私は先に健くんと教室に来た。
愛生のこと、聞いちゃっても良いのかな。
「あの、健くん?」
健くんが私を見る。
「愛生……」
健くんの顔つきが変わった。
私はそれ以上、何も言えなかった。
「十分だから……」
「十分?」
健くんは小さく頷いた。
「もう、愛生に心配させるのは……」
心配って……
「で、もうなるべく…関わらないように……」
「別に……」
健くんは首を振った。
「もう、十分心配させたから……」
「だって、幼馴染でしょ?」
「だから、もう良いんだよ……」
「幼馴染なんだから、少しくらい心配もするでしょ」
「中学の頃からだよ?もう十分すぎるよ……」
愛生が分かったって気付いてたの?
「中学、俺ほとんど行ってなくて。それで結構愛生から
連絡きて……」
「でも、結構先生に言われてってこともあるよ?」
「心配って言うより、迷惑かな……」
迷惑は十分掛けた。
心配も十分させた。
それで何かしたのかな。
『健を、笑わせてあげて』
あのメールの画面が頭に浮かぶ。
「でも健くんは愛生と居たいんじゃない?」
健くんは首を振った。
涙を堪えてるような、そんな顔で。
「そばに居たいなら居た方がいいよ?」
「あっ」
「えっ?」
私はなんとなくドアの方を見た。
微かに聞こえる足音。
一人の音じゃないから、二人が来たらしい。
凄い敏感なんだね。
「大丈夫」
私は健くんに笑って言った。
「愛生、優っ」
「おはよっ」
優が何かが分かったように笑った。
私はそれに頷いた。
きっと私の考えていたことを分かってくれたのだろう。
大丈夫。
二人の仲は、私達が絶対直してあげるから。
健くんが愛生にとった行動は何となく分かるし、優が
聞いてくれたはず。
しかも私の想像通りなら、優も気付いたはず。
私は優を見つめた。
優はそれに気付き、頷いた。
後はこっちとそっちで。
健くんを見ると、凄い悲しそうな顔をしてた。
やっぱり居たいんじゃん。
愛生と。
なんでそんなに気を遣うの。
必要以上に相手の心配してるのは健くんの方じゃん。
それできっと、あの強烈な視線でも送ったんでしょ。
『大丈夫。気にしないで』
そう言って気にしなくなるはずの無い愛生をよく知ってる、健くんにしかできないことだけど。
そういえば愛生、今の健くん、知らないよね。
あれ。
『あたしは、なかなか気づいてあげられなかったから』
って来たよね。
じゃあ知ってるの?
でも知ってるなら間違いすぎてる。
今の状態の健くんから、愛生が離れるなんて。
幼馴染。
唯一ずっと一緒に居る人でしょ?
そんな人が居なくなっちゃダメでしょうよ。
愛生は、健くんにとって太陽なんだから。
私達から見た、彼のような存在。
私達もあの人が居なくなって辛かったの覚えてるでしょ。
それを今の健くんにも味合わせるの?
私は教室を出た。
通る時に、優の方を優しく叩いて。
そして私達は屋上へ。
「いま?」
「大丈夫。今の二人なら私達の事なんて考えてる余裕は
ない」
「全然大丈夫じゃない気がするのは俺だけかな?」
「大丈夫。私もだから」
「うーん……」
私は話を始めた。
「愛生には何があったの?」
「愛生は気づかない内に何かしちゃったと思ってる
らしい」
それはやっぱり……
「健の視線」
「健くんの視線」
私達は目を合わせ、同時に言った。
「俺でも気付いたから、結構かもしんない」
私は頷いた。
やっぱりそうだったか。
「健は?」
言うの?
あれを?
しかないけど。
言いながら泣きそうで怖い。
私は何度か深く呼吸をし、話し始めた。
「健くん、もう十分なんだって……」
「十分?」
私は頷き、続けた。
「心配させるのも、迷惑掛けるのも」
優は私を見てる。
「それで、その視線と態度を……」
「えぇ〜、難しくなぁい?」
「優っ、私達がやらないで誰が……」
「ごめんごめん。やるよ?やるから」
私達は笑い合った。
お互いの笑顔に、不自然さを感じながら。
「ふぅ、えっと?」
「とりあえず愛生に、健くんのことを教えてあげないと…」
優は頷いた。
「大丈夫。私達なら出来る」
「あのっ」
ドアの方に向かった私を呼び止める優。
私はそれに振り返った。
「ゆっくり、ね?」
私は優の目を見て頷き、教室に向かった。
そう。
慌てちゃいけない。
あの二人は、お互いのことを思って今、危ない道に
向かおうとしている。
この事を、忘れてはいけない。
「あぁ!夕里!」
「何?」
「俺は愛生をいくから、夕里は健を」
「分かってるわよっ」
私達は再び教室に向かった。
愛生のこと、聞いちゃっても良いのかな。
「あの、健くん?」
健くんが私を見る。
「愛生……」
健くんの顔つきが変わった。
私はそれ以上、何も言えなかった。
「十分だから……」
「十分?」
健くんは小さく頷いた。
「もう、愛生に心配させるのは……」
心配って……
「で、もうなるべく…関わらないように……」
「別に……」
健くんは首を振った。
「もう、十分心配させたから……」
「だって、幼馴染でしょ?」
「だから、もう良いんだよ……」
「幼馴染なんだから、少しくらい心配もするでしょ」
「中学の頃からだよ?もう十分すぎるよ……」
愛生が分かったって気付いてたの?
「中学、俺ほとんど行ってなくて。それで結構愛生から
連絡きて……」
「でも、結構先生に言われてってこともあるよ?」
「心配って言うより、迷惑かな……」
迷惑は十分掛けた。
心配も十分させた。
それで何かしたのかな。
『健を、笑わせてあげて』
あのメールの画面が頭に浮かぶ。
「でも健くんは愛生と居たいんじゃない?」
健くんは首を振った。
涙を堪えてるような、そんな顔で。
「そばに居たいなら居た方がいいよ?」
「あっ」
「えっ?」
私はなんとなくドアの方を見た。
微かに聞こえる足音。
一人の音じゃないから、二人が来たらしい。
凄い敏感なんだね。
「大丈夫」
私は健くんに笑って言った。
「愛生、優っ」
「おはよっ」
優が何かが分かったように笑った。
私はそれに頷いた。
きっと私の考えていたことを分かってくれたのだろう。
大丈夫。
二人の仲は、私達が絶対直してあげるから。
健くんが愛生にとった行動は何となく分かるし、優が
聞いてくれたはず。
しかも私の想像通りなら、優も気付いたはず。
私は優を見つめた。
優はそれに気付き、頷いた。
後はこっちとそっちで。
健くんを見ると、凄い悲しそうな顔をしてた。
やっぱり居たいんじゃん。
愛生と。
なんでそんなに気を遣うの。
必要以上に相手の心配してるのは健くんの方じゃん。
それできっと、あの強烈な視線でも送ったんでしょ。
『大丈夫。気にしないで』
そう言って気にしなくなるはずの無い愛生をよく知ってる、健くんにしかできないことだけど。
そういえば愛生、今の健くん、知らないよね。
あれ。
『あたしは、なかなか気づいてあげられなかったから』
って来たよね。
じゃあ知ってるの?
でも知ってるなら間違いすぎてる。
今の状態の健くんから、愛生が離れるなんて。
幼馴染。
唯一ずっと一緒に居る人でしょ?
そんな人が居なくなっちゃダメでしょうよ。
愛生は、健くんにとって太陽なんだから。
私達から見た、彼のような存在。
私達もあの人が居なくなって辛かったの覚えてるでしょ。
それを今の健くんにも味合わせるの?
私は教室を出た。
通る時に、優の方を優しく叩いて。
そして私達は屋上へ。
「いま?」
「大丈夫。今の二人なら私達の事なんて考えてる余裕は
ない」
「全然大丈夫じゃない気がするのは俺だけかな?」
「大丈夫。私もだから」
「うーん……」
私は話を始めた。
「愛生には何があったの?」
「愛生は気づかない内に何かしちゃったと思ってる
らしい」
それはやっぱり……
「健の視線」
「健くんの視線」
私達は目を合わせ、同時に言った。
「俺でも気付いたから、結構かもしんない」
私は頷いた。
やっぱりそうだったか。
「健は?」
言うの?
あれを?
しかないけど。
言いながら泣きそうで怖い。
私は何度か深く呼吸をし、話し始めた。
「健くん、もう十分なんだって……」
「十分?」
私は頷き、続けた。
「心配させるのも、迷惑掛けるのも」
優は私を見てる。
「それで、その視線と態度を……」
「えぇ〜、難しくなぁい?」
「優っ、私達がやらないで誰が……」
「ごめんごめん。やるよ?やるから」
私達は笑い合った。
お互いの笑顔に、不自然さを感じながら。
「ふぅ、えっと?」
「とりあえず愛生に、健くんのことを教えてあげないと…」
優は頷いた。
「大丈夫。私達なら出来る」
「あのっ」
ドアの方に向かった私を呼び止める優。
私はそれに振り返った。
「ゆっくり、ね?」
私は優の目を見て頷き、教室に向かった。
そう。
慌てちゃいけない。
あの二人は、お互いのことを思って今、危ない道に
向かおうとしている。
この事を、忘れてはいけない。
「あぁ!夕里!」
「何?」
「俺は愛生をいくから、夕里は健を」
「分かってるわよっ」
私達は再び教室に向かった。
