ーーー・・・カナトは眼を見開いた。
ブゥン...と手には自分の身体ほど大きいジャスナーを持っている。
カナトの眼は赤く光り、メドゥーに斬りかかった。
身軽にカナトは地を蹴って走り飛ぶ。
「うぉぉおおお!!!」
カナトの右手からジャスナーが降り下ろされる。
グチャッと異様な音がしてメドゥーはその場に倒れこんだ。
カナトは息遣い荒く、我に返った。
瞳の色がおさまり、元の眼に戻った。
何が起きた?
目の前には倒れているメドゥーがいる。
僕が倒した?
右手にはーーー・・・
「......うわぁっ!!!??」
カナトの右手にはジャスナーと呼ばれる武器が組み込まれたように、まるで生えたようにしっかり付いている。
ブンブン腕を振り回したが、絶対に取れるはずもなかった。カナトは眼を見開いて驚き帰っている。スマホで先程調べたものと同じことが起きている。
ーーーOS というオンラインゲームは主人公が東京で不可解な事が次々と起こるのだ。
チュートリアルではいきなりメドゥーと対戦になる、何の前ぶりもなしに。
そして主人公は眼を閉じて、メドゥーを倒したいと願い、見開いた時には。
カナトと同じ、右手にはジャスナーという武器が腕にかけてあったのだ。
気が動転しているのも無理はない。何故ならこれはゲームの話が事実になったという信じがたい事なのである。
それにしてもカナトがいる東京、新宿。メドゥー以外に敵も居なければ人もいない。
カナトしか居ないような世界なのだ。
目眩を起こしてカナトはドサッと地に倒れた。
目覚めたときにもしも世界が変わっていなかったらどうしよう。
もしカナトが日常を過ごしていた世界に戻れるなら。
この事は忘れよう。
ゲームにしては最初から難しすぎた。これはハードモードなのかもしれない。
カナトは微笑した。
ハードモードはまだクリアしてないよーーー・・・
「大丈夫ですかッ!?」
「どうしたの?」
「神高生が倒れているんですって」
「誰か救急車!!呼んだほうがいいって」
「意識あるの?」
声が聞こえる。
あぁ、人の声だ。あんな、あんなメドゥーみたいな奇声を発してる奴らなんかじゃない。ちゃんと話せる人間だ。
「........カナトッ!?」
聞きなれた声がカナトの名を呼ぶ。
「おいカナト!?どうしたんだよ!?大丈夫か!?」
シューヤ、大丈夫だよ.....。
カナトは動かない体に身を任せて意識を失った。
