おためし小説投稿

登録一切不要で小説投稿!
文字サイズ変更 
次男と四男のお手々事情
- 汗ばむ 3 -

公園のベンチで煙草をふかす。
昼間であるから無人の公園。そこで俺は一松のことを考えていた。
俺は、例え男同士の恋愛であっても、隠さなくてもいいと思っている。もちろん、兄弟であってもだ。まぁそのことを悪いと思う人もいるだろうし、恐らく一松は悪いと思っているのだろうが、それにしたって兄弟に隠さなくても良いだろう。生まれてからずっと一緒で、今だって兄弟と一緒の時間が1番長い。
確かにブラザー達は、お茶目で悪戯っけがある奴らだが、多少茶化したとしても俺らのことを馬鹿にしたり、軽蔑はしないだろう。
でもそれは俺が次男であるから感じることなのかも知れない。
一松の気持ちも分かる。一松を傷つけたくない。だから一松が嫌だと言うのなら、俺は付き合っていることを秘密にするさ。
だが……。
その時、愛しい人の姿が見え、思わず立ち上がった。


カラ松。
予想通りここで煙草吸ってるね。来る途中で、俺は俺なりに考えたから。俺は、ほんとに、恥ずかしい訳じゃないんだよね。だけど周りの人から僕達のこと、ダメって言われるのが怖いんだ。だって、そのせいで一緒に居れなくなったら嫌だから。でもこうして秘密にしてれば。
畳み掛けるように心情を吐露する一松。カラ松には思いがけないことであった。
「ちょっと待ってくれマイハニー」
「僕の話聞いてくれないんだ」
「そういうことじゃない。ただ余りにも思いがけないことだから。だって一松がデレてくれるなんて」
一松は目を伏せた。しかし直ぐにぱっと顔を上げた。それはキラキラ優しい光と、カラ松だけを映していた。
すこし掠れた声が唇から零れた。
少し心外。僕はいつでもデレてる。まぁいつもの僕がデレてないって言うんなら。
「ひひっ、今日はサービス」
ぎゅっとカラ松の手を握り込んだかと思うと、ベンチに座った。
カラ松も座れよ。
二人で仲良くベンチに腰掛けた。
「僕さぁ」
「もっと長い時間が経ったら、みんなに言える気がする。だから、それまで待ってよ」
「本当にいいのか一松。俺はいつまででも待てるが、時間が経てば一松は怖くなくなるのか。言えるようになるのか。無理はしなくていいんだぞ」
「なんだよ、せっかく頑張ってんのに。いいって言ってんだろ」
「そ、そうか……」
一松は、俺にできるだけ合わせようとしてくれてる。優しい子だなぁ。そんなところが愛しい。
カラ松の瞳から一筋の涙が落ちた。
「なに泣いてんだよ」
一松は笑う。
「なんでだろうなぁ」
カラ松も笑った。

この話はここで終わりです。文体定まりません。読んでくれてありがとうございます
<2016/07/24 21:59 白場>消しゴム
Copyright(C) おためし小説投稿 Since2013 All Rights Reserved.