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恋なんて始まるワケがないっ!!


〈紗菜サイド〉


「それじゃあ、テスト返しまーす」


やる気のなさそうなETの声から始まった地獄の時間。

私的には、テストのときよりテスト返しの方が地獄。


現実を見なきゃいけないからねぇ~。


「名前呼ばれたら取りに来いよ」


そう言って男子から次々と返されていく。



今回のテストは、休み明けの復習テスト。

範囲としては、私が一番苦手とするところで…

夏休み中に森下との勉強会でやったのも今回の範囲。
前回のテストでここのところをやったとき、恐ろしい点数を出してしまった。


「森下ー」


私がそんなことを考えてる中呼ばれた森下。

森下はいつもと変わらない顔でテストを取りにいき、点数を見て、席に座った。


え、なに。よかったの?悪かったの?いつもどうりだったの?


学年トップということを知ってしまったからか、気になって仕方がない。


「森下どうだった?」


なんとなーく聞いてみた感を出しながら聞くと。


「んー、まあ普通じゃね?」


森下にとっての…学年トップにとっての普通って……?


ああー、ますます気になるじゃんか‼


うずうずしていると。

「平塚ー」

ひいっ…!

急いでETのもとにいき、テストを回収する。
テストを返されたとき、ETが意味深な笑みを浮かべたが、気のせいだろうか……?


これで低かったら、私本当バカ。
それに、森下にも申し訳ないし…

薄目を開けて点数を見る。

お願いっ…

「あっ」

この声を発したのは私ではない。

「森下っ…」

「はぁ。お前さぁ…」



「やれば出来んじゃん」



「やった!!!!」

私の手には大きく「75」と書かれた紙切れ。

ずごいっ!
普通の人からしたら凄くないのかもしれない。でも、ずっと60点未満しかとれなかった私にとっては凄い進歩で。

「森下見て!!凄くない!?」

「前のバカ塚からしたら凄いんじゃね?まあ、俺のおかげだけどな」

「本当に森下のおかげだよ!!夏休みに教えてもらってなかったら、どうなってたことだか」

こればっかりは本当に感謝。

「ふーん。なんか今日素直だな。変」

「は?私はいつでも素直ですけど?」

「可愛くないヤツ」

「別に森下に可愛いなんて思われなくても結構ですぅ~。好きな人にだけ、可愛いって思われればいいもんねーっだ!!」

「あっそ」

さっきまで、感謝してたのにすぐ言い合いになる私たち。

今日も、私たちのカンケイは安定のライバルです。




お昼になっていつもを3人でお弁当を食べる。

ごはんを頬張りながらも、自然ににやけてきちゃう。

「紗菜さっきのテストそんなに良かったの?めっちゃにやけてるー」

「実香に気付かれちゃうくらいニヤニヤしてる!?えへへ」

「いや、丸わかりだから。ね、綾」

「へっ?あ…う、うん」

あれ?なんか綾。

「どうしたの?具合悪い?」

「えっ?大丈夫!…なんだけど………紗菜さ…」

「ん?」

「夏休み中、森下くんと会ってたの…?いや、別に疑ってるわけじゃないんだけどっ。でも、やっぱり、気になるなぁ…って」

あっ…
そういえば言ってなかった…

「ETとの勉強会あったじゃん。あれが、ちょうどETの娘さんが産まれるときと重なっちゃって…。それで、学年トップの森下が代わりに教えるように頼まれたらしくって。だから、ただ勉強教えてもらっただけだし、やましいことも何もないっ!」


って、

はっ!!!!

森下と間接キスしちゃったんだっけ…

この年になって今更気にするなんておかしいのかな?

でも、もし、友達が好きな人と故意じゃなくても間接キスしてたら……イヤだな…。

言えないよ…


<2016/11/14 01:22 かほまる>消しゴム
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