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眠る夕日は琥珀に染まる


薄暗い部屋の中。

キャンバスが高々と積まれた棚の前で、静かに目を閉じた。

同じ系統の絵の具ばかりが減る。
同じ景色の絵ばかりが増えていく。

何十枚も重なったキャンバスには、夕日ばかりが描かれる。

李亜は一人、その中の一枚を手に取っていた。

茜色の空。
ゆっくり動く雲。
眩しく輝く夕暮れの太陽。

どれも同じ景色なのに、どれも違う。

だが、やはり、どれも“違う”のだ。
こうじゃない。
こんな、こんな絵が描きたいんじゃない……………………………。

「…………………………私には、描けないの…………?。」

ぽつりと出た言葉は、すぐに空気に溶けていった。

李亜が描きたいのは、夕日に違いない。
けど、どれも李亜の知る夕日ではない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー「あの日」見た、夕日ではない。

『………………………僕は………………………………………。』

李亜はしゃがみ込んだ。
記憶を掘り返し、また埋める。
深く深く埋めるのに、また掘りかえす。

「………真白……………………。」

見つからない。
毎日探しても、見つからない。

「あの日」の夕日は、見つからない。

<2016/09/11 11:44 なうか>消しゴム
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