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エッチな騎士の成り上がり
- 辺境乱乳編08 -

おれが身体を起こそうとすると、
シャムシェルは両腕を引っ張って起こしてくれた。

かわいい悪魔は、嬉しそうにおれを見つめている。

リュート「さっきの話、ほんとなのか?」

シャムシェル「何が」

リュート「人間を襲わない話」

シャムシェル「ほんと。リュートがそばにいて
       毎日パ〇ズリさせてくれるのなら、絶対襲わない」

リュート「……パ〇ズリって、絶対条件なの?」

シャムシェル「だって、リュートの、美味しいんだもん」

おれは倒れかけた。

なんたる屈託のない笑みに、露骨な告白であることよ。

まあ、相手がサキュバスだから、
当然といえば当然なのだろうが------。

リュート「おれに退治されるっていう選択肢はないの?」

シャムシェル「退治したよ」

リュート「嘘」

シャムシェル「だって、わたし、昨日思い切りイッちゃったもん。
       あまりに気持ちよくて気絶しちゃった」

リュート「おれは本気で死ぬかと思って気絶した」

シャムシェル「くすくす。大物なんだから」

リュート「何が大物なんだか。おれは普通サイズだぞ」

シャムシェル「あれ、大きさがすべてだと思ってんの?
       男のって、大きさじゃないんだよ。
       性能なんだから」

リュート「ふ~ん」

シャムシェル「リュートの場合は特別だけどね」

リュート「けど、毎日パ〇ズリされてたら、おれ、死んだりしない?」

シャムシェル「昨日、あれだけやったのに死ななかったじゃん」

リュート「けど、ぽっくりいくかも」

シャムシェル「それは平気」

リュート「どうして」

シャムシェル「リュート、大物だから」

リュート「おれは小物だって。騎士学校だって最下位だったし」

シャムシェル「大物だよ。お尻の穴に毛が生えてたし。
       そういう人って、出世するんだよ」

リュート「ふ~ん。結構物知りなんだな」

シャムシェル「だって、悪魔だもん。何年生きてると思ってんの?」

リュート「何年?」

シャムシェル「レディに年齢は聞かないの」

ぷいとシャムシェルがそっぽを向くと、おれはふと思った。

悪魔にレディもあるのだろうか……?

シャムシェル「今、悪魔にレディもあるのかって思ったでしょ」

リュート「お、思ってない」

シャムシェル「思ったくせに。わたしは悪魔じゃないの、魔族なの。
       魔族にも男と女があるんだからね」

リュート「おまえの種族にも男がいるのか」

シャムシェル「ほとんど殺されちゃったけどね」

おれは思わず口をつぐんだ。

200年前までは、この地では魔族と人間が共存していた。

でも、人間側が人間に従属しない魔族の撲滅を訴えて、
魔族が全面抵抗。

魔族はほぼ全滅させられている。

リュート「おまえ、寂しくないのか?」

シャムシェル「別に。仲間はいるし」

リュート「ふうん」

シャムシェル「わたしのこと、心配してくれてるの?」

リュート「べ、別に」

シャムシェル「そうなんだ。優しいね~、くすくす」

シャムシェルが笑う。

シャムシェル「ね。御飯、取ってきてあげよっか」

リュート「あ、そうだ。大広間まで食べに行かなきゃいけないんだ」

ガチャッ!

物音がして、ドアが開いた。

守備兵A「ツイてねえ……朝から死体を見てこいなんて……」

守備兵B「またひからびてるんだろうな……
     よそから新しい騎士が配属されるたびに、
     餌食になるんだから」

リュート「何がひからびてんの?」

守備兵A「ひええええっ!」

守備兵B「幽霊!」

リュート「あれ、もしかして朝食を持ってきてくれたの?
     おれ、腹減っちゃって……白パンがいいな」

守備兵A「ひええええっ、生きてる!」

守備兵B[そんな馬鹿があるか!死んでるんだよ!」

リュート「生きてるけど」

守備兵A「本当に?」

リュート「握手してみる?」

守備兵B「おい、地獄に引きずり込まれるぞ」

リュート「大丈夫だって。あたたかいよ」

守備兵が手を伸ばした。

守備兵A「あ……あたたかい」

リュート「ね」

守備兵A「ひええっ!大変だ!長官にご連絡を~っ!」

守備兵は大騒ぎをして帰っていった。

シャムシェル「くすくす……面白くなりそう」

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しばらくして、おれは長官の部屋で、
複雑な表情の2人と対面していた。

2人とも、開いた口が塞がらない顔をしている。

アーボイン「ぶ、ぶ、ぶ、無事で何よりだったな」

リュート「おれも死ぬかと思いました」

マドワーズ「……」

アーボイン「き、昨日は悪魔が出なかったのか。
      め、珍しいこともあるもんだな」

リュート「出たんですけど、なんか死ななくて」

アーボイン「……」

アーボイン「……まさか、本当に退治したのか?」

リュート「退治したというか、下僕になっちゃったというか」

アーボイン「言っている意味がわからんが」

リュート「それがその……僕(しもべ)にするのなら、
     もう悪さはしないと言われて」

アーボイン「僕(しもべ)?僕にしたのか?」

リュート「まあ……」

アーボイン「信じられん。悪魔が人間の下僕になるわけがない。
      だいたい、悪魔なぞ、どこにいるというのだ?」

リュート「いや、すぐそこにいるんですけど、見えないだけです」

アーボイン「どこにいるんだ」

リュート「長官の隣に」

アーボイン「ひっ!お、脅かすな!」

リュート「普通は人間に見えないんだそうです。
     見せようとすると見えるようになるらしいですけど」

アーボイン「……本当にいるのか?」

リュート「シャムシェル、出て来いよ」

シャムシェル「面倒臭いなあ」

アーボイン「ひぃぃっ!」

マドワーズ「ひぃぃっ!」

シャムシェル「失礼なやつね。せっかく出てきてやったのに、ひぃぃって。
       食っちゃうぞ」

アーボイン「ひぃぃっ!」

マドワーズ「ひぃぃっ!」

シャムシェル「こいつら、これしか言えないの?」

リュート「シャムシェルの美貌に驚いてんだよ」

シャムシェル「そうなんだ♪」

アーボイン「……」

マドワーズ「……」

アーボイン「そ、それで……
      その、本当に悪さはしないと言っているのか?」

シャムシェル「しないよ。リュートがずっとそばにいてくれるのなら、
       人間はもう襲わない」

シャムシェル「だって、リュートの、濃くて美味しいんだもん」

アーボイン「……」

マドワーズ「……」

リュート「シャムシェルも反省してるんで」


シャムシェル「もっと早くリュートみたいな美味しい人間に出会ってたら、
       だ~れもおそわなかったのに」

アーボイン「……」

マドワーズ「……」

2人とも、口を利かない。
絶対、おれが死ぬと思っていたのだろう。

リュート「あの……それで、約束、いいですか?」

アーボイン「や、約束?」

リュート「お城を1個もらえるというのと、
     毎日白パンにしてもらえるっていう------」

アーボイン「し、知らん!わしは聞いとらんぞ!」

リュート「え?」

アーボイン「わしは知らんぞ!そんな約束、した覚えがない!」

リュート「でも、約束------」

アーボイン「そ、そうだな、マドワーズ!」

マドワーズ「え、ええ……あ、あれは、怯えるリュート様を
      励ますために長官が口にしただけのことで……。
      第一、契約書も書いておりやせんし」

おれは黙った。

どうやら、2人はちゃらにするつもりらしい。はなから、
おれが退治できるとは思ってもみなかったのだろう。

マドワーズ「そ、それに、こうして悪魔はいやすからね」

シャムシェル「何?わたしの言葉が信用できないって言うわけ?
       食っちゃうぞ」

マドワーズ「ひぃっ!」

アーボイン「と、とにかく話はもう終わりだ!出ていけ!」

<2016/09/24 18:37 RUKA>消しゴム
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