第一回戦がスタートされようとしていた今。 「順番‥‥大丈夫かしら?」
「おいおい、文月ちゃんったら。にぃみたいに心配するなよ」
二人の声を聞くと、だんだん落ち着いてきた。
「行かないか?」
「おし!」
腕に巻いていたバンダナを外し、頭にぎゅっと結んだ皐月。
「いこう!!」
第一回戦、哲三チームVS睦月チームVS百合子チーム
『一番目の人、前に』
俺のチームからは皐月が出た。次は俺で、アンカーが文月だ。
哲三のチームからは霧斗が出ていた。百合子のチームからは紫音。
『位置について』
ごくりと唾を飲み込む
『よぉーい‥‥』
『スタート!!!!!!』
三人が同時に走り出す。一番を走っているのは霧斗だ。二番が皐月。そして皐月との距離もわずかな紫音と続く。
「がんばれぇー!」
文月が大声で応援している声にあわせて、俺も叫ぶ。
「できるだけ後ろと距離をとれ!前とは近づいた方が良い!!!」
一瞬皐月の苦しそうな顔に、笑顔が戻ったような気がした。
『そろそろ二番目位置につこうか』
どきり、と心臓が大きく動く。
心配そうに文月が見つめてきた。
「大丈夫?」
「あ、あぁ‥‥気にすんな」
必死に心を落ち着かせて、前を向く。
既に百合子が居た。もう一人は輝仁だ。
二人とも足は早いのだろうか‥‥?。同じ学校では無かったから、分からない。
堂々と胸を張り位置につく。
ちらりとこちらを見る百合子。目は不安で満ちていた。
と、誰かきた。
皐月だ!!
その後ろに霧斗が続く。見ていない間に抜かしたようだ。
紫音も必死に走っている。
そして皐月が手を伸ばす。
俺はその手に触れたついでに、優しく人差し指を握った。
(頑張った!後は俺たちに任せろ!)
(信じるよ!)
そんな言葉が交わされたような気がした。
そして走り出す。
前も後ろにも目はくれず、じっと前だけを見つめるのだ。後ろに広がる光景はきっと、気が遠くなるだろうから。
だが横を吹き抜けるよう、誰かが走り去る。
百合子だ。
自慢の長い髪の毛を、風に揺らしながら無表情な顔で走っていた。さっきの不安の瞳はもう、消えている。
負けてたまるか!、と思い走ったが、地面がぬかるんでいたせいで、少々コケそうになった。
その隙を狙い、輝仁が横を通りすぎた。
結局距離は縮まったものの、最下位で文月に交代。
息を切らして、ハァハァいながらぬかるんだ地面に座り込む。
尻が濡れて、どらだらけになったっぽい。
でもそのひんやり感が今は気持ちよかった。
その時、1つの悲鳴があがる。
虎太朗だった。
「離せ!______うぐっ_______」
「おいおい、文月ちゃんったら。にぃみたいに心配するなよ」
二人の声を聞くと、だんだん落ち着いてきた。
「行かないか?」
「おし!」
腕に巻いていたバンダナを外し、頭にぎゅっと結んだ皐月。
「いこう!!」
第一回戦、哲三チームVS睦月チームVS百合子チーム
『一番目の人、前に』
俺のチームからは皐月が出た。次は俺で、アンカーが文月だ。
哲三のチームからは霧斗が出ていた。百合子のチームからは紫音。
『位置について』
ごくりと唾を飲み込む
『よぉーい‥‥』
『スタート!!!!!!』
三人が同時に走り出す。一番を走っているのは霧斗だ。二番が皐月。そして皐月との距離もわずかな紫音と続く。
「がんばれぇー!」
文月が大声で応援している声にあわせて、俺も叫ぶ。
「できるだけ後ろと距離をとれ!前とは近づいた方が良い!!!」
一瞬皐月の苦しそうな顔に、笑顔が戻ったような気がした。
『そろそろ二番目位置につこうか』
どきり、と心臓が大きく動く。
心配そうに文月が見つめてきた。
「大丈夫?」
「あ、あぁ‥‥気にすんな」
必死に心を落ち着かせて、前を向く。
既に百合子が居た。もう一人は輝仁だ。
二人とも足は早いのだろうか‥‥?。同じ学校では無かったから、分からない。
堂々と胸を張り位置につく。
ちらりとこちらを見る百合子。目は不安で満ちていた。
と、誰かきた。
皐月だ!!
その後ろに霧斗が続く。見ていない間に抜かしたようだ。
紫音も必死に走っている。
そして皐月が手を伸ばす。
俺はその手に触れたついでに、優しく人差し指を握った。
(頑張った!後は俺たちに任せろ!)
(信じるよ!)
そんな言葉が交わされたような気がした。
そして走り出す。
前も後ろにも目はくれず、じっと前だけを見つめるのだ。後ろに広がる光景はきっと、気が遠くなるだろうから。
だが横を吹き抜けるよう、誰かが走り去る。
百合子だ。
自慢の長い髪の毛を、風に揺らしながら無表情な顔で走っていた。さっきの不安の瞳はもう、消えている。
負けてたまるか!、と思い走ったが、地面がぬかるんでいたせいで、少々コケそうになった。
その隙を狙い、輝仁が横を通りすぎた。
結局距離は縮まったものの、最下位で文月に交代。
息を切らして、ハァハァいながらぬかるんだ地面に座り込む。
尻が濡れて、どらだらけになったっぽい。
でもそのひんやり感が今は気持ちよかった。
その時、1つの悲鳴があがる。
虎太朗だった。
「離せ!______うぐっ_______」
