「………昔の事を何で覚えているの」
「君の事が気になった………とでも言っておきましょうか。何故か苦しそうな声を上げていたのでね」
「貴方は………私の事を………」
「愛していますよ。どんな屠自古も、全部好きです」
「太子………!」
感極まった。
太子が其処まで私の事を思っていたなんて考えもしなかったからだ。
怨念の私は嬉しそうな、安心したような顔をしていた。
「………太子様………」
「屠自古………」
太子は怨念の私を力強く抱き締めていた。
怨念の私は、笑顔で成仏していった。
こうして、私は再び自我を取り戻すことが出来たのである…………
