レンツは夕食後、自宅の2階のベランダから夜の闇に覆われた空の先に輝く星をボーッと眺めていた。
今、何を考えて星を眺めているのかは彼にしかわからない。
そんなレンツの様子を見て父セブンは声には出さず口元だけ歪ませタバコを吹かし笑っていた。
「なぁ親父。対人戦ってやった事ある?」
レンツはベランダの手すりに肘をかけ星を眺めながらセブンの顔も見ずに聞いた。
「つい、最近までお前と毎日打ち合ってただろーが…」
「違う。あんな遊びじゃなく実戦形式で」
「あるよ…俺が殺して来たのは魔獣だけじゃないからな」
「ふーん。人間と戦うのってどんな感じ?」
「気は進まなかった。敵にも家族や仲間がいると思うと尚更だ」
無表情で話すセブンはレンツの隣りに立ち、空に向かって勢いよくタバコの煙を吐いた。
再び、タバコを口に含む。
タバコの先端が赤く光るのをレンツは、じっと見ていた。
「なぁ親父。オレ、一週間後、対人戦やるんだ。勝てるかな…?」
セブンはタバコをゆっくり吹かし、灰皿にねじり込んだ。
「ばかやろぉ…お前の言う対人戦って若桜戦の事だろ?対人戦って言うほど大層なモンじゃねーよ。それこそ、お前の言うお遊びだよ。ふん、精々楽しめや。クソ校長から聞いたぜ?出るんだろ?若桜戦」
「楽しむ…?無理だよ…みんなガチで来るんだ。親父みたいにヌルくねーよ」
レンツは本音を話すとセブンは『ふ…』と軽く笑った。
「そうか。だったら精々怪我しないよう頑張んな」
セブンはタバコを吸い終わるとベランダを後にした。
「ああ…そうするよ。あんまり期待しないでくれよな」
「期待なんてしてねーよ。まずは自分の実力が学院でどれくらい通用するか確かめて来い」
「随分、上から目線だけど親父がもし出たらどこまで行けるんだよ?」
「ゆーしょー」
「けっ!言ってろ!」
その後、レンツは2時間ほどずっと一人で星を眺めていた。
一週間後の若桜戦が気になって眠れないらしい。
星を眺めるレンツの背後に突然、何者かが近付いた。
レンツは布状の物を背中に被せられ、腹部に腕を回され完全に拘束された。
相手の気配すら感じられなかったレンツは突然の出来事にびっくりして、声さえ出せずにいた。
「レンツ様。隙ありですよ♪」
聞き覚えのある温かみのある声にレンツは安堵し、胸を撫で下ろした。
「な、なんだイヴかよ…。びっくりしたよ」
イヴは背後からレンツに忍びより、布団をレンツの背中にかけたのだった。
「レンツ様風邪ひきますよ?まだ夜は冷えます。星を眺めるのも結構ですが、お身体には気を付けて下さいね」
「あ…うん。お風呂入ったの?」
「ええ。お先でした♪」
レンツはボーッとパジャマ姿のイヴを見た。
長く綺麗な赤髪は更に艶を増し、イヴの綺麗な色白の顔や、肌は火照ってほんのり赤くなり、さらにパジャマ越しから胸元が見えレンツの目には色っぽく写った。
「レンツ様?どうされました?」
「やっぱりイヴって、おっぱい大きい方だよな?」
イヴは自分の胸元を見てからレンツの顔を見た。
そして無邪気に笑い出した。
「いきなり、なんですかレンツ様?女の子にそんな事言ったらセクハラですよ?」
「ごめん。そんなつもりで言ったんじゃないんだけどね。聞いてくれよ。今日、オレさ学院の女の子の胸触ったんだよ。そしたらさ、すげーキレられて棒で殴られそうになっちゃった」
「まぁ…!いきなり大胆すぎますよ?レンツ様。気になる女の子へのアプローチはもっと慎重にやらない…と!あははっ」
イヴは無邪気に笑いレンツの額に人差し指で小突いた。そんな事をされながらもレンツは笑っていた。
「ははっ。あれは不可抗力だよ。それなのにメッチャクチャ怒っててさ、女の子にあんな顔されて棒で殴られそうになるし、ちょっとショックだったよ…でも、まぁ良い体験だったかも。その…触ったの初めてだったし」
「レンツ様…?大丈夫ですよ。おっぱい触りたかったら、いつでも私の触って良いですよ?あはははは!」
「だから、不可抗力だって!触りたくて触った訳じゃないよ!でも、どうしよう謝りたいな。また殴られそうになる前に」
「大丈夫ですよ。誠意を込めて謝ればわかってくれますとも。さ、レンツ様ここに頭を乗せて横になって下さい?」
イヴはレンツのベッドに正座し、自分の太ももを軽く叩いた。
しかし、レンツはあまりピンと来ておらず動こうとしなかった。
「何するの?」
「耳かきですよ♪眠れないんでしょう?わかりますよ?長い付き合いですもの。眠れない時は耳かきが一番です♪久しぶりにどうですか?セブン様には内緒にしておきますから」
イヴは自分の口元に人差し指を立て、ウインクした。
ウインクを合図にレンツは何も言わずイヴの太ももに頭を乗せた。
イヴの温かい体温はレンツを安心させた。
そして耳への心地よい刺激でレンツはいつの間にか自分でも知らぬ間に眠っていた。
「さてと、私もそろそろ…」
イヴはレンツが寝た後も膝枕したまま側にいた。
寝てから1時間立ち、部屋の壁に取り付けられた鳩時計の針は午前1時を回っていた。
「良い夢が見られると良いですね。レンツ様」
イヴはゆっくりとレンツを起こさぬように扉を閉め、レンツの部屋を後にした。
今、何を考えて星を眺めているのかは彼にしかわからない。
そんなレンツの様子を見て父セブンは声には出さず口元だけ歪ませタバコを吹かし笑っていた。
「なぁ親父。対人戦ってやった事ある?」
レンツはベランダの手すりに肘をかけ星を眺めながらセブンの顔も見ずに聞いた。
「つい、最近までお前と毎日打ち合ってただろーが…」
「違う。あんな遊びじゃなく実戦形式で」
「あるよ…俺が殺して来たのは魔獣だけじゃないからな」
「ふーん。人間と戦うのってどんな感じ?」
「気は進まなかった。敵にも家族や仲間がいると思うと尚更だ」
無表情で話すセブンはレンツの隣りに立ち、空に向かって勢いよくタバコの煙を吐いた。
再び、タバコを口に含む。
タバコの先端が赤く光るのをレンツは、じっと見ていた。
「なぁ親父。オレ、一週間後、対人戦やるんだ。勝てるかな…?」
セブンはタバコをゆっくり吹かし、灰皿にねじり込んだ。
「ばかやろぉ…お前の言う対人戦って若桜戦の事だろ?対人戦って言うほど大層なモンじゃねーよ。それこそ、お前の言うお遊びだよ。ふん、精々楽しめや。クソ校長から聞いたぜ?出るんだろ?若桜戦」
「楽しむ…?無理だよ…みんなガチで来るんだ。親父みたいにヌルくねーよ」
レンツは本音を話すとセブンは『ふ…』と軽く笑った。
「そうか。だったら精々怪我しないよう頑張んな」
セブンはタバコを吸い終わるとベランダを後にした。
「ああ…そうするよ。あんまり期待しないでくれよな」
「期待なんてしてねーよ。まずは自分の実力が学院でどれくらい通用するか確かめて来い」
「随分、上から目線だけど親父がもし出たらどこまで行けるんだよ?」
「ゆーしょー」
「けっ!言ってろ!」
その後、レンツは2時間ほどずっと一人で星を眺めていた。
一週間後の若桜戦が気になって眠れないらしい。
星を眺めるレンツの背後に突然、何者かが近付いた。
レンツは布状の物を背中に被せられ、腹部に腕を回され完全に拘束された。
相手の気配すら感じられなかったレンツは突然の出来事にびっくりして、声さえ出せずにいた。
「レンツ様。隙ありですよ♪」
聞き覚えのある温かみのある声にレンツは安堵し、胸を撫で下ろした。
「な、なんだイヴかよ…。びっくりしたよ」
イヴは背後からレンツに忍びより、布団をレンツの背中にかけたのだった。
「レンツ様風邪ひきますよ?まだ夜は冷えます。星を眺めるのも結構ですが、お身体には気を付けて下さいね」
「あ…うん。お風呂入ったの?」
「ええ。お先でした♪」
レンツはボーッとパジャマ姿のイヴを見た。
長く綺麗な赤髪は更に艶を増し、イヴの綺麗な色白の顔や、肌は火照ってほんのり赤くなり、さらにパジャマ越しから胸元が見えレンツの目には色っぽく写った。
「レンツ様?どうされました?」
「やっぱりイヴって、おっぱい大きい方だよな?」
イヴは自分の胸元を見てからレンツの顔を見た。
そして無邪気に笑い出した。
「いきなり、なんですかレンツ様?女の子にそんな事言ったらセクハラですよ?」
「ごめん。そんなつもりで言ったんじゃないんだけどね。聞いてくれよ。今日、オレさ学院の女の子の胸触ったんだよ。そしたらさ、すげーキレられて棒で殴られそうになっちゃった」
「まぁ…!いきなり大胆すぎますよ?レンツ様。気になる女の子へのアプローチはもっと慎重にやらない…と!あははっ」
イヴは無邪気に笑いレンツの額に人差し指で小突いた。そんな事をされながらもレンツは笑っていた。
「ははっ。あれは不可抗力だよ。それなのにメッチャクチャ怒っててさ、女の子にあんな顔されて棒で殴られそうになるし、ちょっとショックだったよ…でも、まぁ良い体験だったかも。その…触ったの初めてだったし」
「レンツ様…?大丈夫ですよ。おっぱい触りたかったら、いつでも私の触って良いですよ?あはははは!」
「だから、不可抗力だって!触りたくて触った訳じゃないよ!でも、どうしよう謝りたいな。また殴られそうになる前に」
「大丈夫ですよ。誠意を込めて謝ればわかってくれますとも。さ、レンツ様ここに頭を乗せて横になって下さい?」
イヴはレンツのベッドに正座し、自分の太ももを軽く叩いた。
しかし、レンツはあまりピンと来ておらず動こうとしなかった。
「何するの?」
「耳かきですよ♪眠れないんでしょう?わかりますよ?長い付き合いですもの。眠れない時は耳かきが一番です♪久しぶりにどうですか?セブン様には内緒にしておきますから」
イヴは自分の口元に人差し指を立て、ウインクした。
ウインクを合図にレンツは何も言わずイヴの太ももに頭を乗せた。
イヴの温かい体温はレンツを安心させた。
そして耳への心地よい刺激でレンツはいつの間にか自分でも知らぬ間に眠っていた。
「さてと、私もそろそろ…」
イヴはレンツが寝た後も膝枕したまま側にいた。
寝てから1時間立ち、部屋の壁に取り付けられた鳩時計の針は午前1時を回っていた。
「良い夢が見られると良いですね。レンツ様」
イヴはゆっくりとレンツを起こさぬように扉を閉め、レンツの部屋を後にした。
