2人は夜明け近くの空を飛んでいた。ちなみにいうと、鴉天狗の羽根は、出したり、しまったりできる。
しかし、家を出てからずっと飛びっぱなしである。疲れないわけがなかった。
「あやや!?」
文がバランスをくずし、落下し始めた。しかし、落下速度より、桐の飛ぶ速度の方が早く、桐は空中で文を受け止めた。
「文、大丈夫か?」
「はい。大丈夫ですよ!!これくらい、平気です......!」
「文.....無理はしないでくれ。ほら、丁度人里があるから、休けいしよう。」
桐はそういい、地面へと降り立った。
降りていった先には、森が広がっていた。2人はそこで少し休けいし、空を飛ぶことにより少しだけ乱れていた衣服を整え、人里へと入っていった。
2人は人里に入ると、まず、これから暮らしていくために、家を建て、お金を稼ぐことにした。
文の風の刃で、最初に降り立った森の木を斬って製材にし、桐は釘などを用意するために、少し木材を持って、人里へと降りていった。
◇◆桐視点◆◇
うーん、文を置いてきてしまったけど、文なら大丈夫かな?
それも大事だけど、まずは金を作らないと!
「きれいに切れた木材でーす! はやくしないとなくなっちゃいますよー!!」
そう言いながら歩いていると、近くにあった民家から人が出てきて、木材を全て買ってくれた。人里の人から聞いた話によると、このあたりの地主さんらしい。
俺は地主さんに頼み、釘を買わせてもらった。それにしても、やっぱり文が心配だ。よし!はやく戻ろう!
◇◆文視点◆◇
桐が人里に着いたのと、ほぼ同時刻.....
「はぁ...やっぱり少し疲れますね.....」
私は自分のまわりにあった木を、ほとんど木材にし終えた。
暇だったので、近くにあった石で遊んでいたら、あることに気付いた。なんと、石を持ったまま、能力を使うと、風は石の中へと吸い込まれるかのようにして、消えていった。そして、その石を割ってみると..........中から、風が出てきた。それから少しして、桐が帰ってきた。
◇◆三人称視点◆◇
「文!!大丈夫か?俺がいなかった間、何もなかったか!?」
「桐。大丈夫ですよ。何もなかったです。 あっ!そうだ!桐、この石、見ててくださいね!えいっ!」
文は石を投げた。すると、石が割れ、中から風が出てきた。ちなみにいうと、桐は文の石を投げるときの『えいっ!』という声で気絶寸前だ。
「文っ!これはすごいな!よしっ!これも人里で護身用として売ろう!!! あっ!そうだった。文。木はどれくらい切れたか?」
「ほとんど全部切りましたよ。」
「文は作業がはやいなぁ。それじゃあ、家を作ろう!その間、文はさっきみたいな石を作ってくれ。」
「はい!分かりました。私は丁度いいくらいの石を探してきますね!」
こうして2人のお金を稼ぐための人里での暮らしが始まったのであった。
