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エッチな騎士の成り上がり
- 王都淫謀編08 -

謁見の間まで戻ると、宰相がおれを睨んでいた。

ベルンシュタイン「成り上がり者が調子に乗るなよ。
         貴様に政治など、わかるはずもない」

リュート「グラディスに生きていられると困ることでもあるの?」

ベルンシュタイン「貴様は国家の逆賊だ」

宰相は身を翻して去っていった。

待っていたのは、アイシス1人だった。
エメラリアは別の用事で忙しいのだろう。

アイシス「お疲れ様」

リュート「ありがとう」

アイシス「宰相と何かあったの……?」

リュート「あの人、おれのこと嫌いみたいだね」

アイシス「ええ……」

リュート「ちょっとやばいかも」

アイシス「何かしたの?」

リュート「いや。1つお願いがあるんだけど」

アイシス「何?」

リュート「実は……」

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おれは部屋に戻って外を眺めていた。

久しぶりに会うのが待ち遠しい。

元帥の命令なら、恐らく連れてこられるはずだ。

コンッコンッ!

アイシス「失礼します」

グラディス「リュート~~~~~ッ!」

ドアが開くなり、
黄色い声を発してグラディスが飛び込んできた。

どさっとおれに抱きつく。

リュート「うわっ!」

思わず、ベッドに倒れ込んでしまう。

グラディス「リュート~~ッ、会いたかったぞ~!
      んちゅ!ちゅっ!ちゅっ!ちゅ~~っ!」

グラディスがおれにキスをしまくる。

リュート「グ、グラディス、人が見てるから」

グラディス「何だ、照れ屋だな、おまえは」

リュート「はは……」

グラディス「ずっと、おまえと会えなくなるのではないかと心配したぞ」

リュート「そんなわけないだろ」

グラディス「オレが何も知らないと思うのか?
      ベルンシュタインのやつ、オレを処刑しろと言っただろ」

リュート「言いまくったけど、阻止した」

グラディス「阻止してくれると思っていたぞ!
      やはり、おまえはオレの男だな!ちゅっ!」

またしてもグラディスがおれにキスをする。

アイシスはただ圧倒されていた。
横を向いて、頬を染めている。

だが、グラディスはお構いなしだ。

グラディス「オレとベルンシュタインは仲が悪いのだ。
      やつはオレのことが嫌いなのだ。
      父上のことも嫌いだったからな」

リュート「おれのことも嫌っている」

グラディス「あいつには気をつけた方がいいぞ。エメラリアにもな」

リュート「エメラリア?」

グラディス「やつはベルンシュタインと通じている。
      ま、別の噂もあるがな」

リュート「別の噂?」

グラディス「いや、何でもない。
      とにかく、ベルンシュタインとエメラリアには気をつけろ」

リュート「うん、わかった」

グラディス「あいつは本気でおまえを殺すつもりだぞ。
      おまえがオレを守ったとなると、
      次の標的は絶対おまえだな」

リュート「そりゃ困ったな」

グラディス「ここに置いててくれれば、
      いつでもおまえを守ってやれるのに」

リュート「うん……でも、さすがにそうもいかないかなと思って」

グラディス「馬鹿だな。一言、オレの妻になれって言ってくれれば、
      オレはいつでもおまえのそばにいられるのだぞ」

リュート「はは……」

グラディス「水臭いぞ。オレとおまえの仲なのに……。
      ここにいれば、いくらだってセ〇クスしてやるぞ」

リュート「はははは……」

すぐそばにアイシスがいるというのに、
相変わらず過激な発言だ。
かわいそうに、純情なアイシスは照れている。

グラディス「あ、でも、元帥になったばかりだからな。
      反乱軍の首謀者と結婚するわけにはいかぬか」

リュート「はは……」

グラディス「まさか、オレのことが飽きたわけではなかろうな」

リュート「まさか」

グラディス「ほんとか?オレのこと、好きか?」

リュート「好きだよ」

グラディス「オレもだ!!」

グラディスがおれに抱きつく。
猛烈な胸のふくらみが押しつけられる。

うはっ。

ほんと凄い胸……!

グラディス「いいぞ、しばらくやってなかったから。
      オレはいつでもおまえの相手をしてやるぞ」

リュート「あ、ああ……でも、ちょっと人がいるから」

グラディス「気にするな。オレとの関係を見せつけてやろうぜ」

リュート「ははは……」

グラディス「ほら」

グラディスが先にベッドに寝転がる。

グラディス「リュート~♪」

リュート「はは……」

アイシス「……」

アイシスは完全に照れていた。見事なくらい、耳が真っ赤だ。

リュート「ごめんね、変なところ見せちゃって」

おれはアイシスに近づいた。

アイシス「べ、別に……」

リュート「今日はありがとう。無理なお願いさせちゃったね」

アイシス「陛下のお許しはいただいたから」

リュート「本当にありがとう」

アイシス「いえ……。本当にグラディスと二人きりになっても平気?」

リュート「心配なら、いっしょに寝てみる?」

アイシス「ご命令と……あれば……」

リュート「い?」

アイシス「ご、ごめんなさい、変なことを言って。し、失礼します」

アイシスは顔を真っ赤にして立ち去った。

どうも、怪しい。

ベッドを見ると、グラディスの身体が緩やかに上下していた。
静かな寝息が聞こえている。

一瞬のうちに眠ってしまったらしい。

シャムシェル「くすくす……残念だったね、3Pできなくて」

リュート「3P?誰と誰と?」

シャムシェル「アイシスとグラディス」

リュート「まさか」

シャムシェル「それとも、4Pの方がよかった?」

リュート「シャムシェルも入るのか?」

シャムシェル「ううん。リュートとリュートとグラディスとアイシス」

リュート「意味がわからん。なんでおれが2人いるんだよ」

シャムシェル「リュートは特別だから」

シャムシェル「どう特別なんだよ」

シャムシェルは、妙な種を取り出した。

リュート「それ、なんだ?」

シャムシェル「分身の種って知ってる?」

リュート「分身の種?」

シャムシェル「飲むと、エッチの間だけ分身するの」

リュート「ほんとかよ」

シャムシェル「悪魔、嘘つかない」

リュート「……それ、思い切り副作用とかあるんだろ。
     狼男になるとか」

シャムシェル「普通の人間なら死ぬかも。
       でも、リュートなら平気かな。試してみる?」

リュート「また危険なものを……」

シャムシェル「くすくす……」

グラディス「zzz……リュート……」

ベッドの方からグラディスの声が聞こえてきた。

グラディス「オレと……結婚してくれ……」

リュート「……ははは、これ、普通男の台詞だよな」

シャムシェル「くすくす……無防備」

リュート「疲れてたんだな」

シャムシェル「ニブチン」

リュート「へ?」

シャムシェル「心を許せる相手だから、寝ちゃったんでしょ。
       ずっと緊張してたんだよ。
       自分が処刑されるのかどうか、耐えてたんだよ」

リュート「そうか……」

おれは寝息を立てるグラディスの髪の毛を撫でた。

グラディスは、安心した、幸せそうな顔をしている。

おれが祝賀で呼ばれている間、グラディスはずっと
牢獄に閉じ込められていたのだ。その間、
自分は処刑されるんじゃないか、と不安だったに違いない。

なんだか、グラディスのためにもがんばらなきゃな……
という気持ちにおれはなっていた。

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リュート・ヘンデが自室でシャムシェルと話をしている頃、
宰相の部屋に2人の男女が集まっていた。

宰相ルビーン・フォン・ベルンシュタインとエメラリアである。

ベルンシュタイン「あの男はわたしに反抗するつもりだ」

エメラリア「……」

ベルンシュタイン「もうあの女の役目は終わったのだ。
         それを生かしておくなど……目障りなやつめ」

エメラリア「……」

ベルンシュタイン「どうやら、おまえの出番のようだな」

エメラリア「何なりと」

ベルンシュタイン「あの男を骨抜きにしろ。
         おまえの身体で性の奴隷にしてしまえ」

エメラリア「はい」

ベルンシュタイン「この国の政治はわたしが動かすのだ。
         わたし以外の者が動かすなど、断じて許さぬ」

<2016/11/06 19:07 RUKA>消しゴム
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