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あなたに愛を捧げよう(※BLです)
- 再会 -

西宮Side

僕は、宮本くんと一緒に、
会社の近くの居酒屋に行った。

「いらっしゃいませー。
何名様ですか?」
「2人です。」

宮本くんは慣れたように、
店員さんにそう伝え、
窓側の座敷に座った。

「宮本くん、よくここ来るの?」

「はい!僕の入社祝いの時も、
皆でここに飲みにきたんで。
西宮はいなかったですけど…。」

「ご、ごめんね。」

そう僕は謝った。
その通り。
僕は宮本くんの入社祝いには行かなかった。
というか、行けなかった。

宮本くんの入社祝いがあったのは、
ちょうど今頃、暑い夏の日だった。
新しく入ってきた宮本くんの第一印象は、
明るく元気な人だった。
僕が宮本くんを、
教えることになった時も、
仲良くなれそうな気がした。
実際仲良くもなれたし。
でも、入社祝いに行けなかった理由は……。

その時を思いだし、僕の体は震える。
心配そうに覗き込んでくる宮本くん。
その顔は見えるけど、声が聞こえない。
目の前がだんだん黒くなっていき、
意識が遠のいていくのが分かる。
その時、聞こえた声。
聞いたことがある、落ち着く声。

『西宮さん!西宮さん!!』

鈴木、さん?
そう言おうとした僕の声は、
口から出てはいかなかった…。

<2016/08/10 19:52 本田鳥>消しゴム
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