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帰り道
- そして団欒へ -


口紅を塗ってお出かけしようとする太陽と、白と黄が浮かび出す街の間の、灰色の空の下を。
とぼとぼと自転車でまたいで、くすんだ横断歩道と輝く赤信号。

向こう側で、男の子たちのランドセルが、くぐもった高い声で、せき立てる。
取り囲むその中心には、一人、少年が、地面にジーンズをついてうずくまっている。

目の前の信号は、まだまだ遠い赤。

「ワーン、ワーン」
遠吠えしそこなった犬みたいだけど、そうとしか言いようのない泣き声で、
「ワーン、ワーン」

それは、いつもと少し違う、けれどいつもと同じように通り過ぎていく一風景。
観覧車みたいな景色だ。


落ち着かず、右左を確認すると、あっちの信号は青がチカチカして赤へ。
添えられた、自動車用→表示が焦れったい。

「ワーン! ワーン!」

行き先は、やがて青になる。
それを合図にロケットスタート! 
って昨日までやってたのだけど、今日は気になって。
それでも何時もの速度で色は変わってしまって。

青信号!
男の子らは少年を置いて、駆け出す。
無邪気なはしゃぎ声が横切る。

それでも、やっぱりそれは、観覧車みたいな景色だ。


ちょっと悲しい帰り道。
なんて思ってた。思ってたのにー。
少年は立ち上がり、さっぱりした明るい声で、
「待ってよー!」

夜に近い夕空は、その目尻と頬を隠してたけれど、そこにはきっと笑顔。

一生懸命、嘘泣きしたの?
一生懸命、作り笑いしたの?

どっちにしても好きだな。
けっぱってけよー。

自分も頑張ろ。

稚拙ながら、昔の詩を投稿してみました。よろしくお願いします。
<2016/06/25 22:56 エンガワ>消しゴム
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