◇◆桐視点◆◇
彼女の表情が暗いのは、何故だろうか?
「……文?本当に大丈「た、大変で…わあ!?」…何だ!?」
「桐様!早くこの山から逃げてください!「どうしたんだ?」いいから早くっ!文様もです!」
「はあ…?文、とりあえず上、行くか。」
「……はい。」
・・・・・・
…………いや、待て。今、来た天狗は何と言った?山から逃げて?
「文!」
「ふぇ!?な、何ですか、いきなり大きな声出して?」
「先に行っててくれ!」
「は、はあ……ちゃんと、後で来るんですよ?」
「分かってる!…………文、どんなことがあっても、俺は文が好きだから。」
文の言葉を聞かずに、俺は飛び出した。
◆◇文視点◇◆
「え……っ桐!待って!桐!……ゃ……行かないで……」
彼は、その言葉を言って、いなくなってしまった。……行かないでほしかった。この山は……もう、現界まであるモノを溜め込んでいるのだから。
彼を、信じたい。
彼なら、できるかもしれない。
彼なら……あの現象を止められるかもしれない。
でも、その淡い期待は次の瞬間、脆く崩れ去った。
……地面が、山が揺れている。これは、そろそろ本格的に逃げないと。
「……桐、お願いします。」
まわりの天狗は逃げ惑っている。そんな中、私は飛び立った。
◇◆桐視点◆◇
俺には、原作の知識がある。
大昔に活動し、原作の時代には活動がほぼなかった火山…『妖怪の山』
確か、大昔に噴火していたはずだ。
「噴火なら……操れるかもしれない。」
地面が揺れる。体のバランスを崩しそうになる。それでも。
「俺にできることなら……俺にしかできないことなら……やるしか、ない。」
火口に着く。既にマグマが出てきそうな状態になっている。
「はあ……」
頭の天辺、指の先、爪先……体の隅々まで力を巡らせる。
瞬間、マグマが火口から出て、溶岩へと変わる。
こんな時でも、考えるのは彼女のことだった。
「っ……文、ごめん」
どうやら、力不足だったようだ。
先程までと比べ物にならないくらい速く、溶岩が俺を飲み込まんというばかりに押し寄せてくる。
体に熱いものが触れる。これは…
「か、さぃ、りゅぅ……運、わるぃ、な、おれ。」
火砕流。触れたものを瞬間的に茹で上げる、数百度にも登る気体と火山砕屑物の恐らく幻想郷を破壊できる程の流れ。
俺は天狗だ。すぐには死なないが、やがて死ぬ。そして、その前に意識がなくなるだろう。
視界が暗くなっていく。その端に黒い羽が見えた気がした。そして、何も見えなくなった。
◆◇文視点◇◆
私の見たものは、火口から降りてくる煙に半身が飲み込まれようとしている、彼の姿だった。
「っ!馬鹿っ!」
彼のいる場所へ飛び込む。勿論、自分が操れる内で最も冷たい風で体を全て覆って。彼を捕まえる。
・・
……正直、死ぬかと思ったけれど、何とか私は無事だった。彼は……生きてるし、何とかなるでしょ。
もしもの未来なんて、考えない方がいい。だって……『もしも』なんてないんだから。
「…………」
彼が、私を呼んだ気がした。
「……私はここにいるから……必ず、また、私にっ…私の、名前を、呼んで……」
一先ず、上空へと避難する。
「……文?と……桐!?」
「?……お久し振りですね。幸古。」
「文!ついてきてくれ!」
「はあ。じゃあ、ついていきます。」
私は、彼を信じているから……絶対に……
「生きてください。」
彼女の表情が暗いのは、何故だろうか?
「……文?本当に大丈「た、大変で…わあ!?」…何だ!?」
「桐様!早くこの山から逃げてください!「どうしたんだ?」いいから早くっ!文様もです!」
「はあ…?文、とりあえず上、行くか。」
「……はい。」
・・・・・・
…………いや、待て。今、来た天狗は何と言った?山から逃げて?
「文!」
「ふぇ!?な、何ですか、いきなり大きな声出して?」
「先に行っててくれ!」
「は、はあ……ちゃんと、後で来るんですよ?」
「分かってる!…………文、どんなことがあっても、俺は文が好きだから。」
文の言葉を聞かずに、俺は飛び出した。
◆◇文視点◇◆
「え……っ桐!待って!桐!……ゃ……行かないで……」
彼は、その言葉を言って、いなくなってしまった。……行かないでほしかった。この山は……もう、現界まであるモノを溜め込んでいるのだから。
彼を、信じたい。
彼なら、できるかもしれない。
彼なら……あの現象を止められるかもしれない。
でも、その淡い期待は次の瞬間、脆く崩れ去った。
……地面が、山が揺れている。これは、そろそろ本格的に逃げないと。
「……桐、お願いします。」
まわりの天狗は逃げ惑っている。そんな中、私は飛び立った。
◇◆桐視点◆◇
俺には、原作の知識がある。
大昔に活動し、原作の時代には活動がほぼなかった火山…『妖怪の山』
確か、大昔に噴火していたはずだ。
「噴火なら……操れるかもしれない。」
地面が揺れる。体のバランスを崩しそうになる。それでも。
「俺にできることなら……俺にしかできないことなら……やるしか、ない。」
火口に着く。既にマグマが出てきそうな状態になっている。
「はあ……」
頭の天辺、指の先、爪先……体の隅々まで力を巡らせる。
瞬間、マグマが火口から出て、溶岩へと変わる。
こんな時でも、考えるのは彼女のことだった。
「っ……文、ごめん」
どうやら、力不足だったようだ。
先程までと比べ物にならないくらい速く、溶岩が俺を飲み込まんというばかりに押し寄せてくる。
体に熱いものが触れる。これは…
「か、さぃ、りゅぅ……運、わるぃ、な、おれ。」
火砕流。触れたものを瞬間的に茹で上げる、数百度にも登る気体と火山砕屑物の恐らく幻想郷を破壊できる程の流れ。
俺は天狗だ。すぐには死なないが、やがて死ぬ。そして、その前に意識がなくなるだろう。
視界が暗くなっていく。その端に黒い羽が見えた気がした。そして、何も見えなくなった。
◆◇文視点◇◆
私の見たものは、火口から降りてくる煙に半身が飲み込まれようとしている、彼の姿だった。
「っ!馬鹿っ!」
彼のいる場所へ飛び込む。勿論、自分が操れる内で最も冷たい風で体を全て覆って。彼を捕まえる。
・・
……正直、死ぬかと思ったけれど、何とか私は無事だった。彼は……生きてるし、何とかなるでしょ。
もしもの未来なんて、考えない方がいい。だって……『もしも』なんてないんだから。
「…………」
彼が、私を呼んだ気がした。
「……私はここにいるから……必ず、また、私にっ…私の、名前を、呼んで……」
一先ず、上空へと避難する。
「……文?と……桐!?」
「?……お久し振りですね。幸古。」
「文!ついてきてくれ!」
「はあ。じゃあ、ついていきます。」
私は、彼を信じているから……絶対に……
「生きてください。」
