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ヤクセツ


「ふーん」
俺は夜久にケータイを渡した。
夜久は小さな手でケータイを受け取り、次々とページをめくった。
時折静かに笑う声が聞こえてくる。
俺はそんな夜久に小さく微笑んだ。
「ふわぁ…」
大きく伸びをして睡魔に打ち勝とうと一人奮闘していると
「黒尾…?」
と後ろから夜久の声が聞こえた。
いつの間にか夜久は立ち止まっていて、視線は俺のケータイ一点だった。
「どうした?」
俺は夜久へ駆け寄り問い返す。
夜久はにっこりと笑ってケータイの画面をこちらに向ける。
「…あ」
「この娘、だぁれ?」
写っていたのは、元カノの写真。
もう別れたから写真が残っているとは思わなかった。消し忘れたのだろう
「え?い、いや ただの元カノ。」
「ただの元カノちゃんの写真まだとってあるの?」
綺麗な笑顔を浮かべて聞いてくる夜久。
やっべ…完璧怒ってる…
「消し忘れてただけだ」
「ふぅん?」
夜久は急に真顔になりケータイを俺に押し付け歩きだした。
「帰るぞ」
その低い声に冷たい汗がダラダラと流れる。
いや 悪いことしてねぇし
消し忘れてただけだしぃ…
「ややや、夜久ー?」
いつもより速いスピードでスタスタと歩く夜久に急いで声をかける。
「なに?」
「うっ…お、怒った?」
「別に」
うわぁぁ結構おこってるぅぅぅ!
やばいやばいぞどうする黒尾!
「やっくん?あのー…」
「だからなに?なんか話?」
「ほ、本当にただの元カノだからな?消し忘れてただけで…」
慌てた俺がさっきと全く同じことを繰り返すと、夜久が振り向いた。
「…ん」
と思ったら恥ずかしそうに両手をこちらに向けるので何事かと思った。
「やっくん?」
「うるさいだまれ!」
顔を真っ赤に染めながら強がる夜久がかわいくて愛らしくて思いっきり抱き締めた。
「ごめんな夜久」
「……怒ってないもん…拗ねてただけ。」
俺の胸に顔をうずめ小さく呟く夜久をもっと強く抱き締めた。
「く、ろお。苦しい」
「我慢して」
そう言いながらも嬉しそうな夜久の顔は、本当に何よりも世界一可愛い。
「夜久…大好き」
「……お、俺もだバカッ」

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夜久が拗ねたら、大好きって言ってあげましょう。
夜久が望んだら、抱き締めてあげると尚良いでしょう

完結までがんばります!
よろしくお願いシャス!
<2016/08/26 11:26 カオスなりきシダ植物>消しゴム
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