何十枚同じ景色を描こうが、何も変わらない。
コンクールの審査はいつもあてにならない。
毎回同じ絵を描く少女を、毎回最優秀に選ぶのだから。
何を思って選ぶのだろう。
代わり映えのない、なんの感情も伺えない絵を。
「……………また、李亜が金賞。」
職員室前の廊下。
美紗は腹ただしげに腕を組み、絵を睨んでいた。
「審査は公平に行われてるんだよ?李亜は上手いし、選ばれるのは当たり前なんだと思う。」
「なんでよ!?毎回同じ絵!なんの個性もない!なんの努力もしてない!私の方が精一杯やってるのに、なんでいつも………………。」
怒りのままを美紀にぶつけるが、美紀は困ったように笑うだけだった。
分かっている。
そう、その目が言っていた。
「李亜だって、努力してるよ。」
美紀が優しく、美紗の頭を撫でる。
「………美紗ちゃんも、分かってるはずだよ。李亜が、誰よりも努力して、苦しんで、キャンバスに向かってること。」
「……いつまでも、馬鹿みたい。」
「ついこの間のことじゃない。………そんなに、昔のことじゃないじゃない。」
美紀の顔が悲しげに歪む。
美紗も、唇を噛んだ。
職員室に李亜の絵が飾られるようになった。
いろいろな景色、いろいろな思い、とてもカラフルに色づいていたキャンバスは、同じ景色だけを描かれるようになった。
「…………まだ、まだなんだよ。」
絵は、人の心を写す。
なら、李亜の絵は………………………。
コンクールの審査はいつもあてにならない。
毎回同じ絵を描く少女を、毎回最優秀に選ぶのだから。
何を思って選ぶのだろう。
代わり映えのない、なんの感情も伺えない絵を。
「……………また、李亜が金賞。」
職員室前の廊下。
美紗は腹ただしげに腕を組み、絵を睨んでいた。
「審査は公平に行われてるんだよ?李亜は上手いし、選ばれるのは当たり前なんだと思う。」
「なんでよ!?毎回同じ絵!なんの個性もない!なんの努力もしてない!私の方が精一杯やってるのに、なんでいつも………………。」
怒りのままを美紀にぶつけるが、美紀は困ったように笑うだけだった。
分かっている。
そう、その目が言っていた。
「李亜だって、努力してるよ。」
美紀が優しく、美紗の頭を撫でる。
「………美紗ちゃんも、分かってるはずだよ。李亜が、誰よりも努力して、苦しんで、キャンバスに向かってること。」
「……いつまでも、馬鹿みたい。」
「ついこの間のことじゃない。………そんなに、昔のことじゃないじゃない。」
美紀の顔が悲しげに歪む。
美紗も、唇を噛んだ。
職員室に李亜の絵が飾られるようになった。
いろいろな景色、いろいろな思い、とてもカラフルに色づいていたキャンバスは、同じ景色だけを描かれるようになった。
「…………まだ、まだなんだよ。」
絵は、人の心を写す。
なら、李亜の絵は………………………。
