何千人もの視線を集めるエリスとレンツ。
エリスはこんな場面に慣れているのか冷静に対戦相手のレンツを真っ直ぐ見つめていた。
対するレンツは観客の数に思わず溜め息をついた。
普段見ることはない大勢の人間は前から後ろから左右から視線と歓声を投げかけてくる。
しかも、この無数の視線と歓声はレンツで無く、全て優勝候補であるエリスの物である。
つまりレンツは完全にアウェーの状態で初戦に臨まなければならない。
心理的にはエリスの方がレンツよりも何歩もリードしている。
「試合を始める前に簡単なルールを説明します!」
若桜戦司会進行役兼審判のアーニャ教官の事務的な声がマイクからスピーカーを通して闘技場に居る者全員に伝わった。
若桜戦のルールについてだ。
まず、参加条件だが、
今年度、学院に入学した生徒のみに限る。
次に禁止事項。
刃物、実弾、魔動力の使用を一切禁止。使用された時点で失格と見なされ敗北が決まる。
トドメを刺す行為。
降参、気絶している戦闘不能の相手に対しての必要以上の攻撃が認められた場合はアーニャ教官がその試合に割って入り強制終了させる。
使用可能武器。
学院指定のものに限る。木剣、針や刃が付いていない棍棒、木製トンファー、実害の無いペイント弾など。
敗北条件
極度の深手を負い審判に戦闘不能と見なされた場合。
以上が若桜戦の最低限のルール。必要以上に制限を設け、甘いと思う人間もいるが、これはあくまで若者同士がお互い認め合い親睦を深める事を第一の目的とした大会。
そんな大会に負傷者、ましてや死者が出るなんて事はあってはならないのだ。
「以上が若桜戦のルールです。では、試合を開始しますので魔獣討伐科所属、エリス・ロード・ヴィルフルート選手。同じく魔獣討伐科所属、レンツ・シュタイナー選手。前へ!」
アーニャ教官の指示に従い、レンツとエリスは所定の位置につき正対した。
「一瞬で終わらせてあげる……!」
エリスの鋭い眼光がレンツを睨みつける。
そしてエリスの身体から淡い黄色のオーラが滲み出始めた。そのオーラを感じとったのかレンツも真面目な表情に切り替え、言い返した。
「悪いけど、一瞬で終わってやる気はない」
レンツの身体からはエリスとは比べ物にならないほど強大な青白いオーラが湯気のように漏れ始め、木剣に自分の青白いオーラを付与させた。
お互い睨み合った所で、アーニャ教官が中央に割って入る。観客の皆も今か今かと待ち構え固唾を飲む。そしてアーニャ教官は伝説の始まりとも言えるゴングを鳴らした。
「では、始め!」
エリスはこんな場面に慣れているのか冷静に対戦相手のレンツを真っ直ぐ見つめていた。
対するレンツは観客の数に思わず溜め息をついた。
普段見ることはない大勢の人間は前から後ろから左右から視線と歓声を投げかけてくる。
しかも、この無数の視線と歓声はレンツで無く、全て優勝候補であるエリスの物である。
つまりレンツは完全にアウェーの状態で初戦に臨まなければならない。
心理的にはエリスの方がレンツよりも何歩もリードしている。
「試合を始める前に簡単なルールを説明します!」
若桜戦司会進行役兼審判のアーニャ教官の事務的な声がマイクからスピーカーを通して闘技場に居る者全員に伝わった。
若桜戦のルールについてだ。
まず、参加条件だが、
今年度、学院に入学した生徒のみに限る。
次に禁止事項。
刃物、実弾、魔動力の使用を一切禁止。使用された時点で失格と見なされ敗北が決まる。
トドメを刺す行為。
降参、気絶している戦闘不能の相手に対しての必要以上の攻撃が認められた場合はアーニャ教官がその試合に割って入り強制終了させる。
使用可能武器。
学院指定のものに限る。木剣、針や刃が付いていない棍棒、木製トンファー、実害の無いペイント弾など。
敗北条件
極度の深手を負い審判に戦闘不能と見なされた場合。
以上が若桜戦の最低限のルール。必要以上に制限を設け、甘いと思う人間もいるが、これはあくまで若者同士がお互い認め合い親睦を深める事を第一の目的とした大会。
そんな大会に負傷者、ましてや死者が出るなんて事はあってはならないのだ。
「以上が若桜戦のルールです。では、試合を開始しますので魔獣討伐科所属、エリス・ロード・ヴィルフルート選手。同じく魔獣討伐科所属、レンツ・シュタイナー選手。前へ!」
アーニャ教官の指示に従い、レンツとエリスは所定の位置につき正対した。
「一瞬で終わらせてあげる……!」
エリスの鋭い眼光がレンツを睨みつける。
そしてエリスの身体から淡い黄色のオーラが滲み出始めた。そのオーラを感じとったのかレンツも真面目な表情に切り替え、言い返した。
「悪いけど、一瞬で終わってやる気はない」
レンツの身体からはエリスとは比べ物にならないほど強大な青白いオーラが湯気のように漏れ始め、木剣に自分の青白いオーラを付与させた。
お互い睨み合った所で、アーニャ教官が中央に割って入る。観客の皆も今か今かと待ち構え固唾を飲む。そしてアーニャ教官は伝説の始まりとも言えるゴングを鳴らした。
「では、始め!」
