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四月は君の嘘 ~君との幸せ~


彼女は一時間前から浴衣の着付けに苦労していた。あーでもない、こーでもない、と本を片手に帯を締めていた。楽しみにしてて、とドアの外に追い出されていたから、実際には見ていないが、細かいことが苦手な彼女の叫びは一階にまで響いていた。そうして家を出る予定時間ギリギリに彼女が降りてきた。
「どうよ?」
ドアを勢いよく開け放った彼女は、やっと成功したであろう着付けをくるりと回って見せた。
「…………綺麗だね。意外と似合ってるよ。」
紺色の生地に色鮮やかな花柄の浴衣だった。彼女の金髪によく合っている。
「意外とってどういうことかね?公生君?」
「あれ、僕意外ととか言った?」
「しらばっくれる気!?確かに聞いたね、意外とって。」
「ごめん、言葉のあやだよ。気にしないで。」
「納得いかない…………。りんご飴おごりね!」
やっぱり…………。予想は現実になりそうだ。

<2016/08/25 17:16 小日向>消しゴム
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