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エッチな騎士の成り上がり
- 辺境乱乳編06 -

大広間に出ると、守備兵たちと鉢合わせになった。

守備兵A「はっ!」

守備兵B「かわいそうに……島流しの上に、早々と命を失うとは……」

守備兵C「また、これで騎士がいなくなるな」

守備兵が去ると、おれはさすがに重い気分になった。

やはり、みんなの中ではおれが死ぬことになっているらしい。

相手は10人の命を奪った悪名高きサキュバス。

かつてこの国にいた魔族の生き残り。

今は全滅させられて生き残っているものは
いないと言われているが、そうではなかったらしい。

<<恭順を示さぬ魔族は、すべてこれを殲滅すべし>>

王国の法典にもそう書き込まれている。

魔族は、悪魔の血を引く異形種の末裔だ。

その中でも、夢魔は悪魔の血が濃いという。
悪魔そのものだと言う者もいる。

きっと悪魔のようなおどろおどろしい顔だちをしているに
違いない。身体つきこそグラマーだが、
恐ろしい形相をしているのだろう。

襲撃は真夜中に違いない。
それまでに、なんとしても武器を見つけねば------。

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武器庫に立ち寄ったものの、結局手ぶらで戻った。

サキュバスに有効な武器は見つからなかった。

我が手にあるは、長剣と短剣のみ。

いったい、こんなのでどうやって戦うというのか。

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???「あ。遅かったじゃん」

部屋に戻ると、見知らぬ女の子が出迎えた。

ちょっと悪戯っぽい表情のかわいい子だった。

思わず、視線が胸に行く。

------おっきい。

誰だろう。

まさか、娼婦?

娼婦なら、かなりの上物だ。正直言って、結構かわいい。

おまけに、王都で最近流行りのの言葉でいえば、巨乳だ。

腰も見事にくびれて、
ヒップもしっかり出っ張って、まさに理想の体型だ。

やはり、踊り子か娼婦に違いない。

今日が最後と知って、
あの長官が手向けに贈ってくれたのだろうか。

------まさか。

自分の境遇を慨嘆している疲れた中年男が、
そんな気の利いたことをするはずがない。

???「お久しぶり。おっきくなったね~」

リュート「……誰?」

???「わたし、シャムシェルシャハル。
    長いからシャムシェルでいいよ」

目を細めて、にこっと相手の女の子が笑った。

シャムシェル「あなた、リュートでしょ」

リュート「なんで知ってるの?」

シャムシェル「美味しそうな名前だね」

リュート「美味しそう……?」

シャムシェル「うん。いっぱい出そうな感じ」

おれは沈黙した。

何やら、会話が噛み合わない。
というか、言っていることがよくわからない。

リュート「あの、出そうって何が?」

シャムシェル「精液」

おれは、いや~な予感を感じた。

どうやら、本当に娼婦らしい。

リュート「長官に言われて来たの?」

シャムシェル「ううん、自分で。いいのいないかな~って捜してたんだ」

やっぱり、言っていることがわからない。

でも、かわいいから、
なんだか許しちゃいそうな気になってしまう。

リュート「おれ、お金ないよ」

シャムシェル「いいよ、お金は取らないから」

なかなか気前がいい。

やはり、長官か。それとも、あのマドワーズという家令か。

おれはベッドに腰を下ろした。

リュート「出身はどこ?」

シャムシェル「さあ、どこでしょう}

リュート「かわいい子だね」

シャムシェル「え?ほんと!?
       人間にかわいいなんて言われたの初めてぇ♪」

(------え!?)

女の子がきゃっきゃっと飛び跳ねた。

愛らしい反応だったが、見とれている場合ではなかった。

<<人間にかわいいなんて言われたの、初めてぇ>>

------。

果てしなくいやな予感がする。

この子はまさか……。

そう思い始めた時、初めて身体的特徴に気がついた。

(げぇ……!つ、翼……)

シャムシェル「気になる?」

シャムシェルが翼を撫でて見せる。

(ぎえっ……つ、角まで……)

シャムシェル「これ、かわいいでしょ?」

おれは、一瞬沈黙した。

リュート「もしかして……悪魔?」

シャムシェル「っていうか、サキュバス」

リュート「げ、げ、げぇ~~っ!
     じゃ、じゃあ、10人を殺した------」

シャムシェル「殺す気はなかったんだけどね。
       ちょっと吸ったら死んじゃった。
       最近の人間って、精液の量少ないのね」

リュート「お、おのれ、出たな、化け物------」

シャムシェル「そんなにわたし、化け物の顔してる?」

リュート「いや……」

化け物の顔はしていなかった。

正直、かわいかった。

前評判に似合わず、愛らしかった。

もしかして、死んでいった連中は結構幸せではなかったのか、
なんてことまで考えてしまいそうなほど、
愛嬌のある容貌だった。

しかし、所詮、魔族は魔族。サキュバスはサキュバス。

かわいいのはきっと顔だけに違いない。

魔族には生まれてから会ったことがないが、
悪魔と称されるからにはまともな連中であるはずがない。

おれは首を振った。

リュート「いや!かわいくともサキュバスはサキュバス!
     おのれ、覚悟せよ!」

剣をかまえた途端、悪魔が指先で何やら弾いた。

握っていたグリップに、妙な感触が走った。

思わず声を上げた。

剣が、一瞬のうちにニンジンに変わっていた。

リュート「うわぁっ!け、剣がぁぁっ!」

シャムシェル「剣を出すのなら、こっちを出さないと」

パチンと指を鳴らした途端、股間が一瞬にして涼しくなった。

ズボンから性器が飛び出し、丸出しになっていた。

リュート「わぁぁぁぁっ!服がぁぁっ!」

シャムシェル「わお♪大きさは普通だけど、結構いい感じ♪
       これ、上物かも♪」

リュート「な、何をするんだ!」

シャムシェル「何って、サキュバスがすることといったら、
       決まってるじゃん」

夢魔が一歩踏み込んだ。

合わせるように一歩後退する。

幸い、自分の後ろ側にドアがある。

(とにかく、いったん逃げて武器を取ってこなきゃ……!)

ダッ!と扉へ向かって走った。

------開かない。

ガタガタ音を鳴らしても、一向に開いてくれない。

シャムシェル「無理無理。ドアなら、さっき魔力で封じたから」

リュート「な、何ぃ~~っ!」

おれは、これまで生きてきた中で一番の焦りを感じた。

ここで自分の人生は終わってしまうのか?

始まったばかりの騎士人生は、
わずか数日で終わってしまうのか?

リュート「だ、誰か~っ!長官~~~~~~~~っ!
     マドワ~~~~~~~~~~ズ!」

絶叫したが、駆け寄る音はしない。

シャムシェル「だから、無駄だって。
       誰にも聞こえないようにしちゃったから」

リュート「ひ、卑怯だぞ!」

シャムシェル「サキュバスが魔力使って何か悪い?」

リュート「悪くはないが……おれにはまずい」

シャムシェル「くす。そんなに怖がらなくていいよ。楽しもうよ」

悪魔が近寄った。

プルン、と露出度抜群の胸のふくらみが揺れる。

恐怖でいっぱいのはずなのに、
なぜか、両目が吸いよせられた。

これこそが、サキュバスの一番の魔力なのか。

きっとそうに違いない。

あらゆるものを発情させ、すべての精液を奪い取る悪魔------。

シャムシェル「くす。気になる?」

リュート「ま、まさか」

首を振ったが、視線は離れなかった。

まるで何かの術にかかったかのように、
両目が完全に固定されてしまっている。

おれがオッパイが好きだから------?

いや。

それだけではない。

首を横向けようにも、動かないのだ。

シャムシェル「くす。見とれちゃって」

サキュバスがさらに近づいた。

シャムシェル「いいよ、いくら見ても。
       これが人生最後に見る胸になるから」

リュート「こ、殺す気か!?」

シャムシェル「殺すなんてとんでもない。
       天国に連れていってあげるだけ……
       一生分の精液と引き換えにね」

サキュバスの瞳が妖しく輝いた。

シャムシェル「ぜ~んぶ、搾り取ってあげる」

ふわりとサキュバスが舞いあがった時には、
おれは押し倒されていた。

腕を振って抵抗しようとしてみるが、腕自身が動かない。

騎士学校でそれなりに肉体の鍛錬もしたはずなのに、
いったいどういうことだ……?

これも悪魔の力------サキュバスの力か?

その後、おれはサキュバスにやられた。
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シャムシェル「凄いよ……
       これだっけやって死なないなんて、ありえない……」

リュート「あぁぁ……」

シャムシェル「あぁ……ステキ……精液の多い人間って、好きよ……」

リュート「もう出ない……」

シャムシェル「嘘ばっかり。まだまだ出るくせに。
       サキュバスを誤魔化そうたって、そうはいかないんだから」

サキュバスがキラキラと目を輝かせて見つめる。

シャムシェル「あなた、ほんとに人間?」

リュート「羊に見えるか……?」

シャムシェル「くす。決めた。あなたなら、許してあげる」

リュート「?」

シャムシェル「特別に入れさせてあげる。
       今度こそ、昇天してね」

やめろ……という言葉は、途中までしか言えなかった。

相手はサキュバス。

ベッドの上では、どんなに抵抗しようとしても身体中の力が入らない。

はっとしている間に、
サキュバスが微笑み、腰を落としてきた。

思わず逃れようと腰を振った。

初体験がサキュバスだなんて、自慢できるものではない。

というか、たぶんこれで死んでしまうだろうから
自慢する相手もいないのだけれど、
どうせやるなら人間の方がいい。

でも、腰は動かなかった。

シャムシェル「くす。今度こそ、天国行っちゃうかも」

サキュバスが微笑んだ。

シャムシェル「入れた瞬間にイッちゃうかもね。でも、あなた、幸せ者よ」

そう言って、サキュバスが完全に腰を沈めた。

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あまりの快感に意識が薄らいだ。

(おれ、死ぬのかも……)

(人生、短かったな……)

(knight、nightに死すとは……
 最後にしてはお粗末だった……)

人生に後悔なしとは言わないが、
もう少し恋愛ぐらいしたかった。

誰かに本気に惚れられてみたかった。

モテールみたいに胸を押しつけられたり、
言い寄られたりしてみたかった。

でも……。

それも終わり。

シャムシェル「あはぁぁん……!」

薄れゆく中で、悪魔の声が響きわたった。

おれには、
それがおれを送る鎮魂歌のように聞こえていた……。

<2016/09/24 18:24 RUKA>消しゴム
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