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四月は君の嘘 ~君との幸せ~


ケーキ屋のドアを開けると、彼女が座っていた。
「遅い!ちんたら来やがって!」
「急ぎとか言ってなかったじゃないか!」
「やぁ、いらっしゃい、有馬君。」
「あ、こんにちは。」
奥から彼女のお父さんがケーキを持って現れた。
「ちよっと待ってて!」
彼女はパタパタと部屋の奥に入って行った。おとなしく待っていると、戻ってきた彼女の手には、一枚の手紙が握られていた。
「これ、コンサートの招待状なんだけど。私と公生君の二人で。私は出たいけど、君は?」
「君は出ても大丈夫なの?体調は……?」
「ふっ、この私をなめてもらっちゃ困るわね。」
「お医者さんも、ご両親もいいって言ってるなら僕は喜んで出るよ。」
「お医者さんには許可もらった。お父さんもお母さんもいいって。ねっ?」
「ああ、無茶しなければね。」
「ほらっ!」
そんな無邪気な笑顔で言われたら、例え許可が出てなくてもいいよって言いそうだ。だって僕も君と弾きたいんだから。
「そこでね、本題はこっちなの。」
「え……?」
「明日から、公生君の家に住まわせてもらいます!」
「はぁっ~!」
僕は机を叩いて立ち上がった。助けを求めるようにお父さんを見ると、近寄って来た。
「そういうことだ。君さえ嫌でなければよろしく頼みたいんだが?」
「嫌ってことは……。でも…………いいんですか?一つ屋根の下に僕と二人で。」
「なぁに!いつか結婚するんだろ?だったら問題ない。君になら、かをりを預けられる。」
「えっと…………。」
同棲、結婚……いろんなことが頭を巡り、言葉に詰まった。取り敢えず、いろんな許可はもらったってこと……かな?
「ほらっ!男ならさっさと決めなよ!」
「まったく、君には負けるよ。」
「やった!いいって!」
「それじゃあ明日から頼むよ。」

<2016/08/11 22:01 小日向>消しゴム
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