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東方文桐録
- 第28話 幻想郷 -

◇◆桐視点◆◇

 朝起きたら、面倒なことになっていた…………どこかであるようなパターンだけど、本当に起きてしまった。

 1から説明しよう。まず、朝起きたら、妖怪の山のまわりの山々が消えていた。そこで天魔に呼ばれ、天狗全員が集まった。そこで説明されたのは、この山が『幻想郷』という場所に入った、と言うことで、妖怪の山を幻想郷に組み込んだ妖怪…『八雲 紫』(やくも ゆかり)を呼び、説明をさせたところ、このようなことだったらしい。


「幻想郷のバランスを保つ為に、妖怪の山が必要だったのですわ。今から幻想郷について説明致します。幻想郷は、外の世界と『博麗大結界』という結界で分断されています。一度結界内に入ったものは、出ることはできますが、もう一度入ってくるのは、とてつもなく難しいです。博麗大結界は、幻想郷の中心にある、『博麗神社』の、『博麗の巫女』が管理しておりますわ。たまに、結界の隙間から、入ってきてしまうものがあると思います。そういう人は、帰りたいと言った場合、博麗神社につれていってください。それと、幻想郷は、その名のとおり、幻想になったものの為の郷。忘れさられてしまったものが入ってきますわ。………」


 そして、八雲 紫は最後にこう言い、帰ってしまったそうだ。


「幻想郷は全てを受け入れる。けれどそれは、とても残酷なことですわ。」


 そうして、妖怪の山は幻想郷の一部となった。


 幻想郷には、太陽の花畑や、妖怪の山、博麗神社、霧の湖などがあり、そして、八雲 紫によると、もう2つ増えるらしい。

 ちなみに、今日の天狗は、全員休みの命令がくだされ、幻想郷を見てまわることが許された。つまり、哨戒する天狗が今日はいないのだ。ということで、朝ご飯を食べ、山を散策することにした。しかし、途中まで行ったところで、はぐれてしまった。一体どこにいるんだ?


◆◇文視点◇◆


 うぅ、桐とはぐれてしまいました………


『だ、誰かぁ!いたら助けてくれっ!』


 あやや?声がしますよ?どんどん近付いてきています。返事してみましょう。


「あやや?誰かいるのですか?」


 そして現れたのは……おかしな格好をした、人間の少年だった。


「ふぇ?……(まさか、今日天魔様が言っていた、外から来た人?でも、外の世界でもこんな服、なかったと思うけど…………?)……すいません、貴方は、どなたでしょうか?私は射命丸文。……鴉天狗という妖怪、です。」

「………えっと、すいません、今、大きなクマに襲われているんです…。」

「………うーん、では、助けたら名前、教えてください。」

「えっ!でも、貴女も危ないですよ!」

「ふふっ、大丈夫ですよ。こんなクマくらい、すぐに倒せますから。心配してくれてありがとうございます。」


 私を心配するなんて、心配性なんですかね?

 私は彼を追っていたクマに向かって風を起こした。するとクマは、一瞬で倒れた……やっぱりつまんない。


「よし、倒せましたね。さぁ、貴方の名前、教えてください。」

「いいですよ。僕の名前は須洞 碧(すどう あお)。射命丸……少し変わった名前ですね。……危ないっ!」

「ひゃっ!?」


 私は彼……須洞 碧に突き飛ばされた。そして振り向くと、さっき私が倒したはずのクマが立っていた。


「須洞さん!」


 彼のおかげで私は怪我をしなかったけど、彼は…?

 彼はクマの近くに倒れており、脚から少量の血が流れていた。

 優先させるのはクマを倒すこと。今度は容赦なくこま切りにしてしまった。自分らしくないと思うけど、仕方がない。


「須洞さん、大丈夫ですか!?血が…………」

「……っ、これくらい大丈夫ですよ。」

「良かったぁ……でも、このままだと、歩けませんね。うーん、家に行って、応急措置しましょうか。少しつかまっててください。………着きましたよ。」


 家についたら桐が先に帰っていた。


「文!はぁ、心配したんだからな!………その人は?」

「えっと、歩いてたらクマに襲われてたのを見つけて、それで……」

「うーん、人間は本当は入れちゃいけないんだけどなぁ………でも、怪我してるし、どう見ても人里の人間じゃないからな………まあ、まずは怪我を直さないと。」

「そうですね。それじゃあ、桐の家って空き部屋ありましたっけ?」

「うーん、ないなぁ。でも、文の家も空き部屋なかったし。」

「なんで知ってるんですか?」

「ヒミツだ!」

「うーん、それじゃあ、どうしましょう………」

「! そうだ!倉庫の道具を全部どかせば、それなりの広さがある!」

「そうですねっ!」

「……あの、すいません、貴方の名前は?僕の名前は須洞 碧です。」

「ごめん。俺の名前は紅葉山 桐だ!あと、敬語じゃなくていいからな。呼びすてでもいいぞ。」

「それじゃ、えっと、質問させてもらっていいかな?ここはどこ?」

「ここは、妖怪の山。鬼や天狗、他の妖怪とかがいっぱいいるけど、食べられなくてよかったな!ちなみにここは、幻想郷というところの中にあって、忘れられたものが来る場所だ。外に帰りたかったら、怪我が治ってから言ってくれ。」

「分かった。それじゃ、帰るまでの間、よろしく。文、桐。」

 なんだか楽しくなりそうです。

はいっ!作者のさきです!
 今回出てきた外来人、碧は作者の2作品目の「東方風碧録」の主人公で、この話と同じ時代、場所、世界です。風碧録では、この話の碧視点を書く予定です。2つの作品がどのようにして絡み、交わっていくのかが見どころです!
<2016/08/18 09:16 さき>消しゴム
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