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陰陽師少年と神様ショウジョ!!
- 今、明かされる少女の過去 -

番外編「海色(後編)」

―夜の海辺―

なんとかホテルの部屋を抜け出して昼に遊んだ海辺の岩影に行った。何故かスキュラは悲しそうに海を眺めている。
スキュラ「約束通り来てくれたのね。」
晴真「んで、話しって何?」
スキュラは一度うつむくと静かに話し始めた。
スキュラ「私は……魔女にこんな姿にされてしまったの…」
晴真「魔女……?」
スキュラ「うん……私の故郷は海が綺麗で私は小さい時から故郷の海が大好きだった。ある日ね……私がいつものように海に行くと……人魚のような姿をした男に会って、その男は私に一目惚れしてしまったの………私は怖くて、断ったんだけど、その男は魔女に私が惚れるような魔法を使ってほしいと頼んだ……けれども魔女は逆にその男に一目惚れしてしまってずっとここにいるように言ったの。もちろん、男は私に惚れたのだから、魔女の誘惑も断ち切った。そしたら魔女は私を憎み、こんな醜い姿に変えて「海の怪物」にしてしまった………これが、私の全てだよ……」
ということはスキュラは元々外国の人だったってことになる……何だか聞いてしまって申し訳ない気がしてしまう……
晴真「ごめん何だか、辛い話をさせてしまって……」
スキュラ「ううん……大丈夫。今では、偶然流れ着いたこの海が好きだから辛い過去の話も忘れられる。私の故郷と…どこか似ている…」
晴真「俺も過去の話しをするよ。俺には両親がいない……事故でね……」
あの時俺が小さい頃、両親の遺体の前でずっと泣いていたのを思い出す。
スキュラ「それじゃあ、晴真くんはずっと一人で……?」
晴真「いや、俺の家に仕えているやつがいたから一人ではなかったよ。後、最近は変なやつが一人増えたしね。俺は陰陽師っていう仕事をしている。その家系に産まれたんだ。」
スキュラ「陰陽師って仕事が晴真くんにはあるのね。もしかして……その仕事のおかげで私が見えるの?」
晴真「ま、まぁ……そういうことになるかな……」
話しが長くなってしまった。そろそろ戻らないとあの女子三人が起きちゃうかもしれないな。
晴真「ごめんスキュラ。俺、そろそろホテルに戻らないといけないから……話しの途中だけど……」
スキュラ「気にしないで。また明日、お話しましょ。じゃあね……晴真くん。」
戻る途中、俺は何かを感じた。ここ周辺に漂うスキュラ以外の何かを……

―翌朝―

天照「晴真さん!昨日抜け出しました!?海水の匂いがします!」
おいやめろ気持ち悪い!人の服の匂いを嗅ぐな!!
晴真「抜けてねぇよ!大体外暑いんだし!」
茨木「まぁまぁ……話はそこらへんにしてさー……」
こんなことで口論になっている場合じゃない。俺は今日も約束があるんだから。

―海―

昨日に続きまた海かよ!!俺もう見馴れちゃって飽きるんですけど!?
天照「どうしたんですか?浮かない顔ですねぇ……」
お前はいいよ。何でも楽しくできるしさぁ………つーか近くで見るとやっぱり胸デカイ。(おいやめろって言ってんだろ。dy作者)
晴真「いや昨日に続き海ってさー…お前飽きないの?」
天照「天界にはこういうのありませんでしたから。いくらでも遊べちゃうんです!」
あーもうこいつの脳みそに「飽き」という単語をぶちこみたいわー……

―夜―

今日もまたホテルから抜け出してくることに成功した。だが、スキュラは何者かに攻められていた。
晴真「スキュラ!大丈夫か!?」
スキュラ「薙刀を持った人がそこにいて……私の首を貰うとか言って……」
後ろを振り向くとスキュラの言ってる通り、薙刀を持った女がそこに立っている。
晴真「お前は……夜叉!」
何故こんなところに夜叉族の妖怪が……?昨日感じたスキュラ以外の何かはこいつだったのか!!
夜叉「ほう……妾を知っておったか……さてはそなたは陰陽師…といったところか……」
晴真「何故スキュラを狙う!お前の目的は人間じゃないのか!?」
夜叉「確かに人間の首を狙うのも悪くない……だが、その者は妾も見たことがない……だから、そなたもその者の首も妾の土産にしようではないか!!」
ここにスキュラを置いておくのは危険だ!どこか安全な場所に……
晴真「君は下がって!こいつは俺がやる!!」
スキュラ「でもそしたら…晴真くんが……!」
晴真「俺のことはいい!どうか君だけは巻き込まれてほしくないんだ!」
とりあえず、スキュラを安全な場所に逃がしておいたのはいいものの……いつものように万全な装備ではない。あるのは緊急時の霊符のみ……
晴真「こいつだけはあったか!―金刀到来―…急急如律令!」
パァン!!
一応、金刀到来の霊符だけはあったが……敵の武器はリーチの長い薙刀……逆手の刀とじゃ……部が悪い。
晴真「部が悪いのなら……こいつでどうだ!―妖魔結界―急急如律令!!」
ガコン!!
夜叉「そうきたか……そなたも考えた戦いをしておる。だが、結界を破るのは妾にとってお手の物!妖術……―呪詛鳳来―!!」
バリン!!
晴真「妖魔結界が…破られた!?」
この結界、普通では破れないはずだぞ!?いや……こいつの術が強すぎて結界が持たないだけか!
夜叉「どうした?陰陽師としての装備が無くて不安に刈られておるのか?ならば、妾から行かせてもらうぞ!!妖術!―呪詛旋風―!!」
ゴォォォォォ………
晴真「くそっ………竜巻に飲まれて…………うわっ!」
そのまま竜巻は、俺を海に入れるかのように……俺を投げ入れた………
スキュラ「晴真くん!!」
俺は……下へ向かっている…ずっと…深い…………ところで……………………






ザー…ザー……
晴真「ここ……は?俺は確か、海に投げ入れられて…」
見渡す限り沖縄と変わらないような場所だが、何故かここは昼間………そしてホテルが見える場所は代わりに大きな塔がそびえ建っている。
スキュラ「気がついた…!体は大丈夫なの!?」
横でスキュラが俺の看病をしてくれていた。スキュラは俺が目を覚ますと体の心配をした。
晴真「大丈夫だよ。それよりもここはどこなの?」
スキュラ「ここはね……私の故郷だよ…」
晴真「ここが…君の故郷なの?」
スキュラ「そう。私が言った通り海が綺麗でしょ?私が晴真くんをここに連れてきたんだよ。」
助けてくれているのはありがたいが、俺はあいつを倒さないといけない……
晴真「スキュラ……俺はもうあいつを倒さないといけないんだ……元の場所に戻してくれるか?」
スキュラ「晴真くんがそう言うのなら…元の場所に戻すよ。でもどうか……死なないで……」
晴真「ああ………分かってる。」
そのまま俺は元の場所に戻った………





―沖縄―

夜叉「ふん……あの者もろとも海で死んだか……」
バッシャーン!!!
夜叉「何!?海から這い上がってきただと!?」
海から戻った俺は青い霊符を手にしていた。竜の力が宿るという…謎の霊符を……
晴真「お前なんかの妖怪に……スキュラを殺させてたまるかーーーーーーーーーーっ!!!!」
青い霊符で印を結び、海竜を呼び出す。
晴真「呪術………―海竜印砲―…急急如律令!!!」
海竜「キシャァァァァァァァ!!!」
その海竜を俺の刀に宿らせる。
晴真「海竜よ!我が刀に宿り……悪を絶ちきる刃を!!」
コォォォォォォ……
夜叉「なんという……力だ……」
晴真「お前のような祟りには分からないだろうな。この力は俺一人の力じゃない。スキュラとの絆の力だ!!」
猛ダッシュで一気に間合いを詰め、一撃必殺の斬撃を放つ。
晴真「海竜印砲奥義!!―斬刀海溝―!!」
ザシュ!!ズドーン!!
夜叉「妾の夜叉一族もついに…………終末を迎えるとは……」
シュゥゥゥゥゥン………
成仏成功。後ろにいたスキュラも勝利を喜んでいた。
スキュラ「すごいよ晴真くん!あの魔物を一人で倒すなんて……」
晴真「俺一人じゃないさ。スキュラがいたから勝てたんだ。ありがとう……俺を助けてくれて…」
スキュラ「お礼はいいよ……晴真くんこそ…私のために必死で戦ってくれた…かっこよかったよ。晴真くん…」
そう言われると何か照れるな……
スキュラ「晴真くんは明日もまた来てくれる……?」
明日にはもう地元に帰ってしまう。残念だけど……
晴真「ごめん……明日には帰ってしまうんだ…俺は元々、ここら辺の人じゃないから……」
スキュラ「じゃあ最後に……口付けして……」
口付け!?キスするの!?
スキュラ「短い間だったけど…私は晴真くんを好きになってしまった……だから…お願い……私の存在は晴真くんにしか分からないから……」
晴真「口付けをすればいいのか……?」
スキュラはこっくりと頷いた。ここまで来たら断るわけにもいかない。
晴真「分かった……」
顔を近づけ、スキュラの唇にそっと口付けをした。スキュラは顔を赤くしながらもじもじお礼を言った。俺がもう一度目を見張ると………なんと、スキュラの下半身が元の人間の足に戻っている。服も海に合うような白いワンピースになっている。
スキュラ「ありがとう…これで人間に戻れたよ。それじゃあ……お別れだね…晴真くん…」
スキュラの体は段々光で消えている。このままだと体そのものが消えてしまう。
晴真「何で消えるんだよ!?まだ君に話したいことがいっぱいあるのに……そんな…お別れだなんて言わないでよ…」
泣き崩れそうな俺の顔に、スキュラは消えそうな手で触れた。
スキュラ「大丈夫……私は故郷に帰るだけだから……世界を探せば私は故郷の海にいる……私はいつでも待っているから。約束だよ…いつかまた……昨日みたいにお話ししようね……ありがとう晴真くん………さようなら………………………」
最後の小さな光の粒さえも…跡形もなく消えた……でもこの世界にスキュラがいないわけじゃない。最後の約束はいつか絶対に俺が叶えると…そう誓ったのだから。

―帰宅―

天照「晴真さん!顔に涙の跡がありますよ!昨日夜泣いたんですか?」
今度は俺の顔をじろじろ見るな!
出雲「帰宅の準備は出来ていますか晴真様?もうすぐ航空の時間です。」

―空港―

最後に遊んだあの海を見た……あの時のスキュラはもういない。代わりに麦わら帽子を被った女の子が一人立っているのが見えた。
茨木「どうしたの?」
晴真「いや、何でもない。」
俺達の夏休みはこんな思い出になった。楽しくも悲しいような……まぁこれが俺にとっての日常か。
夏休み特別編END










???「ふぅ~ん……星野家の陰陽師か……僕にとっては目の敵ではないね。まっ、僕の剣技を甘く見てたら別だけど。」


       後期突入まで、後゙1話″





次回予告

酒好き妖怪が出現!?
晴真「お前何か知ってるのか?」
茨木「今回はあたしが行く。」

その妖怪は………茨木の元カレ!?
茨木「あんたも随分と態度デカイねぇ……」

晴真「武神共鳴!鬼神!!」
次回「共鳴」

番外編が異様に長くて申し訳ございません。後期突入もあと1話です!後期の物語にも期待してください!
<2016/08/21 23:08 狂月>消しゴム
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