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東方文桐録
- 第29話 博麗の巫女 -

◇◆桐視点◆◇

 碧がこの山に入ってきてから、1ヵ月がたった。彼の怪我は完治し、普通に暮らせるようになった。


「それで、碧、本当に外の世界に帰るんですか?」

「うん、そうしようと思う。」

「……………博麗神社に行きましょう。桐、碧の準備を手伝ってください。終わったら博麗神社につれてきてくださいね。私は先に行ってますから。」

「分かった。」


 博麗神社は幻想郷の中心にある。外の世界へと帰るには、そこの巫女にたのむしかない。
 5分程して準備をして、博麗神社へと向かった。ちなみに碧は俺が抱えるしかない。……飛べないから。
 神社に着いたら、文とあと2人、女性がいた。


「あっ、桐、碧、やっと来ましたね。この人は一代目博麗の巫女の博麗 靈夢(はくれい れいむ)さんです。そしてその隣の方は……」

「私は八雲 紫ですわ。貴方がたはもう知っていると思いますが………」

「幻想郷を創ったのが貴女。そうですね。」

「ええ。そうです。」


 どうやら、黒い髪で紅白の巫女服(?)を纏った人が巫女で、金髪美女という感じの人(?)が八雲さんらしい。


「……外の世界に戻りたいという人は誰?早く終わらせたいのだけど…」

「あぁっ、すいません。えっと、彼です。」

「……彼ね。分かった「ちょっと待ちなさい。」……紫?さっきも言ったけど、早く終わらせたいの。」

「ごめんなさい。でも1つ言わせて頂戴。彼、外の世界の人間じゃないわよ。」

「……………どういうこと?」

「簡単に言うと、彼はこの時代の人間ではないということよ。今、この結界から出てしまうと、元の時代には戻れないわ。」

「…………つまり、碧は戻れないんですか…?」

「いいえ、今すぐだと運が悪ければ戻れないけれど……あと数年したら戻れるわよ。その為にも……貴方が覚えていることを教えて。」

「…………オレの名前は須洞 碧。山の中を歩いていて、気が付いたら妖怪の山にいた。」

「他には?」

「………………生年月日が平成……年号しか覚えてない。10月8日。」

「そう。………ちなみに今は、10世紀くらいよ。」

「え?……………10世紀?そ、それって……」

「貴方のいた時代の約1000年前よ。」

「ええっ!?」

「……………あの、すいません、話についていけないんですが………」

「あら、ごめんなさい。つまり、彼を外の世界へ帰すことはできません。」

「………………別にいいです。そんなに帰りたい訳じゃないですから。」

「碧……本当にいいんですか?」

「うん。」

「でも、もう山には帰れないですよ?」

「……分かってる。」

「そうですか……」

「………………碧、どうするつもりだ?」

「……人里ってこの近くだろ?」

「ええ、そうよ。……私が面倒見てあげるから、さっさと帰ってくれる?参拝客が来ないじゃない。これでも私、怒ってるのよ……?…」

「え、ご、ごめんなさい。それでは碧、さよならっ!」


 おいおい、文、俺を置いていくな……


「碧、じゃあな。……もう会えないかもしれないけど、また、会えるといいな……」

「……桐……………あぁ、じゃあな。また今度。」


 次に会うのはいつになるのだろう。というよりも、また、会えるのだろうか。俺は空をとびながら、家に着くまでずっと、アイツのことを考えていた。

はいっ!作者のさきです! 今回は短いですが、読んでくださる皆様に感謝です!
 はぁ~夏休みの宿題をのびた君のように出校日前日までやっていたので、更新が遅れてしまいました…
 あやややや~文ちゃんを可愛く書ける方が羨ましいかぎりですよ~♪
 あーうー☆キャラ崩壊しちゃってますよー。
 さて、文&桐と碧がはなれたところで、いったん2つの物語は分岐します。碧のルートは、靈夢(霊夢ではありません)と博麗神社、桐のルートは、文と妖怪の山がメインとなります。
 ちなみに、今回出てきた巫女、靈夢は、東方projectの主人公、博麗 霊夢の祖先です。
<2016/08/30 17:02 さき>消しゴム
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