若桜戦まであと1日となったレンツは特にいつもと変わりなくボーッと授業を受けていた。
今の授業は魔獣討伐技術基礎。
魔獣討伐に置ける基本的な戦い方を座学で理解し、実技で実践するという授業だ。
実技は2学期に入ってからのカリキュラムなので1学期の内容を学んでいる生徒はまだ実技に参加できない。
この時期に実技に参加できるのはCクラス以上の生徒からだ。なので、Eクラスのレンツ達はまず、座学で理解する事から始まる。
「基本的に魔獣討伐は3人から4人の小隊を組んで行いますが、小隊を組む時、最も重要視する事はなんですか?わかる人いますか?」
アーニャ教官が割った黒板も新しいモノになり、アーニャ教官は活き活きと黒板にチョークを走らせていた。
そして、教科書を片手に、手をあげる生徒を探しているが、誰も手をあげていない。
誰も手をあげようとする気配が感じられない。
今までなら、どんなに難しい問題でも3人くらいは手をあげていたものだが、やはり数日前の歴史の授業の影響だろうか。
もし、間違えた答えや場違いな発言をすれば容赦無く罵声を浴びせられる。
そんな事を考えると、手もあげられないし、むしろ上げない方が自己防衛になるから、その方が良いのではと思う生徒が増えている。
そのようにアーニャ教官は感じていた。
「誰もわかりませんか?……答えはトータルバランスです」
アーニャ教官は少し寂しそうな表情を見せ、小さく溜め息をついた。
ちなみに、アーニャ教官の言ったとおり、小隊を組む上で何を見るかと言うとバランスだ。
簡単に説明すると魔獣と対峙する時、前衛の剣士ばかり揃えていても、ダメなのだ。
前衛をサポートする、後衛の大火力を持つ魔動力術士。後衛に近づけさせない前衛の剣士。
このバランスこそが小隊を組む上で非常に重要で、魔獣討伐士全員の永遠の課題とさえなっている。
「教官。質問良いですか?」
「どうぞ」
珍しくレンツは手を挙げた。アーニャ教官は意外そうな表情でレンツに視線向けた。レンツはその視線を確認すると口を開いた。
「魔獣討伐は3~4人の小隊を組んで行うものだって言ってたけど、確か学院の入学の条件では一人でE級の魔獣討伐しなきゃならないんだろ?あれは良いの?」
「構いません。C級までなら一人でも討伐はそう難しくないと思いますがB級、A級とレベルが上がると当然今までのように簡単に討伐することが難しくなります。特にB級上位からは今までのアルゴリズムが狂い始め、セオリー通りの対策だけでは苦もなく殺されるでしょう。だからこそ、役割を分担しバランスを考え小隊を組むのです」
ちなみに、この間クサナギ山でレンツが討伐した魔獣はA級の下位に格付けされている魔獣だが、レンツはその強さに気づいていなかった。
「わかりました。あざーす」
レンツはよく理解できなかったが、なんとなくわかったとの事で納得した。と言うより、あんまり突っ込んで行くのは面倒なので途中で諦めた。
この後も、教官の授業は続き、レンツはボーッとしながらも授業を真面目に受け、本日最後のホームルームの時間になっていた。
「では、解散の前に。この前の身体能力テストの総合結果を返しまーす。名前呼ばれたら取りに来るように!」
最後にレンツの名前が呼ばれ、結果を取りに行った。結果はわかり切っている。ほとんど受けていないため最低ランクのE評価。
「ま、わかってたんだけどね」
レンツは評価も特に何も見ずにカバンの中へ直した。見ても評価は変わらないし、後悔もしていないからだ。
「若桜戦にエントリーされている。ヴァン君とレンツ君。いよいよ明日ですね!今日は早く休んで英気を養って下さい」
「はーい」
気の抜けた返事をするレンツの後、物凄く大きな声が教室に響いた。
「押忍!!!!!必ずや!期待に応え!優勝して見せます!」
ヴァンは明日に向けて興奮しているのか顔を真っ赤にして大きな声を出し気合いを入れていた。明日は若桜戦。新入生は自分の名前を売る絶好の機会なので、エントリーしている者は気合いが入らない訳が無かった。
今の授業は魔獣討伐技術基礎。
魔獣討伐に置ける基本的な戦い方を座学で理解し、実技で実践するという授業だ。
実技は2学期に入ってからのカリキュラムなので1学期の内容を学んでいる生徒はまだ実技に参加できない。
この時期に実技に参加できるのはCクラス以上の生徒からだ。なので、Eクラスのレンツ達はまず、座学で理解する事から始まる。
「基本的に魔獣討伐は3人から4人の小隊を組んで行いますが、小隊を組む時、最も重要視する事はなんですか?わかる人いますか?」
アーニャ教官が割った黒板も新しいモノになり、アーニャ教官は活き活きと黒板にチョークを走らせていた。
そして、教科書を片手に、手をあげる生徒を探しているが、誰も手をあげていない。
誰も手をあげようとする気配が感じられない。
今までなら、どんなに難しい問題でも3人くらいは手をあげていたものだが、やはり数日前の歴史の授業の影響だろうか。
もし、間違えた答えや場違いな発言をすれば容赦無く罵声を浴びせられる。
そんな事を考えると、手もあげられないし、むしろ上げない方が自己防衛になるから、その方が良いのではと思う生徒が増えている。
そのようにアーニャ教官は感じていた。
「誰もわかりませんか?……答えはトータルバランスです」
アーニャ教官は少し寂しそうな表情を見せ、小さく溜め息をついた。
ちなみに、アーニャ教官の言ったとおり、小隊を組む上で何を見るかと言うとバランスだ。
簡単に説明すると魔獣と対峙する時、前衛の剣士ばかり揃えていても、ダメなのだ。
前衛をサポートする、後衛の大火力を持つ魔動力術士。後衛に近づけさせない前衛の剣士。
このバランスこそが小隊を組む上で非常に重要で、魔獣討伐士全員の永遠の課題とさえなっている。
「教官。質問良いですか?」
「どうぞ」
珍しくレンツは手を挙げた。アーニャ教官は意外そうな表情でレンツに視線向けた。レンツはその視線を確認すると口を開いた。
「魔獣討伐は3~4人の小隊を組んで行うものだって言ってたけど、確か学院の入学の条件では一人でE級の魔獣討伐しなきゃならないんだろ?あれは良いの?」
「構いません。C級までなら一人でも討伐はそう難しくないと思いますがB級、A級とレベルが上がると当然今までのように簡単に討伐することが難しくなります。特にB級上位からは今までのアルゴリズムが狂い始め、セオリー通りの対策だけでは苦もなく殺されるでしょう。だからこそ、役割を分担しバランスを考え小隊を組むのです」
ちなみに、この間クサナギ山でレンツが討伐した魔獣はA級の下位に格付けされている魔獣だが、レンツはその強さに気づいていなかった。
「わかりました。あざーす」
レンツはよく理解できなかったが、なんとなくわかったとの事で納得した。と言うより、あんまり突っ込んで行くのは面倒なので途中で諦めた。
この後も、教官の授業は続き、レンツはボーッとしながらも授業を真面目に受け、本日最後のホームルームの時間になっていた。
「では、解散の前に。この前の身体能力テストの総合結果を返しまーす。名前呼ばれたら取りに来るように!」
最後にレンツの名前が呼ばれ、結果を取りに行った。結果はわかり切っている。ほとんど受けていないため最低ランクのE評価。
「ま、わかってたんだけどね」
レンツは評価も特に何も見ずにカバンの中へ直した。見ても評価は変わらないし、後悔もしていないからだ。
「若桜戦にエントリーされている。ヴァン君とレンツ君。いよいよ明日ですね!今日は早く休んで英気を養って下さい」
「はーい」
気の抜けた返事をするレンツの後、物凄く大きな声が教室に響いた。
「押忍!!!!!必ずや!期待に応え!優勝して見せます!」
ヴァンは明日に向けて興奮しているのか顔を真っ赤にして大きな声を出し気合いを入れていた。明日は若桜戦。新入生は自分の名前を売る絶好の機会なので、エントリーしている者は気合いが入らない訳が無かった。
