「わかったって?何が?て言うか、本当か?適当なこと言ってるんじゃないか?」
「そう質問攻めされたら困る………って言うか、全く反省してないね。そんなことを言うってことは」
「ああ。エリィが反省しなくていいって言ったからな」
「言ってないよ。気にするなって言っただけで、反省しなくていいとは言ってない」
「いいのよ。クロウ。レイン。とりあえず、クロウの考えを聞かせて」
エリィが優しくそう言うと、二人は黙る。そして、クロウが話始めた。
「この村に内通者がいる。そして…………」
クロウの話の途中、レインが大声で叫んだ。
「ちょっと待てよ!内通者だと!?有り得ねぇよ!」
激昂するレインを、エリィが止める。
「落ち着いて聞いてほしいんだよ。これ以上、君…………いや、レインが友達に死んでほしくないなら」
クロウのその言葉に、レインはゆっくりと頷く。
「そしてその内通者は、この村の村長。ライダさんの可能性が高い」
「どうして?」
そう訊いたのは、レインではなく、エリィだった。
「これから話すよ」
クロウがそう言って話し始めた。二人は驚いたような表情をしていた。そして、クロウがライダの元に向かう。もちろん、エリィとレインも一緒に。
「こんばんは。ライダさん」
クロウが挨拶すると、ライダは落ち着いて、
「こんばんは。旅のお方」
「ところでですけど、ライダさん。あなた、盗賊の正体を知っていますね?」
クロウのその言葉に、ライダがしばらくの間沈黙する。
「いや、知らんよ。知っているなら、すぐにレインに教えている」
「でも、ちゃんとした理由もあるんですよ。だいたい、普通の盗賊なら金持ちの家、つまり村長であるあなた。ライダさんの家を狙います。なのにあなたの家は、荒らされた痕跡は無い」
「それがどうかしたかね?」
ライダに問いかけを無視して、クロウは続ける。
「それに、この事件の犯人である盗賊は、言ってしまえば無能。荒らした痕跡を残し、人を殺し損ねてヒントまで与えてしまう。二流以下です。その盗賊が、なぜ捕まっていないのか。レインなら、捕まえられるはずです。つまり、内通者が裏道かどこか、何かい場所を教えている。ということになる」
「決めつけは良くないですな」
「それに、レインは言ってましたよ。この村にいる人間全てが、盗賊の顔を知らない。なのに、あなたは言いましたよね?僕とエリィがレインに襲われている時、『やめなさい。その人達は盗賊ではない』みたいなことを。なぜ盗賊の顔を知っていないあなたが、僕とエリィが盗賊じゃないとわかったんですか?」
「お前、恩を仇で返すつもりか?」
ライダが強い口調でクロウに言った。
「そうですね。決定的な証拠もありますし」
クロウがそう言うと、エリィとレインが口を挟もうとした。証拠なんて無い。ただの嘘だ。それを指摘しようとしたのだろう。だが、それより前にライダが観念した。
「証拠があるなら仕方ない。教えよう」
ライダはうなだれてそう言った。
「おいクロウ。いくらなんでも、嘘はねぇんじゃねぇか?」
レインのそのその言葉を聞いて、ライダが怒りの表情を見せる。そして、クロウに掴みかかる。
「貴様!騙したのか!」
クロウはしばらく沈黙する。そしてライダの手を強引に離し、鋭い目でライダを睨み、凍てつくような冷たい声で、
「騙してたのはあんたの方だろ」
それを聞いて、ライダが身震いをする。
「わしは脅されたんだ。仕方ないだろ。そうじゃないと、わしの孫は殺されるんだ!」
そう言って、ライダはすすり泣く。孫とはなんのことだろうか。
「まさか………!」
レインが何かを思い出したように言った。
「ライダさんには、最近誘拐されたって言う孫娘がいるんだ。多分、人質に取られてるんだ。そうだよな?ライダさん」
「ああ。そうだ。すまなかった。すまなかった」
ライダは何度も頭を下げる。エリィはそれを見て、悲しそうな顔をしている。一方クロウの方は、
「言ってください。盗賊はどこにいるんですか?」
「ここから少し離れた洞窟。そこにいる」
ライダがそう言った。この状況で嘘を吐く意味は無い。本当だろう。
「行きましょう。クロウ」
エリィがそう言った。
「………………わかったよ、その前に」
そう言って、クロウはライダの前に進み寄る。
「わしを殴るのか?大丈夫だ。わしなんて、殺されても文句は言えん」
「いえ。殴りません。もちろん蹴りもしませんし、殺すなんて論外です。聞いてください。あなたの孫娘は、必ず助けます。レインが」
「はぁ!?なんで俺が!?」
クロウの言葉に、レインが秒速でツッコミを入れる。ナイスなツッコミだ。そう思ったが、口には出さない。
「だから、ちょっと待っててください。その間に自殺とかしたら、悲しみますよ。レインが」
「だ・か・ら!なんで俺なんだよ!?」
「いや、だってレインこの村のみんな大好きじゃん?」
「大好きじゃん?じゃねえよ!確かにそうだけど、て言うか!お前も行くんだよ!」
「え、それは…………。もうアジトを突き止めたし、僕は宿で寝ようなぁって。20時間位?」
「20時間位?じゃねえよ!寝過ぎだ!つーか寝させねぇぞ!?盗賊を退治するまで寝させねぇからな!」
そのやり取りを見て、エリィがクスクスと笑う。やっと笑ったか。レイン、ちょっとナイスだよ。ボケ専門かも思ったけど、ツッコミも結構やれるじゃん。
「わかってるって。冗談」
クロウはそう言って、その盗賊に向かった。中に入ると、一本道が続いていた。その奥は広場になっており、そこに盗賊がいた。赤い髪の女に、緑髪の男だった。
「そう質問攻めされたら困る………って言うか、全く反省してないね。そんなことを言うってことは」
「ああ。エリィが反省しなくていいって言ったからな」
「言ってないよ。気にするなって言っただけで、反省しなくていいとは言ってない」
「いいのよ。クロウ。レイン。とりあえず、クロウの考えを聞かせて」
エリィが優しくそう言うと、二人は黙る。そして、クロウが話始めた。
「この村に内通者がいる。そして…………」
クロウの話の途中、レインが大声で叫んだ。
「ちょっと待てよ!内通者だと!?有り得ねぇよ!」
激昂するレインを、エリィが止める。
「落ち着いて聞いてほしいんだよ。これ以上、君…………いや、レインが友達に死んでほしくないなら」
クロウのその言葉に、レインはゆっくりと頷く。
「そしてその内通者は、この村の村長。ライダさんの可能性が高い」
「どうして?」
そう訊いたのは、レインではなく、エリィだった。
「これから話すよ」
クロウがそう言って話し始めた。二人は驚いたような表情をしていた。そして、クロウがライダの元に向かう。もちろん、エリィとレインも一緒に。
「こんばんは。ライダさん」
クロウが挨拶すると、ライダは落ち着いて、
「こんばんは。旅のお方」
「ところでですけど、ライダさん。あなた、盗賊の正体を知っていますね?」
クロウのその言葉に、ライダがしばらくの間沈黙する。
「いや、知らんよ。知っているなら、すぐにレインに教えている」
「でも、ちゃんとした理由もあるんですよ。だいたい、普通の盗賊なら金持ちの家、つまり村長であるあなた。ライダさんの家を狙います。なのにあなたの家は、荒らされた痕跡は無い」
「それがどうかしたかね?」
ライダに問いかけを無視して、クロウは続ける。
「それに、この事件の犯人である盗賊は、言ってしまえば無能。荒らした痕跡を残し、人を殺し損ねてヒントまで与えてしまう。二流以下です。その盗賊が、なぜ捕まっていないのか。レインなら、捕まえられるはずです。つまり、内通者が裏道かどこか、何かい場所を教えている。ということになる」
「決めつけは良くないですな」
「それに、レインは言ってましたよ。この村にいる人間全てが、盗賊の顔を知らない。なのに、あなたは言いましたよね?僕とエリィがレインに襲われている時、『やめなさい。その人達は盗賊ではない』みたいなことを。なぜ盗賊の顔を知っていないあなたが、僕とエリィが盗賊じゃないとわかったんですか?」
「お前、恩を仇で返すつもりか?」
ライダが強い口調でクロウに言った。
「そうですね。決定的な証拠もありますし」
クロウがそう言うと、エリィとレインが口を挟もうとした。証拠なんて無い。ただの嘘だ。それを指摘しようとしたのだろう。だが、それより前にライダが観念した。
「証拠があるなら仕方ない。教えよう」
ライダはうなだれてそう言った。
「おいクロウ。いくらなんでも、嘘はねぇんじゃねぇか?」
レインのそのその言葉を聞いて、ライダが怒りの表情を見せる。そして、クロウに掴みかかる。
「貴様!騙したのか!」
クロウはしばらく沈黙する。そしてライダの手を強引に離し、鋭い目でライダを睨み、凍てつくような冷たい声で、
「騙してたのはあんたの方だろ」
それを聞いて、ライダが身震いをする。
「わしは脅されたんだ。仕方ないだろ。そうじゃないと、わしの孫は殺されるんだ!」
そう言って、ライダはすすり泣く。孫とはなんのことだろうか。
「まさか………!」
レインが何かを思い出したように言った。
「ライダさんには、最近誘拐されたって言う孫娘がいるんだ。多分、人質に取られてるんだ。そうだよな?ライダさん」
「ああ。そうだ。すまなかった。すまなかった」
ライダは何度も頭を下げる。エリィはそれを見て、悲しそうな顔をしている。一方クロウの方は、
「言ってください。盗賊はどこにいるんですか?」
「ここから少し離れた洞窟。そこにいる」
ライダがそう言った。この状況で嘘を吐く意味は無い。本当だろう。
「行きましょう。クロウ」
エリィがそう言った。
「………………わかったよ、その前に」
そう言って、クロウはライダの前に進み寄る。
「わしを殴るのか?大丈夫だ。わしなんて、殺されても文句は言えん」
「いえ。殴りません。もちろん蹴りもしませんし、殺すなんて論外です。聞いてください。あなたの孫娘は、必ず助けます。レインが」
「はぁ!?なんで俺が!?」
クロウの言葉に、レインが秒速でツッコミを入れる。ナイスなツッコミだ。そう思ったが、口には出さない。
「だから、ちょっと待っててください。その間に自殺とかしたら、悲しみますよ。レインが」
「だ・か・ら!なんで俺なんだよ!?」
「いや、だってレインこの村のみんな大好きじゃん?」
「大好きじゃん?じゃねえよ!確かにそうだけど、て言うか!お前も行くんだよ!」
「え、それは…………。もうアジトを突き止めたし、僕は宿で寝ようなぁって。20時間位?」
「20時間位?じゃねえよ!寝過ぎだ!つーか寝させねぇぞ!?盗賊を退治するまで寝させねぇからな!」
そのやり取りを見て、エリィがクスクスと笑う。やっと笑ったか。レイン、ちょっとナイスだよ。ボケ専門かも思ったけど、ツッコミも結構やれるじゃん。
「わかってるって。冗談」
クロウはそう言って、その盗賊に向かった。中に入ると、一本道が続いていた。その奥は広場になっており、そこに盗賊がいた。赤い髪の女に、緑髪の男だった。
