------お昼頃、リュート・ヘンデが自分の運命を知らずに
偵察の準備をしている頃、反乱軍拠点、
ヴンダーバルト城では、敵司令官が部下の報告を聞いていた。
将軍「それは誠か?」
兵士「はっ!敵司令官が、不敵にも本日、
我が城を偵察に訪れるそうであります」
将軍「着任早々、視察気分か。舐められたものだな」
兵士「成り上がり者と聞いております」
将軍「情報源は」
兵士「例の者です」
将軍「あの男か。足元の穴は恐ろしいものよの」
敵司令官が独り言を呟(つぶや)く。
将軍「ついてこい。こちらからも挨拶してやる。
ちょっとした罠を手土産にな」
------------------------------------------------------------------------------
ちょうど昼過ぎの時間帯だった。
おれがビュステンハルター城を出ようと通路に差しかかると、
ワン・コアンがついてきた。
ワン・コアン「危険でございます、司令官ご本人が偵察など------」
リュート「ちょっと見てくるだけだよ」
ワン・コアン「司令官はまだ着任したばかりで、
このあたりの地理をご存じありません。
そういうことは下々の者に------」
リュート「自分で歩いて地理を見ておかないと、
作戦を立てる時にも困るだろ?」
ワン・コアン「しかし------」
リュート「危なそうだったら引き返してくるから。んじゃ」
ワン・コアン「ああっ、司令官!」
------------------------------------------------------------------------------
おれはワン・コアンを振り切って町に飛び出した。
目立ってはいけないからと、護衛の兵士もつけていない。
兵士がいなくても、最強の衛兵がいる。
おれは少し後ろを振り返った。
やはり、シャムシェルがついてきてくれている。
リュート「相変わらず活気のある町だな。結構、好きになりそう」
シャムシェル「この町、いい匂いがするよね」
シャムシェルがくんくんと匂いを嗅いだ。
リュート「どんな匂い?」
シャムシェル「裏切りと陰謀の匂い」
おれは思わず黙った。
リュート「それって、いい匂いなのか?」
シャムシェル「いい匂いでしょ?」
リュート「ついていけん」
市場を覗き込むと、昨日の女が声をかけてきた。
町女「あれ?昨日のお客さんじゃないか」
リュート「あれ?昨日の若いお姉さんじゃないか」
町女「やだねえ、冗談がきついんだから」
バシッ!
リュート「ぐへぇ!」
思い切り背中を叩かれて目の玉が飛び出しそうになる。
町女「今日はニンジンが安いんだよ。買ってっておくれよ」
リュート「どうしようかな」
町女「ほら、こんなまっすぐなやつだよ。いい形してるだろ?」
リュート「へえ。何かに似てるな」
町女「やだねえ、お客さんは」
バシッ!
リュート「ぐへぇぇっ!」
町女「あたしゃ生娘だよ。恥ずかしいことはよしとくれよ」
おれは目を疑った。とても生娘とは言えない年齢だ。
町女「で、買ってくれんだろ?」
リュート「でも、昨日買ったからなあ」
町女「なんだい、昨日の子じゃないと買わないってのかい?」
リュート「そんなことはないけど」
町女「じゃあ、買っておくれよ~、生活大変なんだよ。
新しい領主様にも言っとくれよ~」
リュート「いや、その領主なんだけど」
町女「あはは、また冗談を」
バシッ!
リュート「ぐへぇぇぇぇ!」
町女「買ってくれたら、今度いい子、紹介してあげるからさ」
リュート「う~~ん、仕方ない、買うか」
町女「嬉しいね、お客さん!」
ぶちゅ~~~っ!
突然分厚い唇でキスをされて、おれは悲鳴を上げた。
シャムシェル「いひひひひひひ」
町女が去ると、シャムシェルは遠慮なく笑い声を上げた。
しっかり、そばで見ていたらしい。
リュート「笑い事じゃないよ」
シャムシェル「モテるねえ」
リュート「ニンジン2本も買わされちゃったよ。どうしよう」
シャムシェル「短剣入れるところに縛っておけば」
リュート「入るかな」
シャムシェル「入るよ」
リュート「あ、ほんとだ」
シャムシェル「かっこいいよ。リュート」
リュート「その反対だろ」
ドン!
リュート「わっ、ごめん」
リュート「ン?」
男勝りの顔だちだったが、美貌だった。
おまけに------胸部が猛烈に突き出していた。
強烈な胸のでかさだ。シャムシェルよりボリュームがある。
はっとした時には、女騎士は駆け去っていた。そして------
リュート「!!」
おれは思わず後ろ姿を追った。
ぶつかったのはおれと同じ騎士だ。
それを追い掛けていったのは、昨日見かけた怪しい三人組。
しかも、3人は片手に短剣を持っていた。
妙な胸騒ぎがする。
シャムシェル「どうしたの?」
リュート「今の男たち、短剣持ってた」
シャムシェル「え?」
おれは女騎士のことが気になった。
あの三人組は、女騎士を殺すつもりではないのか。
そのため、短剣を握り締めていたのではないのか。
おれも一介の騎士。
騎士たる者が、
女性の危機を目にして知らぬ顔をしていていいものだろうか。
しかも、追われるは美貌の爆乳騎士。
そんな女が狙われるのを見逃す騎士がいるか……?
リュート「ちょっと、行ってくる」
おれはシャムシェルに言って駆け出した。
シャムシェル「わたしも!」
-------------------------------------------------------------------------------
おれはトンネルのある通りにたどり着いた。
表の通りと違って、どことなく陰鬱で陰謀めいている。
(どこに行ったんだろう……)
女騎士「きゃああああっ!」
リュート「!!」
三人組と女騎士の姿が目に入った。咄嗟におれは叫んでいた。
リュート「待てっ!」
声をかけると、怪しい男たちが振り返った。
手には短剣を握っている。
暗殺者A「……」
無言で男たちがじりっと迫った。
リュート「動くな!動くと命はないぞ!」
脅して剣に手を伸ばす。
が------飛び出してきたのは、短剣ではなく、ニンジンだった。
一瞬、相手の目が点になる。
リュート「ち、違った」
慌ててもう片方に手を伸ばした。
やはり、ニンジンだった。
さきほどニンジンを買ったのを忘れていたのだ。
驚いたことに、剣まで持ってくるのを忘れてしまったらしい。
暗殺者A「……」
リュート「ほれ、ウサギ。ニンジンだよ。食べぬか?」
暗殺者A「……」
リュート「そうか、だめか。
じゃあ、これとその娘さんと、交換しない?」
暗殺者A「……」
リュート「ほら、美味しいよ」
カリッ!
おれはニンジンを齧ってみた。
コリコリと音を言わせて飲み込む。
(うっ!)
(喉に------!)
サッサッサッ!
喉につっかえた直後、怪しい男たちが飛び掛かった。
リュート「げほっ!!」
怪しい男たちが飛び掛かってきたその瞬間、
おれは喉に詰まったニンジンをもの凄い勢いで
吐き出していた。
そして、そのニンジンが、男たちの目に直撃していた。
暗殺者A「うがぁっ!」
リュート「げほっ!げほげほ……うげぇ……」
暗殺者B「貴様っ!」
ヒュンッ!
怪しい男が短剣を振るう。
すかさず剣を受け止めようとニンジンを出した。
スパッ!
ニンジンが切れて飛んでいった。
リュート「どわぁぁっ!」
戦(おのの)いて思わず、
おれは2本ともニンジンを手放した。
ニンジンがコロコロと転がる。
暗殺者B「死ねっ!」
怪しい男が二人同時に踏み込んだ。その足元に------
------切ったばかりのニンジンが転がっていた。
暗殺者B&C「どわぁぁぁっ!」
ズデ~~ン!
怪しい男2人は後頭部を打って呻き声を上げた。
リュート「あれま」
驚いたのはおれと------
追われていた女騎士の方だ。
リュート「大丈夫?」
女騎士「は、はい」
暗殺者A「うう……」
(やばっ!)
リュート「こっちに!」
おれは女騎士の手をつかんで引っ張った。
-------------------------------------------------------------------------------
リュート「ここまで来れば大丈夫だから」
女騎士「あ、ありがとうございます、騎士様」
女騎士は頭を下げた。
リュート「いや、おれ、まだ成り立てだから」
女騎士「そうですか……。わたしも所要でたまたま
この町に来たところ、このような目に……」
おれは女騎士の服に目をやった。
肩にかかったマントと言い、
おれよりうんと高位の騎士のようだ。
だが、おれの視線はすぐさま胸で止まっていた。
素晴らしい胸の隆起だった。
マントで完全に覆い隠していたとしても、
その胸のふくらみははっきりわかったに違いない。
まるでテントみたいに高く突き出している。
欲望をそそる爆乳だった。
まるで男を誘うかのように、
下乳がほとんど見えそうになっている。
手を伸ばしてすぐにもさわりたくなってくる。
女騎士「あの……何か……?」
リュート「ああ、いやいや……。騎士学校出身の方ですか?」
女騎士「い、いえ……そのようなところには」
リュート「ご身分の高い方とお見受けしましたが」
女騎士「父がわたしを男にしたかったみたいで、
身なりこそ騎士のような真似事をしておりますが、
とてもとても……」
女騎士が言う。言った拍子に、胸のふくらみが揺れる。
本当にこぼれそうな乳だ。
(美味しそうなオッパイだな……)
思ったところで、買い物のことを思い出した。
リュート「……あ」
女騎士「?」
リュート「ニンジン、置いてきちゃった。
せっかく美味しそうなニンジンだったのになあ」
女騎士「……」
リュート「何?」
女騎士「あ、あの……騎士様のお名前は」
リュート「リュート・ヘンデ」
女騎士「リュート・ヘンデ……!?」
リュート「何?変な名前だった?」
女騎士「あ、いえいえいえ、素敵なお名前です、とっても」
女騎士が阿諛追従(あゆついしょう)の笑みを浮かべる。
リュート「ここにいればあいつらも入ってこないと思うから。
家まで送っていこうか?」
女騎士「では、お言葉に甘えて……。少し遠いんですけど」
偵察の準備をしている頃、反乱軍拠点、
ヴンダーバルト城では、敵司令官が部下の報告を聞いていた。
将軍「それは誠か?」
兵士「はっ!敵司令官が、不敵にも本日、
我が城を偵察に訪れるそうであります」
将軍「着任早々、視察気分か。舐められたものだな」
兵士「成り上がり者と聞いております」
将軍「情報源は」
兵士「例の者です」
将軍「あの男か。足元の穴は恐ろしいものよの」
敵司令官が独り言を呟(つぶや)く。
将軍「ついてこい。こちらからも挨拶してやる。
ちょっとした罠を手土産にな」
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ちょうど昼過ぎの時間帯だった。
おれがビュステンハルター城を出ようと通路に差しかかると、
ワン・コアンがついてきた。
ワン・コアン「危険でございます、司令官ご本人が偵察など------」
リュート「ちょっと見てくるだけだよ」
ワン・コアン「司令官はまだ着任したばかりで、
このあたりの地理をご存じありません。
そういうことは下々の者に------」
リュート「自分で歩いて地理を見ておかないと、
作戦を立てる時にも困るだろ?」
ワン・コアン「しかし------」
リュート「危なそうだったら引き返してくるから。んじゃ」
ワン・コアン「ああっ、司令官!」
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おれはワン・コアンを振り切って町に飛び出した。
目立ってはいけないからと、護衛の兵士もつけていない。
兵士がいなくても、最強の衛兵がいる。
おれは少し後ろを振り返った。
やはり、シャムシェルがついてきてくれている。
リュート「相変わらず活気のある町だな。結構、好きになりそう」
シャムシェル「この町、いい匂いがするよね」
シャムシェルがくんくんと匂いを嗅いだ。
リュート「どんな匂い?」
シャムシェル「裏切りと陰謀の匂い」
おれは思わず黙った。
リュート「それって、いい匂いなのか?」
シャムシェル「いい匂いでしょ?」
リュート「ついていけん」
市場を覗き込むと、昨日の女が声をかけてきた。
町女「あれ?昨日のお客さんじゃないか」
リュート「あれ?昨日の若いお姉さんじゃないか」
町女「やだねえ、冗談がきついんだから」
バシッ!
リュート「ぐへぇ!」
思い切り背中を叩かれて目の玉が飛び出しそうになる。
町女「今日はニンジンが安いんだよ。買ってっておくれよ」
リュート「どうしようかな」
町女「ほら、こんなまっすぐなやつだよ。いい形してるだろ?」
リュート「へえ。何かに似てるな」
町女「やだねえ、お客さんは」
バシッ!
リュート「ぐへぇぇっ!」
町女「あたしゃ生娘だよ。恥ずかしいことはよしとくれよ」
おれは目を疑った。とても生娘とは言えない年齢だ。
町女「で、買ってくれんだろ?」
リュート「でも、昨日買ったからなあ」
町女「なんだい、昨日の子じゃないと買わないってのかい?」
リュート「そんなことはないけど」
町女「じゃあ、買っておくれよ~、生活大変なんだよ。
新しい領主様にも言っとくれよ~」
リュート「いや、その領主なんだけど」
町女「あはは、また冗談を」
バシッ!
リュート「ぐへぇぇぇぇ!」
町女「買ってくれたら、今度いい子、紹介してあげるからさ」
リュート「う~~ん、仕方ない、買うか」
町女「嬉しいね、お客さん!」
ぶちゅ~~~っ!
突然分厚い唇でキスをされて、おれは悲鳴を上げた。
シャムシェル「いひひひひひひ」
町女が去ると、シャムシェルは遠慮なく笑い声を上げた。
しっかり、そばで見ていたらしい。
リュート「笑い事じゃないよ」
シャムシェル「モテるねえ」
リュート「ニンジン2本も買わされちゃったよ。どうしよう」
シャムシェル「短剣入れるところに縛っておけば」
リュート「入るかな」
シャムシェル「入るよ」
リュート「あ、ほんとだ」
シャムシェル「かっこいいよ。リュート」
リュート「その反対だろ」
ドン!
リュート「わっ、ごめん」
リュート「ン?」
男勝りの顔だちだったが、美貌だった。
おまけに------胸部が猛烈に突き出していた。
強烈な胸のでかさだ。シャムシェルよりボリュームがある。
はっとした時には、女騎士は駆け去っていた。そして------
リュート「!!」
おれは思わず後ろ姿を追った。
ぶつかったのはおれと同じ騎士だ。
それを追い掛けていったのは、昨日見かけた怪しい三人組。
しかも、3人は片手に短剣を持っていた。
妙な胸騒ぎがする。
シャムシェル「どうしたの?」
リュート「今の男たち、短剣持ってた」
シャムシェル「え?」
おれは女騎士のことが気になった。
あの三人組は、女騎士を殺すつもりではないのか。
そのため、短剣を握り締めていたのではないのか。
おれも一介の騎士。
騎士たる者が、
女性の危機を目にして知らぬ顔をしていていいものだろうか。
しかも、追われるは美貌の爆乳騎士。
そんな女が狙われるのを見逃す騎士がいるか……?
リュート「ちょっと、行ってくる」
おれはシャムシェルに言って駆け出した。
シャムシェル「わたしも!」
-------------------------------------------------------------------------------
おれはトンネルのある通りにたどり着いた。
表の通りと違って、どことなく陰鬱で陰謀めいている。
(どこに行ったんだろう……)
女騎士「きゃああああっ!」
リュート「!!」
三人組と女騎士の姿が目に入った。咄嗟におれは叫んでいた。
リュート「待てっ!」
声をかけると、怪しい男たちが振り返った。
手には短剣を握っている。
暗殺者A「……」
無言で男たちがじりっと迫った。
リュート「動くな!動くと命はないぞ!」
脅して剣に手を伸ばす。
が------飛び出してきたのは、短剣ではなく、ニンジンだった。
一瞬、相手の目が点になる。
リュート「ち、違った」
慌ててもう片方に手を伸ばした。
やはり、ニンジンだった。
さきほどニンジンを買ったのを忘れていたのだ。
驚いたことに、剣まで持ってくるのを忘れてしまったらしい。
暗殺者A「……」
リュート「ほれ、ウサギ。ニンジンだよ。食べぬか?」
暗殺者A「……」
リュート「そうか、だめか。
じゃあ、これとその娘さんと、交換しない?」
暗殺者A「……」
リュート「ほら、美味しいよ」
カリッ!
おれはニンジンを齧ってみた。
コリコリと音を言わせて飲み込む。
(うっ!)
(喉に------!)
サッサッサッ!
喉につっかえた直後、怪しい男たちが飛び掛かった。
リュート「げほっ!!」
怪しい男たちが飛び掛かってきたその瞬間、
おれは喉に詰まったニンジンをもの凄い勢いで
吐き出していた。
そして、そのニンジンが、男たちの目に直撃していた。
暗殺者A「うがぁっ!」
リュート「げほっ!げほげほ……うげぇ……」
暗殺者B「貴様っ!」
ヒュンッ!
怪しい男が短剣を振るう。
すかさず剣を受け止めようとニンジンを出した。
スパッ!
ニンジンが切れて飛んでいった。
リュート「どわぁぁっ!」
戦(おのの)いて思わず、
おれは2本ともニンジンを手放した。
ニンジンがコロコロと転がる。
暗殺者B「死ねっ!」
怪しい男が二人同時に踏み込んだ。その足元に------
------切ったばかりのニンジンが転がっていた。
暗殺者B&C「どわぁぁぁっ!」
ズデ~~ン!
怪しい男2人は後頭部を打って呻き声を上げた。
リュート「あれま」
驚いたのはおれと------
追われていた女騎士の方だ。
リュート「大丈夫?」
女騎士「は、はい」
暗殺者A「うう……」
(やばっ!)
リュート「こっちに!」
おれは女騎士の手をつかんで引っ張った。
-------------------------------------------------------------------------------
リュート「ここまで来れば大丈夫だから」
女騎士「あ、ありがとうございます、騎士様」
女騎士は頭を下げた。
リュート「いや、おれ、まだ成り立てだから」
女騎士「そうですか……。わたしも所要でたまたま
この町に来たところ、このような目に……」
おれは女騎士の服に目をやった。
肩にかかったマントと言い、
おれよりうんと高位の騎士のようだ。
だが、おれの視線はすぐさま胸で止まっていた。
素晴らしい胸の隆起だった。
マントで完全に覆い隠していたとしても、
その胸のふくらみははっきりわかったに違いない。
まるでテントみたいに高く突き出している。
欲望をそそる爆乳だった。
まるで男を誘うかのように、
下乳がほとんど見えそうになっている。
手を伸ばしてすぐにもさわりたくなってくる。
女騎士「あの……何か……?」
リュート「ああ、いやいや……。騎士学校出身の方ですか?」
女騎士「い、いえ……そのようなところには」
リュート「ご身分の高い方とお見受けしましたが」
女騎士「父がわたしを男にしたかったみたいで、
身なりこそ騎士のような真似事をしておりますが、
とてもとても……」
女騎士が言う。言った拍子に、胸のふくらみが揺れる。
本当にこぼれそうな乳だ。
(美味しそうなオッパイだな……)
思ったところで、買い物のことを思い出した。
リュート「……あ」
女騎士「?」
リュート「ニンジン、置いてきちゃった。
せっかく美味しそうなニンジンだったのになあ」
女騎士「……」
リュート「何?」
女騎士「あ、あの……騎士様のお名前は」
リュート「リュート・ヘンデ」
女騎士「リュート・ヘンデ……!?」
リュート「何?変な名前だった?」
女騎士「あ、いえいえいえ、素敵なお名前です、とっても」
女騎士が阿諛追従(あゆついしょう)の笑みを浮かべる。
リュート「ここにいればあいつらも入ってこないと思うから。
家まで送っていこうか?」
女騎士「では、お言葉に甘えて……。少し遠いんですけど」
