「虎太朗!」
虎太朗はぬかるんだ地面に顔を押し込められ、苦しそうにもがいていた。
そしてその体を押さえ付けているのは‥‥‥哲三だった。
百合子は怒りをあらわにしていた。
「ルール違反でしょ!!今すぐはなしなさい!!!」
「俺、ルールでそんなことしてはいけないなんて、聞いてねーし」
まるで親に反抗するような、哲三。
文月はゴール近くまでに来ていたが、後ろの光景を見て、固まっていた。
誰もが動揺している。
『う~ん。取り合えず、離そっか』
哲三はバカにしたようにはなをならす。
虎太朗が起き上がろうと動くと、直ぐに押さえつけ直した。
「ちょっと!、離せって言われてるでしょ! 」
「ホイホイ、学級委員長」
だが虎太朗を離すと思った瞬間、哲三が行動に出た。
虎太朗の左腕を掴んだと思いきや、その腕をおかしな方向に曲げ始めた。
「痛い!、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!?」
虎太朗が悲鳴をあげる。
「おい!!」
慌てて前へ出ようとしたが、皐月に止められる。
「何するんだ!」
皐月はほとんど光らない瞳だった。
「にぃがやろうとしたことは、妨害だ。ルール違反で‥‥‥」
思わず舌打ちをする。苦しんでいるクラスメイトをほっとけねぇよ!
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっッッッッ!!!!????」
いつの間にか虎太朗は気を失っていて、倒れていた。その事に気付くとやっと哲三も止めた。
「虎太朗君!」
真っ先に駆け付けたのは、紫音だった。
失神した虎太朗を左右に揺らす。
「死なないで!!虎太朗君が死んだら私、どうするのよ!!お願い!!」
近くで百合子が立ち止まる。
虎太朗と紫音は、仲がよさそうな雰囲気は無かったが実は、付き合っていたのだ。恥ずかしい、という理由で一部の人以外には隠していた。
紫音は目に涙を大量に浮かべ、時々涙が顔を、伝っていた。
「ちょ、ごめんね」
泉だった。
泉は紫音の側に行き、そっと手を握ってやった。紫音は目を真っ赤にしながらも、言った。
「泉ちゃんのお父さんって確か、医者だよね?虎太朗君を助けてあげれる?」
藁にすがるような言い方だ。
泉はなにも言わず、虎太朗の体を隅々まで見て、体を触る。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
と、両手を心臓のあるところに置いた。勿論やろうとしていることは、分かった。
心臓マッサージだ。
心臓が止まっている、ということなのか‥‥‥。俺は恐ろしいことに身震いした。
心臓マッサージをする泉の隣で、虎太朗の右手を握りしめ、耳元で何やら囁いている紫音。
時間がゆっくりと経過する。
そして‥‥‥‥
「ゲホッッ、ウエェ‥‥‥」
「虎太朗!!!」
虎太朗は一命をとりとめたのだった。
虎太朗はぬかるんだ地面に顔を押し込められ、苦しそうにもがいていた。
そしてその体を押さえ付けているのは‥‥‥哲三だった。
百合子は怒りをあらわにしていた。
「ルール違反でしょ!!今すぐはなしなさい!!!」
「俺、ルールでそんなことしてはいけないなんて、聞いてねーし」
まるで親に反抗するような、哲三。
文月はゴール近くまでに来ていたが、後ろの光景を見て、固まっていた。
誰もが動揺している。
『う~ん。取り合えず、離そっか』
哲三はバカにしたようにはなをならす。
虎太朗が起き上がろうと動くと、直ぐに押さえつけ直した。
「ちょっと!、離せって言われてるでしょ! 」
「ホイホイ、学級委員長」
だが虎太朗を離すと思った瞬間、哲三が行動に出た。
虎太朗の左腕を掴んだと思いきや、その腕をおかしな方向に曲げ始めた。
「痛い!、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!?」
虎太朗が悲鳴をあげる。
「おい!!」
慌てて前へ出ようとしたが、皐月に止められる。
「何するんだ!」
皐月はほとんど光らない瞳だった。
「にぃがやろうとしたことは、妨害だ。ルール違反で‥‥‥」
思わず舌打ちをする。苦しんでいるクラスメイトをほっとけねぇよ!
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっッッッッ!!!!????」
いつの間にか虎太朗は気を失っていて、倒れていた。その事に気付くとやっと哲三も止めた。
「虎太朗君!」
真っ先に駆け付けたのは、紫音だった。
失神した虎太朗を左右に揺らす。
「死なないで!!虎太朗君が死んだら私、どうするのよ!!お願い!!」
近くで百合子が立ち止まる。
虎太朗と紫音は、仲がよさそうな雰囲気は無かったが実は、付き合っていたのだ。恥ずかしい、という理由で一部の人以外には隠していた。
紫音は目に涙を大量に浮かべ、時々涙が顔を、伝っていた。
「ちょ、ごめんね」
泉だった。
泉は紫音の側に行き、そっと手を握ってやった。紫音は目を真っ赤にしながらも、言った。
「泉ちゃんのお父さんって確か、医者だよね?虎太朗君を助けてあげれる?」
藁にすがるような言い方だ。
泉はなにも言わず、虎太朗の体を隅々まで見て、体を触る。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
と、両手を心臓のあるところに置いた。勿論やろうとしていることは、分かった。
心臓マッサージだ。
心臓が止まっている、ということなのか‥‥‥。俺は恐ろしいことに身震いした。
心臓マッサージをする泉の隣で、虎太朗の右手を握りしめ、耳元で何やら囁いている紫音。
時間がゆっくりと経過する。
そして‥‥‥‥
「ゲホッッ、ウエェ‥‥‥」
「虎太朗!!!」
虎太朗は一命をとりとめたのだった。
