「あぁ〜っ」
俺は玄関にそのまま倒れ込んだ。
「えっ、翼?翼?生きてる?」
匠がすぐに気付き、駆け寄ってくる。
「疲れた……」
「えっ、どうしたの?ちょっ、えぇ〜」
「もー動けん」
「えっ、部屋、行こ?とりあえず、ねぇ?」
「無理……」
「そこで寝るとほら、風邪引くから、ねっ?」
「うぅ〜」
「ちょ、リビング、行こっ?ね?」
もう無理。
どれだけ歩いたか。
10年分は歩いたな。
「ちょ、待ってて?」
待っててって言われても、そうするしかないよね。
「はい」
「はい?」
俺はいつの間にか縛ってあった長い前髪の間から匠を
見る。
「何……」
「水。暑かったでしょ」
倒れるかと思った。
「とりあえず、起きよ?」
俺はなんとか座った。
「ゆっくりね?」
そんな一気には飲めんよ。
「はい」
今度は何。
「凄い濡れてるけど、大丈夫?雨降った?」
「うぅ……」
「ダメだこりゃ」
そう言ってリビングへと姿を消す匠。
玄関にダメ兄を置いて。
しばらくしてその強烈な弟、匠が出てきた。
「歩ける?」
「無理」
「うん。落ち着いては来たね」
ですね。
「ちょ、失礼?暴れんなよ?」
暴れるなって言われると暴れたくなるよね。
そんな事を考えてると体が浮いた。
「わっ、バカ!」
「どっちがだよ。道に迷って10年分歩くとか」
何故そこまで分かる。
弟、怖い。
「うわ翼、何してんの?ウケる」
「可愛い弟に抱かれてんの」
「抱きたくて抱いてんじゃねぇけど」
弟どころか妹にもバカにされる俺。
中2の妹、中3の弟、高1の俺。
何故か高1の俺が1番しっかりしてない気がする。
気のせい、だよね。
はい。
そういう事に、しておこう。
悲しく、なるからね。
現実ってのはそういうもん。
そして弟くん、早く降ろしてくれ。
「ソファーで良い?」
「どこでもいいから降ろせ」
「逆ギレですか」
キレてないし。
「あぁ〜」
「翼マジ超ウケる」
マジ超ウケられる俺。
あれ、ソファー?
「ちょっ、この状況でエアコン直撃はマズいだろ」
「知るかよ。もう自分で勝手に動け」
中3の弟に放置される高1の俺。
「寒い……」
「もう知らんって」
「あたしにも抱けるかな」
お願いだからヤメて?
落とされる。
やるならば布団10枚ほど重ねてその上でやって頂きたい。
「やってい」
「ヤメろ」
「せめて最後まで言わせてよ」
何言うか分かったらその場で答えるだろ。
「えっ、あの人の家にはどれくらいで着いたの?」
弟くん、この俺にまだ喋れと。
「30分くらい……」
「そんなに。帰ってくるのに?」
「1時間半くらい」
「いやいや、2時間歩いたの?あの暑い中」
「だもんこうなるべ。しかも30分を女背負って……」
ガッツリ力抜きやがるし。
「つば兄我が家で1番方向音痴だよね」
「あ~、分かる」
弟と妹にここまで言われる……
それより俺には心配な事があった。
明日、歩けるのかな。
10年分歩いた次の日。
さらに1日分追加。
もう、無理。
俺は玄関にそのまま倒れ込んだ。
「えっ、翼?翼?生きてる?」
匠がすぐに気付き、駆け寄ってくる。
「疲れた……」
「えっ、どうしたの?ちょっ、えぇ〜」
「もー動けん」
「えっ、部屋、行こ?とりあえず、ねぇ?」
「無理……」
「そこで寝るとほら、風邪引くから、ねっ?」
「うぅ〜」
「ちょ、リビング、行こっ?ね?」
もう無理。
どれだけ歩いたか。
10年分は歩いたな。
「ちょ、待ってて?」
待っててって言われても、そうするしかないよね。
「はい」
「はい?」
俺はいつの間にか縛ってあった長い前髪の間から匠を
見る。
「何……」
「水。暑かったでしょ」
倒れるかと思った。
「とりあえず、起きよ?」
俺はなんとか座った。
「ゆっくりね?」
そんな一気には飲めんよ。
「はい」
今度は何。
「凄い濡れてるけど、大丈夫?雨降った?」
「うぅ……」
「ダメだこりゃ」
そう言ってリビングへと姿を消す匠。
玄関にダメ兄を置いて。
しばらくしてその強烈な弟、匠が出てきた。
「歩ける?」
「無理」
「うん。落ち着いては来たね」
ですね。
「ちょ、失礼?暴れんなよ?」
暴れるなって言われると暴れたくなるよね。
そんな事を考えてると体が浮いた。
「わっ、バカ!」
「どっちがだよ。道に迷って10年分歩くとか」
何故そこまで分かる。
弟、怖い。
「うわ翼、何してんの?ウケる」
「可愛い弟に抱かれてんの」
「抱きたくて抱いてんじゃねぇけど」
弟どころか妹にもバカにされる俺。
中2の妹、中3の弟、高1の俺。
何故か高1の俺が1番しっかりしてない気がする。
気のせい、だよね。
はい。
そういう事に、しておこう。
悲しく、なるからね。
現実ってのはそういうもん。
そして弟くん、早く降ろしてくれ。
「ソファーで良い?」
「どこでもいいから降ろせ」
「逆ギレですか」
キレてないし。
「あぁ〜」
「翼マジ超ウケる」
マジ超ウケられる俺。
あれ、ソファー?
「ちょっ、この状況でエアコン直撃はマズいだろ」
「知るかよ。もう自分で勝手に動け」
中3の弟に放置される高1の俺。
「寒い……」
「もう知らんって」
「あたしにも抱けるかな」
お願いだからヤメて?
落とされる。
やるならば布団10枚ほど重ねてその上でやって頂きたい。
「やってい」
「ヤメろ」
「せめて最後まで言わせてよ」
何言うか分かったらその場で答えるだろ。
「えっ、あの人の家にはどれくらいで着いたの?」
弟くん、この俺にまだ喋れと。
「30分くらい……」
「そんなに。帰ってくるのに?」
「1時間半くらい」
「いやいや、2時間歩いたの?あの暑い中」
「だもんこうなるべ。しかも30分を女背負って……」
ガッツリ力抜きやがるし。
「つば兄我が家で1番方向音痴だよね」
「あ~、分かる」
弟と妹にここまで言われる……
それより俺には心配な事があった。
明日、歩けるのかな。
10年分歩いた次の日。
さらに1日分追加。
もう、無理。
