私は大昔に権力を振るっていた豪族、蘇我家に生まれた。
私の父さんはそれこそ政治を動かす程の大物で、策略家だった。
父さんが権力を振るっていた時代は、私はまだ幼かった。
外で花を摘んだりとか、蝶を捕まえたりとか………楽しかった。
昔も今も、年齢差は気にせずバンバンと人々は付き合わされた。私もその一人だ。
父さんは何か企んでいる様子だったが、母さんは大喜びで皇族の奴と付き合わせた。
その皇族の奴というのは………アイツだ。
今ではレズとか百合とか言われそうだが、大昔は女同士でも恋に落ちる事はあった。うん。
勿論、私とて例外では無い。
私は最初、自分より年上の男性(太子)を見て見惚れた。
その男性(くどいようですが、太子)の視線は鋭く、冷たいものだった。
民に的確な指示を与え、技術革新へと導いた。
そんな姿に私は惚れてしまったのだろう。
男性の名前が知りたい。私はそう思い
当時男性に仕えていた役人に名前を聞いた。
・・
其処で初めて私は太子の仮の名前を知った。
そしてその夜、私はこっそり太子の部屋に忍び込んだ。(何でかは忘れたけど)
すぅすぅと寝息を立てる太子の姿は艶めかしく、思わず悶絶してしまった。
レズだな、うん。
このまま居ては大変な事になってしまう。そう考えた私は
こそこそと部屋を出ようとした。
その時だった。
「屠自古………?」
振り返ると、其処には目を擦りながら私を見詰めていた太子が居た。
私は慌てて部屋から出ようとしたが、腕を掴まれその場から逃げ出せなかった。
「………私の部屋で何をしていた」
「少し………探し物がありまして」
「何」
「あ、あれ~………?」
私は太子の腕から必死に逃れようとした。
しかし掴む力は強く、中々逃れられなかった。
次第に
「きゃっ!」
私はその場で転んでしまった。
その時、うっかり太子を下敷きにしてしまったのはいい思い出だ。
………うん?
「柔らかい………」
「やっ………やめろ………」
「まさか………?」
何か太子の胸の辺りに柔らかいものがあった。
多分、もしかしてだが………
「女………?」
「ぅぅ…………ぁ…………」
「あっ、すみません」
あまりにもの柔らかさに暫く沈黙しながらアレコレしていた私だが
息が荒くなっている太子が見えると、すぐさま手を離した。
「はぁ………はぁ………///」
「ご、御免なさい………」
暫く沈黙が続いたが、太子が落ちつくと
私は話を切り出した。
「女………だったんですか」
「………」
「こんな事………聞いて御免なさい」
「………屠自古」
「はい」
「今まで………誰が天皇だったと思う」
「男ばかり………でしたね」
「そう。女の天皇なんて数える程しか居ない」
「………」
「だからこそ、支えなければいけないのだ。誰かが」
彼女の目は、今までよりも遙かに冷たいものだった。
もしかしたら、踏み込んではいけないものに踏み込んでいるのかもしれない。
「天皇は………私の親戚だ。」
「そうなんですか」
「今まで私は………男性として振る舞っていた。天皇には私が男性だと思い込ませていた」
「ということは………」
「そう………私は紛うこと無き女だ。」
そう白状した太子の目は、更に冷たさを増していた。
私は恐怖に怯え、視線を逸らした。
すると、それに気付いた太子がゆっくりと私のもとに近付いてきた。
ああ、殺される。
覚悟を決めた私は、視線を合わせた。
「………屠自古」
「はい」
「今まで………騙して御免なさい」
「え………?」
「そして………私が女だという事は黙っておいて。お願い」
彼女の真剣な眼差しに、私は「はい」と言わざるを得なかった。
………本当は、太子が女だとかどうでも良かった。
私の父さんはそれこそ政治を動かす程の大物で、策略家だった。
父さんが権力を振るっていた時代は、私はまだ幼かった。
外で花を摘んだりとか、蝶を捕まえたりとか………楽しかった。
昔も今も、年齢差は気にせずバンバンと人々は付き合わされた。私もその一人だ。
父さんは何か企んでいる様子だったが、母さんは大喜びで皇族の奴と付き合わせた。
その皇族の奴というのは………アイツだ。
今ではレズとか百合とか言われそうだが、大昔は女同士でも恋に落ちる事はあった。うん。
勿論、私とて例外では無い。
私は最初、自分より年上の男性(太子)を見て見惚れた。
その男性(くどいようですが、太子)の視線は鋭く、冷たいものだった。
民に的確な指示を与え、技術革新へと導いた。
そんな姿に私は惚れてしまったのだろう。
男性の名前が知りたい。私はそう思い
当時男性に仕えていた役人に名前を聞いた。
・・
其処で初めて私は太子の仮の名前を知った。
そしてその夜、私はこっそり太子の部屋に忍び込んだ。(何でかは忘れたけど)
すぅすぅと寝息を立てる太子の姿は艶めかしく、思わず悶絶してしまった。
レズだな、うん。
このまま居ては大変な事になってしまう。そう考えた私は
こそこそと部屋を出ようとした。
その時だった。
「屠自古………?」
振り返ると、其処には目を擦りながら私を見詰めていた太子が居た。
私は慌てて部屋から出ようとしたが、腕を掴まれその場から逃げ出せなかった。
「………私の部屋で何をしていた」
「少し………探し物がありまして」
「何」
「あ、あれ~………?」
私は太子の腕から必死に逃れようとした。
しかし掴む力は強く、中々逃れられなかった。
次第に
「きゃっ!」
私はその場で転んでしまった。
その時、うっかり太子を下敷きにしてしまったのはいい思い出だ。
………うん?
「柔らかい………」
「やっ………やめろ………」
「まさか………?」
何か太子の胸の辺りに柔らかいものがあった。
多分、もしかしてだが………
「女………?」
「ぅぅ…………ぁ…………」
「あっ、すみません」
あまりにもの柔らかさに暫く沈黙しながらアレコレしていた私だが
息が荒くなっている太子が見えると、すぐさま手を離した。
「はぁ………はぁ………///」
「ご、御免なさい………」
暫く沈黙が続いたが、太子が落ちつくと
私は話を切り出した。
「女………だったんですか」
「………」
「こんな事………聞いて御免なさい」
「………屠自古」
「はい」
「今まで………誰が天皇だったと思う」
「男ばかり………でしたね」
「そう。女の天皇なんて数える程しか居ない」
「………」
「だからこそ、支えなければいけないのだ。誰かが」
彼女の目は、今までよりも遙かに冷たいものだった。
もしかしたら、踏み込んではいけないものに踏み込んでいるのかもしれない。
「天皇は………私の親戚だ。」
「そうなんですか」
「今まで私は………男性として振る舞っていた。天皇には私が男性だと思い込ませていた」
「ということは………」
「そう………私は紛うこと無き女だ。」
そう白状した太子の目は、更に冷たさを増していた。
私は恐怖に怯え、視線を逸らした。
すると、それに気付いた太子がゆっくりと私のもとに近付いてきた。
ああ、殺される。
覚悟を決めた私は、視線を合わせた。
「………屠自古」
「はい」
「今まで………騙して御免なさい」
「え………?」
「そして………私が女だという事は黙っておいて。お願い」
彼女の真剣な眼差しに、私は「はい」と言わざるを得なかった。
………本当は、太子が女だとかどうでも良かった。
