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眠る夕日は琥珀に染まる


休日も、二人は屋上を訪れた。

キャンパスに向かいひたすら腕を動かす李亜と、それを飽きもせずただ見つめる真白。
真白は絵を描く準備はするものの、結局何も描かずに1日を過ごす。

それが日常的なことだった。

「今日も何処にも行く予定なかったの?」
「……ここに来る予定があるじゃない。」
「そうじゃなくて、友達と。」
「……絵の方が大事。ここに来た方が楽しい。」

ぶっきらぼうだが、ちゃんと言葉を返す李亜。
真白はにこにこと嬉しそうに、李亜の描く絵を眺めていた。

「……あんた、本当に何も描かないの。」
「ん?そーだなー。僕はいいや。李亜が描いてくれてるし。」
「道具は出すのに。」
「気分だよ、気分。ね、楽しいじゃん?こうやって絵の世界にいる感じ。」

李亜が不機嫌そうに真白の方を見る。
完全に睨んでいるが、真白はやはり嬉しそうに笑っていた。

青空が眩しい。
いつもなら多少雲があるのに、今日は全く雲がない。
そのせいで、太陽がもろに当たっていた。

「空、綺麗だね。」

真白がぽつりとそう呟く。
李亜はその言葉に、ゆっくりと真白の方を見た。

「…………真白は、空好きだよね。」
「あー、そうだね。好きだなー。」
「…空になりたいとか、思ったことある?」

李亜の言葉に、真白は驚いたような表情をした。
だが、すぐに笑顔を浮かべる。

「どうだったかな。」

風が吹く。
李亜の鞄から飛び出たスケッチブックが、風に捲られてパラパラと音を立てた。

<2016/08/26 23:48 なうか>消しゴム
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