、幸古君は私についてくる、とか言ってたわね……………。

「輝夜さん?どうかしましたか?」

「……あら、ごめんなさい、文ちゃん……少し、考え事をしてたものだから…………」

「……そうですか。………私も、桐も、幸古も頑張って、月の使者なんて、追い返してあげますから!落ち込まないでください!」

「文ちゃん………………ありがとう……………ごめんね。」

「…友達なんですから、大丈夫ですよ!………(桐が手伝わないと怖いですからね!)」

◇◆桐視点◆◇

「あーーーやっ!『ぎゅっ』」

 俺は文を後ろから抱き締める。

「ふぇぇっ!?き、桐……………びっくりしました…………………………………暑い、ですよぉ……!」

「そうか?ごめんなぁ、文が可愛いくて、つい……………」

 俺は文から手を放す。

「////そ、そんな事言われても、今、夏ですよ!?暑いに決まってるでしょう!?」

 文って、初だなぁ……………かわいい………からかっちゃおう……

「そういえば、今って夏だったなぁ……………太陽よりも、文の方が眩しいけどなっ!」

 文の顔は、しばらくポカンとしていたが、やっと意味が分かったようだ。

「////………きり、はず、かしい、ですぅっ!」

 怒ってるようだが、かわいいだけだ。まぁ、これぐらいにしとこう。

「ごめんごめん…(本当のこと、だけどな。ボソッ」

 おっと、つい本音が………良かった、聞こえてないみたいだ。

「………許して、あげます………」

 文、優しいな………まあ、そういうとこが好きなんだけどな!

「……………私も会話に入れてくれないかしら?……」

 しまった、輝夜を忘れてた。

「ごめん、それじゃあ………月について、教えてくれないか?」

「……いいわよ。月はね………こことは比べられないくらい、文明が発達してるの。つまり、暮らしやすいの。でも、この地には、『穢れ』があるらしくて、穢れを嫌い、この地を出て、月へと移住したのよ。…………私は、ここへ来てみたくて、蓬莱の薬を飲み、罰として、この地へ落とされた………………………蓬莱人はね、死なないの。首を切断しても、体を真っ二つにされても、死なないのよ………………私は、不老不死の蓬莱人よ。」

「……………大変なんだな………」

「……………悲しい、です…………月の人達は、こんなに綺麗なこの地が、嫌い、なんて…………」

 文の言うとおりだ。たとえ、どんなに穢れているとしても、俺は、そこで文と生きたいのだから。

「月の文化って、どんな風なんだ?」

「えーと、それはね……………………………」



 そんなことを話している間に、昼が過ぎ、夕日が西の空へと沈む頃となっていた。

「うぅ、緊張しますね……………チャンスは1回、その間に月の使者を倒さなくては…………………」

「大丈夫だ。文。俺がいるから。」

 …………それに、アノ人、永……………………まだ言っちゃだめだーーー!

「ごめんなさい…………私のせいでこんなことに…………」

 月が昇る。皆真剣な面持ちだ。

 月が輝く。溢れんばかりの光に、目が眩む。

 そして……………月の使者が現れた。もちろん、その中にはアノ人もいるはずだ。東方を知ってる俺なら分かる。

 輝夜は一番奥の部屋にいる。輝夜は、立ち上がり、月の使者の下へ行き、月に帰るため、竹取夫婦と帝へ蓬莱の薬を渡し、月へ帰る。そこまでは、竹取物語と同じだ。しかし、違うところ、それは、俺達が輝夜について行っている。
 そして………………遂にアノ人が勳き出した。

 その人は、輝夜の従者。最高の天才薬師。

 次々と月の使者は倒されて行く。

「文っ!幸古っ!今だっ!」

「「はいっ!(うんっ!)」」

 そこに俺達も加勢すると、月の使者は、全滅し、残ったのは輝夜とアノ人、そして俺達だった。

「あの………貴殿方はどちら様かしら?……………ありがとう。おかげで早く倒すことができたわ。」

 俺達に代わり、輝夜が答える。

「私の友人よ。青い瞳の男の子が桐君。その横……というか前?にいるのが文ちゃん。で、残りが幸古君。」

? 何故輝夜がこんな言い方をしたかは、俺が文を抱き締めてたからだ。

「残りってひどいよ輝夜さん…………」

「あら、ごめんなさい、言い方変えるわね。金髪の子が幸古君よ。ちなみに、一諸に来たいそうよ。」

「………私はハ意 永琳(やごころ えいりん)よ。姫様の従者で能力は『ありとあらゆる薬を作る程度の能力』よ。姫様の友人………貴方達、妖怪ね。」

「……前から思ってたけど、何で分かるんだ?」

「気配よ。そこの子と貴方、天狗ね………相当高位の。そこの子は、人間と狐……………ところで、狐さん。「幸古でいいよ。」……幸古さん、貴方、本当についてくるの?しばらくは逃亡生活よ。」

「………分かってる。でも、ついていきたい。」

「…………………いいわ。行きましょう、姫様、幸古さん。」

「じゃーなー!幸古ー!また会おうな!」

「幸古っ!絶対、絶対、また会いましょうっ!」

「もちろんっ!絶対、いつか、また会おうっ!!!」

 幸古は、行ってしまった。

「桐………………幸古も、輝夜さんも、行ってしまいました…………次は、どこに行きますか?」

「文………………『ぎゅうっ』太陽の、花畑……………知ってるか?」

「//// し、知らない、です……」

「花が、たくさん、たくさんあるんだ。一諸に、行こう。その後は…………いや、なんでもない。」

「? 桐、媼さんが呼んでます。行きましょう。」

「………桐さん、文さん、輝夜が帰る際に置いて行ったこの手紙と薬、帝に届けていただけませんか?」

「分かりました。それでは。」

 その後、俺達は帝に薬を届けた。その薬により、1人の少女が孤独な運命を歩んでしまうことも忘れ……………

 俺達は―――旅に出た。

はいっ! 作者のさきです!少し短いのですが、これにて竹取物語、終了となります。
 太陽の花畑と言えば………アノ人ですねっ!今回は、永琳さん、次回は誰でしょうね~?↓以下、設定↓
射命丸 文(しゃめいまる あや)
・こう見えて、かなりのウブだ。いつも桐の過激なコミュニケーションを受けているのに、ウブだ。ちなみに言うと、最近は手を繋ぐだけで、心臓の音が聞こえそうな程、ドキドキするそうだ。うん、目を見てもドキドキするので、桐の近くにいるのがつらいのに、傍にいたいと思ったり…………自分の想いに自信がないらしく、桐には何も伝えていないが、いつか、伝えたいと思っているようだ。女の子の為、花言葉にも詳しい。
<2016/07/24 17:00 さき>消しゴム
Copyright(C) おためし小説投稿 Since2013 All Rights Reserved.