おれが目を覚ますと、シャムシェルはいなかった。
気まぐれにどこかへ出かけたまま、戻ってこなかったらしい。
さすが夢魔だ。
おとなしく部屋にじっとしてはいない。
お城の守備隊の者が部屋に入ってきていた。
守備兵「長官が部屋に来いとのことです」
リュート「今から?」
守備兵「はい」
ずいぶん急な話だ。
まだ朝食も食べていないのに、何の話だろうか……?
--------------------------------------------------------------------------------
リュート「失礼します」
長官の部屋に着くと、すでに家令のマドワーズと、
長官が待っていた。
また、怪しい二人組だ。
マドワーズ「おお、お待ちしておりましたよ、リュート殿」
リュート「あの……ご用は何でしょう?」
アーボイン「おまえに護衛を頼みたくてな」
リュート「護衛?」
マドワーズ「実は、今日奥方がお出かけになるんで。
その護衛をお願いしたいんで」
リュート「おれがですか?」
アーボイン「まあ、こんな寂れた町で美人でもない女を
襲う輩もおらんだろうが、一応、用心のためにな」
マドワーズ「ご婦人を1人で行かせるわけにはいきやせんからね」
リュート「女中は?」
アーボイン「仕事がある」
マドワーズ「馬に乗れないんでさ。
ですから、どうしてもリュートの旦那のお力が必要なんで」
どうやら、随伴者は自分1人ということらしい。
リュート「それはもちろん、ご命令とあらば」
アーボイン「六時課に出発させる。それまでに準備をしておけ」
六時課------つまり、正午というわけだ。
アーボイン「わかったら行け」
面倒臭そうに長官は手で追い払った。
おれは礼をして部屋を辞した。
--------------------------------------------------------------------------------
突然の命令だった。
思いがけない形で、ロクサーヌと2人きりになることになる。
ハプニングなど、もちろん起こるまいが、
2人きりということになると、どうしても意識してしまう。
おれは考え事をしながら、守備兵に混じって朝食を取った。
相変わらず、黒パンだったが、味は覚えていない。
ずっとロクサーヌのことを------奥方の豊かな胸のことを、
考えていた。
--------------------------------------------------------------------------------
リュート「失礼します」
聖十字教が打ち鳴らす六時課の鐘の音を聞きながら、
奥方の部屋に入ると、
ロクサーヌがいつもの姿で待っていた。
やはり、出会うとすぐ視線が胸に向かってしまう。
昨日は1日中会わなかったが、1日ぶりに合うと、
やはり大きな胸だ。
豊満そのものという感じである。
プルンプルンのオッパイが、
谷間を完全に露わにしたままこぼれおちそうになっている。
今にも熟して落ちそうな胸の果実だ。
リュート「お迎えに上がりました」
ロクサーヌ「ありがとう」
ロクサーヌは嬉しそうに目を細めて微笑んでみせた。
少しドキッとする。
ロクサーヌ「では、参りましょうか」
リュート「はい」
--------------------------------------------------------------------------------
ロクサーヌ「今日はいいお天気みたいね」
リュート「はい」
ロクサーヌは嬉しそうに、にこにこしている。
どうやら、このまま乗馬するようだ。
なかなか勇敢な------というか、大胆な奥方だ。
リュート「では厩舎の方へ」
--------------------------------------------------------------------------------
田舎染みたボーアンの町並みを、ゆっくりと馬で降りていく。
ロクサーヌ「この町は変わらないわね」
リュート「そうですか……?」
答えながら、スカートから覗いた太腿にちらりと目をやる。
なかなか健康的な両足だ。
見るからに瑞々しくて、美味しそうな足をしている。
ロクサーヌ「もちろん、春も夏も冬もあるけれど、
ここは変わらないわ。たぶん、永遠に」
少し悲しそうにロクサーヌが呟(つぶや)く。
ロクサーヌ「でも……わたしは変わりたい……」
リュート「……」
--------------------------------------------------------------------------------
ロクサーヌ「いい眺めね」
リュート「ええ。ここに来て、この町が好きになりました」
ロクサーヌ「何もないのよ」
リュート「でも、こういうのは嫌いじゃありません」
ロクサーヌ「リュート殿は、王都の人と違ってせかせかしていないのね。
この間の親衛隊の方は、なんだか違う時計の上で
動いているみたいだったけど」
リュート「あの2人はエリートですから」
ロクサーヌ「あなたもエリートでしょ?
騎士学校の卒業生といえば、騎士の中のエリートよ」
リュート「でも、騎士学校を出たからといって、
全員未来が確約されているわけではないですから」
リュート「騎士官僚制に反対の声もありますし、
国王が亡くなって昔の貴族制に逆戻りしたら、
真っ先に粛清されるのはぼくらですから」
ロクサーヌ「それでも、やっぱりエリートだわ。
うちの人みたいなのもいるけど」
ロクサーヌは黙った。
ロクサーヌ「同期なんですってね」
リュート「ええ」
ロクサーヌ「差をつけられて焦らない?」
リュート「いえ」
ロクサーヌ「どうして?」
リュート「どうしてって……」
ロクサーヌ「ここに来る意味は、わかっているのでしょ?」
リュート「みんなは左遷だって言ってますけど、おれ、そもそも
騎士学校に入れること自体が奇跡だったし、卒業できたのも
奇跡だったから、仕官できるのが嬉しいんです」
ロクサーヌ「欲がないのね」
リュート「おれ、向こうでは有名な落ちこぼれでしたから。
あのボボン王子より下だったんです。
これ、内緒の話ですよ」
ロクサーヌ「それをしゃべったら、宮廷がひっくりかえる?」
リュート「干されるかも」
ロクサーヌ「くすくすくす」
ロクサーヌがまるで娘のように笑う。
ロクサーヌ「だから、あなたって最初に出会った時から雰囲気が
違っていたのね。左遷されて落ち込んでいるはずなのに、
おおらかでゆったりしていて、余裕があって」
リュート「鈍感なだけです」
ロクサーヌ「そんなことないわ。あなたはきっとステキな人よ。
他の人がそれに気づいていないだけ」
リュート「そうかな……」
ロクサーヌ「だからわたしも……」
ロクサーヌが紅くなった。
わたしも……の後に何を言いかけたのか、
おれは凄く気になったが、今は確かめない方が
いいような気がした。
ロクサーヌ「行きましょうか」
リュート「え、ええ」
-------------------------------------------------------------------------------
用事は隣のお城だった。
城主と会って、次の武術大会の話を進めた。
もちろん、王都と違ってコーヒーなんて
垢抜けたものは出なかった。
ワインすら振る舞わなかったところを見ると、
どこも窮状らしい。
やはり、ここは寂れている。
貧しい土地だ。
--------------------------------------------------------------------------------
ようやく仕事を終えて、ボーアンにたどりついた時には、
すでに九時課(午後3時)の鐘は鳴り終わっていた。
しばらくすれば夕暮れが始まって、晩課となる。
ロクサーヌ「少し、休んでいきましょうか」
リュート「え?ああ、そうですね」
ロクサーヌは馬を下りた。
おれも下馬して、
ボーアンの町を見下ろす丘の大木に馬をつなぎ止めた。
どこから見ても、のどかな田舎の風景だった。
普段にも増して幸せな気分がする。
今日は、ロクサーヌといっしょにいるのだ。
出会った日からそのやわらかい笑顔に、
その豊満な胸に、惹かれ続けていた。
その禁断の奥方と、二人きりの時間を楽しんでいるのだ。
このボーアンという田舎で出会った、1つの奇跡。
人妻の宝石------貴婦人の宝石。
少なくとも、その胸の谷間露わなコスチュームと
その豊満な乳房のふくらみは、
たとえ触れられなくても眺めているだけで幸せになる。
------抑えきれぬ欲望も、
ふつふつと湧き起こるのが玉に瑕だが。
ロクサーヌ「ここからの眺めって、ステキね」
リュート「ええ」
ロクサーヌ「もう少し収穫がよければ、
この町も、もっとステキになるのだけど」
収穫という言葉に、思わず奥方の乳房を連想してしまう。
彼女の胸は豊作だ。
ロクサーヌ「あの……」
リュート「何か?」
ロクサーヌが思い詰めた表情をしていた。
ロクサーヌ「あの……羞恥心のない女だとか、
節操のない女だとか、思わないでくださいね」
リュート「はい……?」
ロクサーヌ「あの……実は……」
ロクサーヌが言いよどんだ。顔が赤くなっている。
ロクサーヌ「その……さ、さっきから……お乳が張ってしまって……」
リュート「えっ……!?」
思いがけない告白だった。
ロクサーヌ「いつもは召使にお願いしているのだけれど、
今日はいっしょじゃないから……」
リュート「ど、どうしましょうか?」
ロクサーヌ「あの……」
ロクサーヌがもじもじと手を動かす。
ロクサーヌ「もしリュート殿さえよろしければ……
お願いしても……よろしい?」
リュート「え?」
ロクサーヌ「そ、そんなつもりで言うのじゃないのよ。
ただ、手伝ってほしいだけ……」
リュート「あの……自分は何をすれば……」
ロクサーヌ「だから、その……」
さらにロクサーヌの顔が紅潮していた。
また、手をもじもじさせる。
まさか。
おれがすることって……
ロクサーヌ「搾って……ほしいの……」
リュート「え?」
(どこを?)
わかっていながら、その言葉が突いて出た。
ロクサーヌ「その……お乳を……」
ロクサーヌの耳は真っ赤になっている。
彼女は、少女でも、女を捨てた老婆でもない。
魅力ある貴婦人であり、羞恥心もある人妻だ。
ロクサーヌ「あの……わたし、後ろを向いていますから……」
そう言って、ロクサーヌは背中を向けた。
心臓が、一際高く鳴り始めていた。
搾る?
お乳を……搾る?
おれが?
奥方の乳を?
いいのか?
本当にいいのか?
激しいためらいが生じる。
もし人からみられたら……
破廉恥な行為に思われてしまうではないか。
聖十字教は、こんな時に何を教えていただろう。
------他人の妻を姦淫するなかれ。
しかし、人助けを禁じてはいけない。
自分は手伝ってくれと言われたのだ。
これは姦淫ではない。
王国の法律でも、
挿入がなければ姦淫とは言えないと記されている。
でも、たとえ手伝いといえど、
他人の妻の乳を搾るなんて許されることなのだろうか?
いや、きっと許される行為ではあるまい。
しかし、しかしだ。
出会った時からあの乳房には惹かれていたのだ。
さわりたいと思っていたのだ。
その乳房をさわる機会を、永遠に失ってもいいものだろうか?
否。
しかし------。
ロクサーヌは、無防備に背中を向けて誘っていた。
こんな好機は、もう訪れないかもしれない。
手助けという口実の元に、
ロクサーヌのバストをさわりまくることができるのだ。
はじめに欲望ありき。
欲望と後悔よ、ともにあれ……!
おれは誘惑に屈して、
ついに人妻の乳房に両手を伸ばしていた。
--------------------------------------------------------------------------------
ことが済んだ後、
ロクサーヌは頭を下げた。
おれは黙っていた。
下半身はもうパンパンにふくらんでいた。
ロクサーヌも、きっと気づいていただろう。
あれだけ、服の前が突っ張ていたのだから。に違いない。
終わった後、奥方はさりげなくおれの股間に目をやっていた。
気づかれないように、本当にさりげなく
視線をやっていたが……。
気まぐれにどこかへ出かけたまま、戻ってこなかったらしい。
さすが夢魔だ。
おとなしく部屋にじっとしてはいない。
お城の守備隊の者が部屋に入ってきていた。
守備兵「長官が部屋に来いとのことです」
リュート「今から?」
守備兵「はい」
ずいぶん急な話だ。
まだ朝食も食べていないのに、何の話だろうか……?
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リュート「失礼します」
長官の部屋に着くと、すでに家令のマドワーズと、
長官が待っていた。
また、怪しい二人組だ。
マドワーズ「おお、お待ちしておりましたよ、リュート殿」
リュート「あの……ご用は何でしょう?」
アーボイン「おまえに護衛を頼みたくてな」
リュート「護衛?」
マドワーズ「実は、今日奥方がお出かけになるんで。
その護衛をお願いしたいんで」
リュート「おれがですか?」
アーボイン「まあ、こんな寂れた町で美人でもない女を
襲う輩もおらんだろうが、一応、用心のためにな」
マドワーズ「ご婦人を1人で行かせるわけにはいきやせんからね」
リュート「女中は?」
アーボイン「仕事がある」
マドワーズ「馬に乗れないんでさ。
ですから、どうしてもリュートの旦那のお力が必要なんで」
どうやら、随伴者は自分1人ということらしい。
リュート「それはもちろん、ご命令とあらば」
アーボイン「六時課に出発させる。それまでに準備をしておけ」
六時課------つまり、正午というわけだ。
アーボイン「わかったら行け」
面倒臭そうに長官は手で追い払った。
おれは礼をして部屋を辞した。
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突然の命令だった。
思いがけない形で、ロクサーヌと2人きりになることになる。
ハプニングなど、もちろん起こるまいが、
2人きりということになると、どうしても意識してしまう。
おれは考え事をしながら、守備兵に混じって朝食を取った。
相変わらず、黒パンだったが、味は覚えていない。
ずっとロクサーヌのことを------奥方の豊かな胸のことを、
考えていた。
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リュート「失礼します」
聖十字教が打ち鳴らす六時課の鐘の音を聞きながら、
奥方の部屋に入ると、
ロクサーヌがいつもの姿で待っていた。
やはり、出会うとすぐ視線が胸に向かってしまう。
昨日は1日中会わなかったが、1日ぶりに合うと、
やはり大きな胸だ。
豊満そのものという感じである。
プルンプルンのオッパイが、
谷間を完全に露わにしたままこぼれおちそうになっている。
今にも熟して落ちそうな胸の果実だ。
リュート「お迎えに上がりました」
ロクサーヌ「ありがとう」
ロクサーヌは嬉しそうに目を細めて微笑んでみせた。
少しドキッとする。
ロクサーヌ「では、参りましょうか」
リュート「はい」
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ロクサーヌ「今日はいいお天気みたいね」
リュート「はい」
ロクサーヌは嬉しそうに、にこにこしている。
どうやら、このまま乗馬するようだ。
なかなか勇敢な------というか、大胆な奥方だ。
リュート「では厩舎の方へ」
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田舎染みたボーアンの町並みを、ゆっくりと馬で降りていく。
ロクサーヌ「この町は変わらないわね」
リュート「そうですか……?」
答えながら、スカートから覗いた太腿にちらりと目をやる。
なかなか健康的な両足だ。
見るからに瑞々しくて、美味しそうな足をしている。
ロクサーヌ「もちろん、春も夏も冬もあるけれど、
ここは変わらないわ。たぶん、永遠に」
少し悲しそうにロクサーヌが呟(つぶや)く。
ロクサーヌ「でも……わたしは変わりたい……」
リュート「……」
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ロクサーヌ「いい眺めね」
リュート「ええ。ここに来て、この町が好きになりました」
ロクサーヌ「何もないのよ」
リュート「でも、こういうのは嫌いじゃありません」
ロクサーヌ「リュート殿は、王都の人と違ってせかせかしていないのね。
この間の親衛隊の方は、なんだか違う時計の上で
動いているみたいだったけど」
リュート「あの2人はエリートですから」
ロクサーヌ「あなたもエリートでしょ?
騎士学校の卒業生といえば、騎士の中のエリートよ」
リュート「でも、騎士学校を出たからといって、
全員未来が確約されているわけではないですから」
リュート「騎士官僚制に反対の声もありますし、
国王が亡くなって昔の貴族制に逆戻りしたら、
真っ先に粛清されるのはぼくらですから」
ロクサーヌ「それでも、やっぱりエリートだわ。
うちの人みたいなのもいるけど」
ロクサーヌは黙った。
ロクサーヌ「同期なんですってね」
リュート「ええ」
ロクサーヌ「差をつけられて焦らない?」
リュート「いえ」
ロクサーヌ「どうして?」
リュート「どうしてって……」
ロクサーヌ「ここに来る意味は、わかっているのでしょ?」
リュート「みんなは左遷だって言ってますけど、おれ、そもそも
騎士学校に入れること自体が奇跡だったし、卒業できたのも
奇跡だったから、仕官できるのが嬉しいんです」
ロクサーヌ「欲がないのね」
リュート「おれ、向こうでは有名な落ちこぼれでしたから。
あのボボン王子より下だったんです。
これ、内緒の話ですよ」
ロクサーヌ「それをしゃべったら、宮廷がひっくりかえる?」
リュート「干されるかも」
ロクサーヌ「くすくすくす」
ロクサーヌがまるで娘のように笑う。
ロクサーヌ「だから、あなたって最初に出会った時から雰囲気が
違っていたのね。左遷されて落ち込んでいるはずなのに、
おおらかでゆったりしていて、余裕があって」
リュート「鈍感なだけです」
ロクサーヌ「そんなことないわ。あなたはきっとステキな人よ。
他の人がそれに気づいていないだけ」
リュート「そうかな……」
ロクサーヌ「だからわたしも……」
ロクサーヌが紅くなった。
わたしも……の後に何を言いかけたのか、
おれは凄く気になったが、今は確かめない方が
いいような気がした。
ロクサーヌ「行きましょうか」
リュート「え、ええ」
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用事は隣のお城だった。
城主と会って、次の武術大会の話を進めた。
もちろん、王都と違ってコーヒーなんて
垢抜けたものは出なかった。
ワインすら振る舞わなかったところを見ると、
どこも窮状らしい。
やはり、ここは寂れている。
貧しい土地だ。
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ようやく仕事を終えて、ボーアンにたどりついた時には、
すでに九時課(午後3時)の鐘は鳴り終わっていた。
しばらくすれば夕暮れが始まって、晩課となる。
ロクサーヌ「少し、休んでいきましょうか」
リュート「え?ああ、そうですね」
ロクサーヌは馬を下りた。
おれも下馬して、
ボーアンの町を見下ろす丘の大木に馬をつなぎ止めた。
どこから見ても、のどかな田舎の風景だった。
普段にも増して幸せな気分がする。
今日は、ロクサーヌといっしょにいるのだ。
出会った日からそのやわらかい笑顔に、
その豊満な胸に、惹かれ続けていた。
その禁断の奥方と、二人きりの時間を楽しんでいるのだ。
このボーアンという田舎で出会った、1つの奇跡。
人妻の宝石------貴婦人の宝石。
少なくとも、その胸の谷間露わなコスチュームと
その豊満な乳房のふくらみは、
たとえ触れられなくても眺めているだけで幸せになる。
------抑えきれぬ欲望も、
ふつふつと湧き起こるのが玉に瑕だが。
ロクサーヌ「ここからの眺めって、ステキね」
リュート「ええ」
ロクサーヌ「もう少し収穫がよければ、
この町も、もっとステキになるのだけど」
収穫という言葉に、思わず奥方の乳房を連想してしまう。
彼女の胸は豊作だ。
ロクサーヌ「あの……」
リュート「何か?」
ロクサーヌが思い詰めた表情をしていた。
ロクサーヌ「あの……羞恥心のない女だとか、
節操のない女だとか、思わないでくださいね」
リュート「はい……?」
ロクサーヌ「あの……実は……」
ロクサーヌが言いよどんだ。顔が赤くなっている。
ロクサーヌ「その……さ、さっきから……お乳が張ってしまって……」
リュート「えっ……!?」
思いがけない告白だった。
ロクサーヌ「いつもは召使にお願いしているのだけれど、
今日はいっしょじゃないから……」
リュート「ど、どうしましょうか?」
ロクサーヌ「あの……」
ロクサーヌがもじもじと手を動かす。
ロクサーヌ「もしリュート殿さえよろしければ……
お願いしても……よろしい?」
リュート「え?」
ロクサーヌ「そ、そんなつもりで言うのじゃないのよ。
ただ、手伝ってほしいだけ……」
リュート「あの……自分は何をすれば……」
ロクサーヌ「だから、その……」
さらにロクサーヌの顔が紅潮していた。
また、手をもじもじさせる。
まさか。
おれがすることって……
ロクサーヌ「搾って……ほしいの……」
リュート「え?」
(どこを?)
わかっていながら、その言葉が突いて出た。
ロクサーヌ「その……お乳を……」
ロクサーヌの耳は真っ赤になっている。
彼女は、少女でも、女を捨てた老婆でもない。
魅力ある貴婦人であり、羞恥心もある人妻だ。
ロクサーヌ「あの……わたし、後ろを向いていますから……」
そう言って、ロクサーヌは背中を向けた。
心臓が、一際高く鳴り始めていた。
搾る?
お乳を……搾る?
おれが?
奥方の乳を?
いいのか?
本当にいいのか?
激しいためらいが生じる。
もし人からみられたら……
破廉恥な行為に思われてしまうではないか。
聖十字教は、こんな時に何を教えていただろう。
------他人の妻を姦淫するなかれ。
しかし、人助けを禁じてはいけない。
自分は手伝ってくれと言われたのだ。
これは姦淫ではない。
王国の法律でも、
挿入がなければ姦淫とは言えないと記されている。
でも、たとえ手伝いといえど、
他人の妻の乳を搾るなんて許されることなのだろうか?
いや、きっと許される行為ではあるまい。
しかし、しかしだ。
出会った時からあの乳房には惹かれていたのだ。
さわりたいと思っていたのだ。
その乳房をさわる機会を、永遠に失ってもいいものだろうか?
否。
しかし------。
ロクサーヌは、無防備に背中を向けて誘っていた。
こんな好機は、もう訪れないかもしれない。
手助けという口実の元に、
ロクサーヌのバストをさわりまくることができるのだ。
はじめに欲望ありき。
欲望と後悔よ、ともにあれ……!
おれは誘惑に屈して、
ついに人妻の乳房に両手を伸ばしていた。
--------------------------------------------------------------------------------
ことが済んだ後、
ロクサーヌは頭を下げた。
おれは黙っていた。
下半身はもうパンパンにふくらんでいた。
ロクサーヌも、きっと気づいていただろう。
あれだけ、服の前が突っ張ていたのだから。に違いない。
終わった後、奥方はさりげなくおれの股間に目をやっていた。
気づかれないように、本当にさりげなく
視線をやっていたが……。
