赤い夕日が二人を照らす中、小さな村に着いた。もうすぐ日も暮れる。ここで一泊することにしよう。クロウがそう考える。エリィも同じ考えだろう。普通に女の子だし、野宿がいいなんて言わないだろう。だがその考えを消すかのように、二人の前に一人の少年が現れる。大きな長方形の剣をこちらに向け、鋭い眼光で睨みつけてくる。赤い瞳、赤い髪。赤い布服に、赤いジャケット。剣も赤い。まるで、真っ赤に燃える炎を見ているようだった。身長は185位か。歳はエリィと同じ位だろう。
「出たな盗賊共!覚悟しやがれ!俺がお前らを殺す!」
そう叫んで、クロウを斬りつける。クロウは後ろに飛び退いて、
「いや、ちょっと…………待てっ」
クロウの言葉などお構い無しに、少年はクロウに斬撃を繰り出す。エリィはそれを、複雑そうな表情で見ている。いや、助けてよ。クロウは、少年の剣を受ける。
「重っ」
想像以上に重いその攻撃に、クロウの力では対抗できない。身をよじってなんとか避け、
「いや、マジで。僕は盗賊じゃないんだって。だいたい、こんな美少女と、こんな微妙な男が盗賊な訳………」
クロウがそう言い終わる前に、
「誰が微妙な男だと!?お前、バカにしやがって」
「いやいやいや。君のことじゃないし」
少年がまたクロウを斬ろうとした時だった。
「やめなさい。この人達は盗賊ではない」
低い声が響いた。そこに立っていたのは、白髪混じりの水色の髪をした老人だった。
「旅のお方。これは無礼を」
恐らく村長であろう人物が、クロウとエリィに頭を下げる。
「いいんですよ。大丈夫ですから」
エリィがそう言うと、クロウが皮肉っぽく、
「当然だよ。エリィは何もされてないんだから」
「ん?」
エリィがクロウの言葉を聞いて、笑顔でそう言った。少しと間、怖い沈黙が流れる。そして、
「すいません」
と、クロウが謝った。なんで僕が。そう思うが、仕方ない。何て言うか、エリィは美人だけど、怖いような気がした。あくまでも、さっきはだけど。
しばらくして、少年が宿に案内してくれた。
「さっきは悪かったな」
「いいのよ」
エリィは笑顔でそう言った。クロウも、適当に会釈(えしゃく)して見せる。
「俺、レイン・ラインハルトってんだ。歳は18で、この村の用心棒的な?で、あの老人が、ライダ。この村の村長だ」
「て言うか、君はなんで僕らを襲ったの?」
クロウの問いかけて、レインが答える。
「ああ。この村を荒らしている盗賊は、男女の二人組らしい。顔まではわからないがな」
「わからない?」
エリィが疑問気にそう言った。
「ああ。この村の村人が教えてくれたんだよ。死ぬ間際にな。俺の仲間をこんなにしやがって、絶対に許さねぇ」
怒りを爆発させるレインには、近寄り難い迫力があった。まるで、燃える炎の闘志。とでも言うべきか。クロウは壁にもたれたまま、その話を聞いていた。男女二人組の盗賊、顔はわからない。その部分だ。何かがおかしい。だって、あの人は知っているんだ。盗賊の顔を。
「ねえ、本当に誰も知らないの?」
「ああ。そうだけど、どうかしたか?」
「あ、いや。なんでもないよ」
クロウがそう言うと、
「とりあえず、情報を探しましょう。そうじゃないと、何も始まらないわ」
エリィがそう言った。協力する気か?面倒だな。まぁ、仕方ないか。僕も、この事件は少し引っ掛かる。だいたい、なぜそんなに事件を起こしているのに、顔が見られていないのか。もっとも、腕の良い盗賊ならこんな小さな村ではなく、貴族の館などを狙うだろう。すると、誰かから情報をもらっている可能性が高い。この村の人通りの少なさや、皆が寝ている時間。この村に長年住んでいる人間なら、誰もが知っているだろう。そして、あの人はほぼ確実に嘘を吐いている。とりあえず、拷問でも尋問でもして、盗賊のことを聞いてみるか。
「ねえ、わかったかもしれないよ」
クロウは二人に向かってそう言った。
「出たな盗賊共!覚悟しやがれ!俺がお前らを殺す!」
そう叫んで、クロウを斬りつける。クロウは後ろに飛び退いて、
「いや、ちょっと…………待てっ」
クロウの言葉などお構い無しに、少年はクロウに斬撃を繰り出す。エリィはそれを、複雑そうな表情で見ている。いや、助けてよ。クロウは、少年の剣を受ける。
「重っ」
想像以上に重いその攻撃に、クロウの力では対抗できない。身をよじってなんとか避け、
「いや、マジで。僕は盗賊じゃないんだって。だいたい、こんな美少女と、こんな微妙な男が盗賊な訳………」
クロウがそう言い終わる前に、
「誰が微妙な男だと!?お前、バカにしやがって」
「いやいやいや。君のことじゃないし」
少年がまたクロウを斬ろうとした時だった。
「やめなさい。この人達は盗賊ではない」
低い声が響いた。そこに立っていたのは、白髪混じりの水色の髪をした老人だった。
「旅のお方。これは無礼を」
恐らく村長であろう人物が、クロウとエリィに頭を下げる。
「いいんですよ。大丈夫ですから」
エリィがそう言うと、クロウが皮肉っぽく、
「当然だよ。エリィは何もされてないんだから」
「ん?」
エリィがクロウの言葉を聞いて、笑顔でそう言った。少しと間、怖い沈黙が流れる。そして、
「すいません」
と、クロウが謝った。なんで僕が。そう思うが、仕方ない。何て言うか、エリィは美人だけど、怖いような気がした。あくまでも、さっきはだけど。
しばらくして、少年が宿に案内してくれた。
「さっきは悪かったな」
「いいのよ」
エリィは笑顔でそう言った。クロウも、適当に会釈(えしゃく)して見せる。
「俺、レイン・ラインハルトってんだ。歳は18で、この村の用心棒的な?で、あの老人が、ライダ。この村の村長だ」
「て言うか、君はなんで僕らを襲ったの?」
クロウの問いかけて、レインが答える。
「ああ。この村を荒らしている盗賊は、男女の二人組らしい。顔まではわからないがな」
「わからない?」
エリィが疑問気にそう言った。
「ああ。この村の村人が教えてくれたんだよ。死ぬ間際にな。俺の仲間をこんなにしやがって、絶対に許さねぇ」
怒りを爆発させるレインには、近寄り難い迫力があった。まるで、燃える炎の闘志。とでも言うべきか。クロウは壁にもたれたまま、その話を聞いていた。男女二人組の盗賊、顔はわからない。その部分だ。何かがおかしい。だって、あの人は知っているんだ。盗賊の顔を。
「ねえ、本当に誰も知らないの?」
「ああ。そうだけど、どうかしたか?」
「あ、いや。なんでもないよ」
クロウがそう言うと、
「とりあえず、情報を探しましょう。そうじゃないと、何も始まらないわ」
エリィがそう言った。協力する気か?面倒だな。まぁ、仕方ないか。僕も、この事件は少し引っ掛かる。だいたい、なぜそんなに事件を起こしているのに、顔が見られていないのか。もっとも、腕の良い盗賊ならこんな小さな村ではなく、貴族の館などを狙うだろう。すると、誰かから情報をもらっている可能性が高い。この村の人通りの少なさや、皆が寝ている時間。この村に長年住んでいる人間なら、誰もが知っているだろう。そして、あの人はほぼ確実に嘘を吐いている。とりあえず、拷問でも尋問でもして、盗賊のことを聞いてみるか。
「ねえ、わかったかもしれないよ」
クロウは二人に向かってそう言った。
