クロウ達は、コボルドの洞窟に来ていた。コボルドの重い攻撃を、レインが受け止める。後ろから、クロウが剣でコボルドを刺した。アリサは遠くから弓で援護する。エリィは横から奇襲する。そして、コボルドを倒す。いつも通り。完璧な連繋だ。
「最近調子いいな。クロウ」
レインがクロウにそう言った。
「そうかな?」
クロウはそう返す。正直、あまり自覚していない。レインがクロウの剣に目をやって、顔をしかめる。
「お前、そんなボロボロの剣で戦ってたのかよ。そろそろ買い直せばどうなんだ?」
「ああ、うん。そう思ってるんだけどね」
クロウはそう言って口籠る。これは、クロウが初めて自分の金で買った武器だ。
「まあ、愛着もあるからな。ああ、そう言えば、お前知ってるか?鍛冶師に頼めば直してくれるんだ。その分、金もかかるがな。まぁ、今のところ金はあるし、足りないなら俺も出してやるよ」
「うわ。レインが優しい。明日は雨か………いや、雪だな」
「お前は人の恩を素直に喜べよ!」
レインがクロウに怒鳴る。だが、その怒鳴りは怒りの物ではない。ただの叫びと言うか、ツッコミ的な感じだ。アリサやエリィは、もうすっかり仲良くなっている。アリサも、クロウやレインとはまだ凄く仲が良い訳ではないが、普通の仲間としては思っている。街に帰り、クロウが剣を鍛冶師に出す。このさい、使う武器も変えようかと思った。だが、そのまま剣を作って欲しいと依頼して、その日は宿に戻った。だが、クロウはこっそりと宿を抜け出す。武器屋に向かうつもりだ。投げナイフ用のナイフを買うつもりだ。だが、レインやエリィに知れると、無駄遣いするなと言われるだろう。だからこうしているのだ。だが、そこにアリサがいた。
「あ、クロウ」
「どうしたの?」
アリサにそう訊いて、クロウはアリサの隣に座る。
「うん………。なんだか、いいところだなって。エリィはとても優しいし、レインは面白くて頼りになる。クロウは頭もいいし、何より人が絶対にやらないようなことをやるでしょ。凄いと思うわ」
アリサがそう言うと、クロウは微笑みながら、
「ありがとう」
「べ、別にっ、あんた達が好きだって訳じゃないわよ……!いや、エリィは好きだけど、あんた達は普通よ。中の上ぐらいなんだからね」
「わかってるよ。じゃあ、そんなに真っ赤な顔をして反論してるアリサに好かれる様に、もっと頑張らないとね」
「な、何言ってるのよ。私は、顔を赤くしてなんてないわよ。クロウの見間違いよ。そうよ、クロウの目が赤いんじゃない?」
「僕の目が赤い?有り得ないよ。目が赤くなるなんて」
「冗談に決まってるじゃない」
そう、アリサと話をしてから、クロウはナイフを買って戻ってきた。
翌日鍛冶屋に行くと、もう剣は出来上がっていた。新しい剣と言っても、前に使っていた前に使っていた剣と同じだ。ほとんど変わっていない。だが、柄に赤い宝石が付けてある。
「おじさん、これは?」
クロウが訊くと、
「ああ、それかい?それはレッドパールと言ってな、赤い真珠なんだよ。まるで、真っ赤な瞳みたいに綺麗だろう?サービスだよ。君、頑張ってるみたいだからな。見たらわかる。これからも、頑張れよ。それに、また寄ってくれよな」
「うん。また来るよ」
クロウはそう言って、礼をする。それから、またコボルドの洞窟に行った。すると、そこには先客がいた。肩甲骨まである銀髪を、黒い紐で結んだ老人だ。60歳くらいだろうか。身長は180くらいありそうだ。戦闘用に改良されたバトラースーツを着ている。その細い目には、黄色い瞳が輝いていた。刀に手をかけて、辺りを警戒している。その老人がこちらを向く。すると、驚愕したような表情を浮かべた。エリィも同じく、驚愕している。
「まさか、ガルシアなの?」
エリィがそう呟く。ガルシア。誰だ?エリィの恋人?それは無いか。歳が離れ過ぎている。父親?いや、父親を呼び捨てにする訳ないか。エリィはいい子だし。兄?いや、兄にしても歳が離れ過ぎている。まさか、弟?阿呆か。なんで弟の方が歳取ってるんだよ。クロウは自分の中でそんなことを繰り返しながら、やっと一つまともな考えが浮かんだ。あのバトラースーツ。もしかすると、執事なとかも知れない。そしてエリィを見て驚いた。いや、エリィの美貌に驚いたのか?まあ、その考えは否定できないけど。そうすればどうなるか、エリィは貴族。そして、ガルシアというあの老人は、エリィの執事。そう考えるのが、最も自然だった。
「最近調子いいな。クロウ」
レインがクロウにそう言った。
「そうかな?」
クロウはそう返す。正直、あまり自覚していない。レインがクロウの剣に目をやって、顔をしかめる。
「お前、そんなボロボロの剣で戦ってたのかよ。そろそろ買い直せばどうなんだ?」
「ああ、うん。そう思ってるんだけどね」
クロウはそう言って口籠る。これは、クロウが初めて自分の金で買った武器だ。
「まあ、愛着もあるからな。ああ、そう言えば、お前知ってるか?鍛冶師に頼めば直してくれるんだ。その分、金もかかるがな。まぁ、今のところ金はあるし、足りないなら俺も出してやるよ」
「うわ。レインが優しい。明日は雨か………いや、雪だな」
「お前は人の恩を素直に喜べよ!」
レインがクロウに怒鳴る。だが、その怒鳴りは怒りの物ではない。ただの叫びと言うか、ツッコミ的な感じだ。アリサやエリィは、もうすっかり仲良くなっている。アリサも、クロウやレインとはまだ凄く仲が良い訳ではないが、普通の仲間としては思っている。街に帰り、クロウが剣を鍛冶師に出す。このさい、使う武器も変えようかと思った。だが、そのまま剣を作って欲しいと依頼して、その日は宿に戻った。だが、クロウはこっそりと宿を抜け出す。武器屋に向かうつもりだ。投げナイフ用のナイフを買うつもりだ。だが、レインやエリィに知れると、無駄遣いするなと言われるだろう。だからこうしているのだ。だが、そこにアリサがいた。
「あ、クロウ」
「どうしたの?」
アリサにそう訊いて、クロウはアリサの隣に座る。
「うん………。なんだか、いいところだなって。エリィはとても優しいし、レインは面白くて頼りになる。クロウは頭もいいし、何より人が絶対にやらないようなことをやるでしょ。凄いと思うわ」
アリサがそう言うと、クロウは微笑みながら、
「ありがとう」
「べ、別にっ、あんた達が好きだって訳じゃないわよ……!いや、エリィは好きだけど、あんた達は普通よ。中の上ぐらいなんだからね」
「わかってるよ。じゃあ、そんなに真っ赤な顔をして反論してるアリサに好かれる様に、もっと頑張らないとね」
「な、何言ってるのよ。私は、顔を赤くしてなんてないわよ。クロウの見間違いよ。そうよ、クロウの目が赤いんじゃない?」
「僕の目が赤い?有り得ないよ。目が赤くなるなんて」
「冗談に決まってるじゃない」
そう、アリサと話をしてから、クロウはナイフを買って戻ってきた。
翌日鍛冶屋に行くと、もう剣は出来上がっていた。新しい剣と言っても、前に使っていた前に使っていた剣と同じだ。ほとんど変わっていない。だが、柄に赤い宝石が付けてある。
「おじさん、これは?」
クロウが訊くと、
「ああ、それかい?それはレッドパールと言ってな、赤い真珠なんだよ。まるで、真っ赤な瞳みたいに綺麗だろう?サービスだよ。君、頑張ってるみたいだからな。見たらわかる。これからも、頑張れよ。それに、また寄ってくれよな」
「うん。また来るよ」
クロウはそう言って、礼をする。それから、またコボルドの洞窟に行った。すると、そこには先客がいた。肩甲骨まである銀髪を、黒い紐で結んだ老人だ。60歳くらいだろうか。身長は180くらいありそうだ。戦闘用に改良されたバトラースーツを着ている。その細い目には、黄色い瞳が輝いていた。刀に手をかけて、辺りを警戒している。その老人がこちらを向く。すると、驚愕したような表情を浮かべた。エリィも同じく、驚愕している。
「まさか、ガルシアなの?」
エリィがそう呟く。ガルシア。誰だ?エリィの恋人?それは無いか。歳が離れ過ぎている。父親?いや、父親を呼び捨てにする訳ないか。エリィはいい子だし。兄?いや、兄にしても歳が離れ過ぎている。まさか、弟?阿呆か。なんで弟の方が歳取ってるんだよ。クロウは自分の中でそんなことを繰り返しながら、やっと一つまともな考えが浮かんだ。あのバトラースーツ。もしかすると、執事なとかも知れない。そしてエリィを見て驚いた。いや、エリィの美貌に驚いたのか?まあ、その考えは否定できないけど。そうすればどうなるか、エリィは貴族。そして、ガルシアというあの老人は、エリィの執事。そう考えるのが、最も自然だった。
