夕里、大丈夫だろうか。
今日の様子を見ていれば分かる。
彼女が今、冷静さを失っていることくらい。
きっと、健が帰ったからだろう。
普段辛くても無理する、我慢する健が。
夕里のような人なら冷静で居られなくなるのも分かる。
しかも、弟の翔くんも居たらしいし。
余計心配になる。
けど夕里、健なら大丈夫。
健は強いし、俺らもいる。
そう、だよね。
愛生とも上手くいったみたいだし。
「あらっ、優」
「優華」
「おかえり」
「ただいま」
「また何かあった?」
「何も」
俺は部屋に行こうとした。
その時、背中に視線を感じた。
振り返ると心配そうな顔で俺を見る優華が。
「あっ、ごめん。ほんと、なんでもないから」
「そう……」
俺は笑顔で頷き、部屋へ向かった。
「うわっ」
今日も携帯が鳴る。
電話じゃん。
「夕里?」
『あっ、優……』
携帯から聞こえてきたのは夕里の小さめな声だった。
「どうした?」
『ちょっと、ね』
「そっか」
しばらく話してれば何が言いたいかもお互い分かる
だろう。
『健くん……』
やっぱり。
「健は大丈夫だよ?夕里が言ってたじゃん」
『そうだけど、ちょっと急だったかもしれない……』
「二人を会わせるの?」
『うん……』
「でも愛生、言ってたじゃん。無理してる感じはなかったって」
『そうだけど。明るくしたのかもよ?健くんならやりそうじゃない?』
確かに、な。
「大丈夫。俺らがいるじゃん」
『うん……』
「夕里、大丈夫だよ?」
『明日、どうしよう』
それが、どういった意味で出てきた言葉かは分からない。
『健くん、来なかったら……もちろん無理して来てほしい
わけじゃないけど……』
「そうしたら、落ち着くまで待っててあげようよ」
『落ち着く、のかな……』
「夕里、何かあった?」
『ううん。少し健くんが心配なだけ……』
「そっか……」
『今日、健くんの荷物渡しに行ったんだけどさ……』
あっ、そういえば何かやってたね。
「うんうん」
『その時、翔くんが出てきたんだけどさ……』
そりゃそうだよね。
「うん」
『その時、翔くん、少し暗かった気がするんだよね……』
「そうなの?」
『うん……やっぱり健くん……』
「どうだろうね。翔くんも疲れてたんじゃない?」
『うーん』
「あの、苦手な授業があったとかさ」
俺は付け加えるように言った。
でも苦手な授業、結構疲れるよ?
俺だけ、かな。
『だといいんだけど……』
「そんなに心配することないよ」
『うん……』
「明日、一緒に行こ?」
『朝?』
「うん」
『うん。ありがと』
「ううん」
『じゃあ、また』
「はいよっ」
大丈夫、かな。
俺は少し不安な気持ちで電話を切った。
健はきっと愛生との事もあって疲れたんだろう。
愛生は多分もう大丈夫。
夕里、だよね。
一回心配し出すともう誰にも止められない。
ありえない事まで言い出す。
確かに何が起きるか分からないんだけど。
けど大体起きないでしょって事を。
心配性、なんだね。
健は、大丈夫だよね。
大丈夫、だよね。
健だもんね。
でも、明日来なかったら少し心配した方がいいかも
しれない。
もちろん、その欠席の理由が本当ってことも十分ある。
けど、少しそう思っておいたほうがいいかも。
特に、風邪や体調不良なんかの理由だと。
お母さん、そういうの許さない人みたいだし。
許さないっていうか、ちょっと厳しい人。
前に、健が言ってた。
あの、仲良くなってすぐの頃に、健が。
今となっては凄いことだと思う。
あの健が、俺にあんな事を教えてくれたなんて。
あの頃は分からなかったから普通に話すんだくらいにしか思わなかった。
今も、そんな状態だなんて、知らなかったから。
その話を聞いた時に繊細な人なんだとは思ったけど。
健、どうか無理だけはしないでほしい。
俺で良ければ、話も聞くし相談も乗る。
今日の様子を見ていれば分かる。
彼女が今、冷静さを失っていることくらい。
きっと、健が帰ったからだろう。
普段辛くても無理する、我慢する健が。
夕里のような人なら冷静で居られなくなるのも分かる。
しかも、弟の翔くんも居たらしいし。
余計心配になる。
けど夕里、健なら大丈夫。
健は強いし、俺らもいる。
そう、だよね。
愛生とも上手くいったみたいだし。
「あらっ、優」
「優華」
「おかえり」
「ただいま」
「また何かあった?」
「何も」
俺は部屋に行こうとした。
その時、背中に視線を感じた。
振り返ると心配そうな顔で俺を見る優華が。
「あっ、ごめん。ほんと、なんでもないから」
「そう……」
俺は笑顔で頷き、部屋へ向かった。
「うわっ」
今日も携帯が鳴る。
電話じゃん。
「夕里?」
『あっ、優……』
携帯から聞こえてきたのは夕里の小さめな声だった。
「どうした?」
『ちょっと、ね』
「そっか」
しばらく話してれば何が言いたいかもお互い分かる
だろう。
『健くん……』
やっぱり。
「健は大丈夫だよ?夕里が言ってたじゃん」
『そうだけど、ちょっと急だったかもしれない……』
「二人を会わせるの?」
『うん……』
「でも愛生、言ってたじゃん。無理してる感じはなかったって」
『そうだけど。明るくしたのかもよ?健くんならやりそうじゃない?』
確かに、な。
「大丈夫。俺らがいるじゃん」
『うん……』
「夕里、大丈夫だよ?」
『明日、どうしよう』
それが、どういった意味で出てきた言葉かは分からない。
『健くん、来なかったら……もちろん無理して来てほしい
わけじゃないけど……』
「そうしたら、落ち着くまで待っててあげようよ」
『落ち着く、のかな……』
「夕里、何かあった?」
『ううん。少し健くんが心配なだけ……』
「そっか……」
『今日、健くんの荷物渡しに行ったんだけどさ……』
あっ、そういえば何かやってたね。
「うんうん」
『その時、翔くんが出てきたんだけどさ……』
そりゃそうだよね。
「うん」
『その時、翔くん、少し暗かった気がするんだよね……』
「そうなの?」
『うん……やっぱり健くん……』
「どうだろうね。翔くんも疲れてたんじゃない?」
『うーん』
「あの、苦手な授業があったとかさ」
俺は付け加えるように言った。
でも苦手な授業、結構疲れるよ?
俺だけ、かな。
『だといいんだけど……』
「そんなに心配することないよ」
『うん……』
「明日、一緒に行こ?」
『朝?』
「うん」
『うん。ありがと』
「ううん」
『じゃあ、また』
「はいよっ」
大丈夫、かな。
俺は少し不安な気持ちで電話を切った。
健はきっと愛生との事もあって疲れたんだろう。
愛生は多分もう大丈夫。
夕里、だよね。
一回心配し出すともう誰にも止められない。
ありえない事まで言い出す。
確かに何が起きるか分からないんだけど。
けど大体起きないでしょって事を。
心配性、なんだね。
健は、大丈夫だよね。
大丈夫、だよね。
健だもんね。
でも、明日来なかったら少し心配した方がいいかも
しれない。
もちろん、その欠席の理由が本当ってことも十分ある。
けど、少しそう思っておいたほうがいいかも。
特に、風邪や体調不良なんかの理由だと。
お母さん、そういうの許さない人みたいだし。
許さないっていうか、ちょっと厳しい人。
前に、健が言ってた。
あの、仲良くなってすぐの頃に、健が。
今となっては凄いことだと思う。
あの健が、俺にあんな事を教えてくれたなんて。
あの頃は分からなかったから普通に話すんだくらいにしか思わなかった。
今も、そんな状態だなんて、知らなかったから。
その話を聞いた時に繊細な人なんだとは思ったけど。
健、どうか無理だけはしないでほしい。
俺で良ければ、話も聞くし相談も乗る。
