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小さな英雄
- 終章 終わりの刻 -

「スレイ……………いや、父さん」
クロウがスレイにそう言うと、スレイは少し嬉しそうに、
「なんだ?」
「ガステリアはすぐに再生する。なら、粉々にするしかない。一緒にやるよ」
「わかった」
二人がガステリアに向かって疾走する。アンデッド達は、他の仲間が止めていてくれる。前からのスレイの斬撃を、ガステリアは防ぐ。後ろからのクロウの攻撃を防ごうとするも、スレイが邪魔で、できない。クロウの剣が、ガステリアを真っ二つにする。まだだ。まだ終わらない。それからしばらくの間ガステリアを斬り続ける。かなり細かい肉片になり、ガステリアはとうとう絶命する。それと同時に、アンデッド達も砂となって消えた。これから、国を建て直さなければいけない。国王、スレイの元に。スレイが国王となり、この世界を変える。クロウ達と六刃は、ルイゼの墓の前にいた。
「安らかに」
クロウはそう言って、墓を後にした。
「やっと終わったな。今から飲みに行くか?」
ユグスがレインにそう言うと、レインは苦笑しながら、
「悪い。俺、酒飲めないんだよな」
「マジで?以外だな」
「ねえ、セーラ。これから一緒だね」
「うん。アーテ。これから、よろしく」
「あーあ。疲れた。ねぇ、癒してよー、アリサ」
「くっつかないでよ、ちょっと。どこ触って……」
「よかったですねー、ガルシアさん。平和平和ですよ」
「そうですね、アルテマさん」
「皆、とても元気ね」
エリィが笑顔でそう言うと、レイラも笑顔で、
「ええ。これで、平和は訪れるもの」
クロウとスレイは、崖の上で話をしていた。
「父さん」
「なんだい?」
「いい世の中に変えてよ。もし、父さんが間違った道に進むようなら、また蹴りを入れるからね」
「それは怖いな。わかってるよ」
「じゃあね、たまには遊びに来るから。僕は好きな人ができた。今からその人と、薔薇色の青春を送るとするよ。僕を王子とか、そんなにしないでね。面倒だから」
「わかっている。まず、クロウに王子が務まると思えないからね」
「そうそう。僕が王子になったら、この世界は昼寝世界になるからね」
クロウは笑ってそう返し、エリィの元へ向かう。
「エリィ、突然なんだけど」
クロウがそう言うと、エリィは普段通りに、
「なに?」
と返してくる。
「エリィ、僕と付き合ってほしい。いや、結婚してほしい。僕は君が好きなんだ。優しいところとか、クールなところとか。可愛いところも、綺麗なところも。とにかく全てが」
エリィはそう言われ、顔を赤くする。
「わかったわ。よろしく、クロウ。これからは、ずっとそばにいて、私を守ってね」
「わかってるよ」

それから一年後、クロウ達は賊達の討伐として集められた。
「久しぶりだな、クロウ」
「レインか、変わらないなぁ、君は」
「そういうお前こそ」
レインと話をしていると、ユグスとアルテマが来る。
「三銃士勢揃いって訳か」
クロウがそう言った。三銃士、ユグス、アルテマ、レインの三人のことだった。セーラとアーテは同じ服を着ながら、一緒に遊んでいる。
「エリィ、久しぶりね。元気だった?」
アリサがエリィにそう訊くと、エリィは笑顔で、
「ええ。とても楽しい日々を送っているわ」
「へぇー、楽しい日々かー。ねえねえ、エリィちゃん。もうクロウくんとはやったの?」
「やったって、何を?」
「それは、ねぇ、アリサ?」
「なんで私に振るのよ。純粋な子を汚そうとすると、クロウが怒るわよ?」
ガルシアは、スレイの側近として遣えていた。
「スレイ様、ご挨拶を」
「ああ。あと、いつも言っているだろう。スレイ様と言うのはやめてほしいんだ。スレイでいい」
「クロウさんと同じことを言っていますね。スレイ様」
「はぁ、仕方ないね」
スレイはそう言って、皆に話かける。
「皆には、賊の討伐をしてもらいたいんだ」
スレイはそう言った。皆了承し、アジトに向かって行く。

レイン、ユグス、アルテマの三人は、帝国の刃、三銃士となり、国に遣え続けたという。レインの情熱に、皆が心を燃やし、ユグスの愉快さに、皆は親しみを持ち、アルテマの優しさに、皆は心和ませたという。

アリサは、成り行きでセルスと、レイラと共に旅をすることになる。愉快な不思議な三人組として、行く先々で人気者になったという。

セーラとアーテは、二人で世界を旅して回った。自分達と同じホムンクルス達と共に、ひとつの村を作ったらしい。

スレイは、国の仕事で毎日忙しく働いていた。だが、それもスレイからしてみれば苦ではなかった。よくできる執事、ガルシアはそばに遣え続け、スレイの自慢の側近だったという。

クロウは、エリィと共に楽しい人生を過ごしていた。エリィは家には戻らず、街の中のよくある普通の家で過ごした。クロウはケリム王子をスレイに突き出し、ケリム王子は反省させられたという。二人は共に、幸せな人生を送っていた。

やがて伝説として語り継がれる者達。小さな英雄の物語は、ここで幕を閉じるのであった。

どうもこんにちは。トウヤです。ここまで読んでくれた皆様。ありがとうございます。最終回だけ読んでくれたあなた。是非最初から読んでみてください。よければ感想、お願いします。次回作も楽しみにしていただけると嬉しいです
<2016/07/21 17:26 トウヤ>消しゴム
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