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君の笑顔を


私が先生にとんでもない態度をとったあの日からさらに
1周間。

相原くんの復帰はまだ。

そんな頃私は今の学校で最も恐れられる存在となった。

廊下を通れば先輩に頭を下げられ。

トイレに行けば普通に譲られ。

これ、何か違う。

恐れられてる、のかな。

他にもっと大きな理由がありそうだけど。

「ちょっ、千花」

「楓?」

この子だけ。

いつも通りに接してくれるの。

「これ手伝って」

「どれ手伝えって?」

「ちょ、そこの……」

「これ?」

「それ!」

私達は笑い合った。

相原くんの居ない、最高に寂しいこの教室で。

「これ、何て書けばいいの?絶対本当に思ってる事
書いたら怒られるよね」

「分かる~」

「『夢』」

「は?」

「『今年の夢』って、書いてある」

「んなもんある訳……」

私が黙ると千花の視線が紙から私に。

「1つだけ、あった」

私はその欄に本当に思っている事を書いた。

『相原くんに会う』と。

「何か怖いよ?何企んでんの?」

企んでるとか。

失礼じゃない?

「何もないわよ!」

私達はまた笑った。

さっきよりは、自然に笑えてないけど。

相原くん、私は笑ってるよ。

今、君が辛いのに。

私はそんな君の事も知らずに笑ってる。

そんな私を、どうか許して。

君が帰って来るまでに、この場の雰囲気を和らげておく
から。

私は改めて心に誓い、千花との話を再開した。




















それからさらに2ヶ月半後、君は学校に姿を現した。

<2016/08/06 11:58 秋の空>消しゴム
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