しばらく居た久城が帰ったこの部屋。
本当に何もなくて、何も聞こえなくて。
けどやっぱり、これが落ち着く。
この時だけは、何も考えてない。
誰も来ない、この場所。
久城に、そんな場所はないみたいだけど。
俺は幸せだね。
「健」
「わっ!ちょい、んだからさぁ……」
「明日暇?」
最後まで言わせて欲しいかな。
「暇だけど?」
翔は何かを企んでるような笑みを浮かべる。
なんて不気味な。
「じゃあっ」
楽しそうですね。
「わっ」
翔に驚かされて、携帯に驚かされて。
そんな携帯の画面には、『愛生』の文字。
やべっ。
忘れてた。
「は、はい?」
『はいじゃねぇよ』
「はい……」
『お前荷物どーすんの?』
お前。
「えっ?荷物?」
『学校の!』
凄い怖いんですけど。
相当怒ってらっしゃる。
「はい。すみません」
『謝れとか言ってねぇし。取り来んならさっさと来い』
「あぁ、はい。ただいま」
俺は電話を切った。
「怒られてたね」
「いっつも言うけどさ、いつの間にいんの?」
「気づかぬ間に」
「ん〜、まぁいいや。俺ちょっと行ってくるから」
「えっ、どこ行くの?」
弟が最高に可愛いと感じる瞬間。
「学校。荷物、取りに?」
「そっか。気を付けてね?」
「はい」
「宮河ぁ〜!」
怖い怖い。
声が違う。
不良みたい……
最近女の子らしくなったと思ったんだけどな。
「すみません。お待たせしました」
俺は軽く走って愛生の前に。
「お待たせ過ぎなんじゃぁ!」
「はい」
「はいっ。持ってって」
何この声の変え方。
「はい?」
「あたしが準備してあげたから」
恩着せがましさは全く感じなかった。
自然、過ぎて。
「ありがと」
愛生はいつもの笑顔で首を振った。
「久城さん、大丈夫?」
「うん。ちょっと色々あったけど」
「色々?」
「まぁ、落ち着いたから大丈夫じゃないかな?」
「そう」
そうは言っても心配そうな愛生。
優しいからね。
俺の周りには優しい人がいっぱい。
「愛生」
「ん?」
「今日、これから暇?」
「えぇ、まぁ」
「来てくれない?」
「は?」
「いや、すいません。失礼しまーす」
俺は家に逃げようとした。
「良いわよっ!」
俺はその声に振り返った。
「しょうがないから、行ってあげる」
これは流石に感じたね。
「みんなっ!行くよっ!」
愛生の元気な声を合図に、夕里と優が出てきた。
「健の家に〜?」
「GO!」
楽しそー。
「しょうがねぇからついて来い」
「嬉しいくせにぃ〜?」
最高に。
「別に」
なんて素直じゃない俺。
「可愛いねぇ。素直になればもっと可愛い」
顔が赤くなったのが分かる。
冷たい風が吹くことを願ってる。
この頬の熱を冷ますような、冷たい風が。
「健くんっ、背負ってって」
「ざっけんな」
「って言いながら背負ってくれるのね」
「もう乗ってんだもん」
乗ってる感じもしないほど軽いけど。
女ってこんなもんなのかな。
そんな女に背負われた事ある気がする。
普通無理だけど。
何かやってるのかな。
「眠ーい」
「はぁ?我慢しろ」
「無理ー」
「ったく。寝たきゃ寝ろ」
「健くんかっこいぃーっ」
「冷やかし愛生」
「そのさ、イントネーション変えるのなんなの?」
「普通じゃつまらんよ?」
「楽しさ求めてないけど」
優くん、助けて。
「んじゃあ愛生、背負って?」
「ぶっとばす」
愛生、お怒り。
「ケッ」
ケッ。
「はぁい、着きましたよ。夕里様?夕里様?」
俺は軽く背中で眠る夕里を揺らした。
「夕里はなかなか起きないよ?」
十分分かってるつもり。
「おっ、健と沢山のお客様」
「ただいま」
「おかえり」
「やっぱ翔かっこいいよね」
「俺の弟だから」
「いや、それはよく分かんない」
「ぶっとばす」
そして俺の部屋は再び賑やかに。
久城と居たときは、賑やかって感じではなかったけどね。
「夕里起きないねぇ〜っ」
「夕里はもう一回寝たらダメだよ」
「ちょっと?ダメって何かしら」
起きてやがる。
「夕里、いつの間に……」
「気づかぬ間に」
誰かの弟そっくり。
「んっ、んんーーっ」
「夕里お嬢様、よく眠れました?」
「帰りたくなぁ〜い」
「じゃあ泊まってく?」
優が余計な事を。
「良いんじゃなぁい?」
良くないよ……
「今日どうせ金曜日だしさっ」
「イェーイ!」
みんなが楽しいならいいんだけどさ。
けど、多過ぎじゃない?人数。
「じゃあ一回全員、家帰って荷物持ってきましょっ!」
愛生さ〜ん。
優が余計な事言うから。
まぁ、お陰で楽しい土日を過ごせそうだけど。
「それぞれの家に〜?」
「レッツゴー」
「ゴー!」
みんなは楽しそうに家に戻った。
本当に何もなくて、何も聞こえなくて。
けどやっぱり、これが落ち着く。
この時だけは、何も考えてない。
誰も来ない、この場所。
久城に、そんな場所はないみたいだけど。
俺は幸せだね。
「健」
「わっ!ちょい、んだからさぁ……」
「明日暇?」
最後まで言わせて欲しいかな。
「暇だけど?」
翔は何かを企んでるような笑みを浮かべる。
なんて不気味な。
「じゃあっ」
楽しそうですね。
「わっ」
翔に驚かされて、携帯に驚かされて。
そんな携帯の画面には、『愛生』の文字。
やべっ。
忘れてた。
「は、はい?」
『はいじゃねぇよ』
「はい……」
『お前荷物どーすんの?』
お前。
「えっ?荷物?」
『学校の!』
凄い怖いんですけど。
相当怒ってらっしゃる。
「はい。すみません」
『謝れとか言ってねぇし。取り来んならさっさと来い』
「あぁ、はい。ただいま」
俺は電話を切った。
「怒られてたね」
「いっつも言うけどさ、いつの間にいんの?」
「気づかぬ間に」
「ん〜、まぁいいや。俺ちょっと行ってくるから」
「えっ、どこ行くの?」
弟が最高に可愛いと感じる瞬間。
「学校。荷物、取りに?」
「そっか。気を付けてね?」
「はい」
「宮河ぁ〜!」
怖い怖い。
声が違う。
不良みたい……
最近女の子らしくなったと思ったんだけどな。
「すみません。お待たせしました」
俺は軽く走って愛生の前に。
「お待たせ過ぎなんじゃぁ!」
「はい」
「はいっ。持ってって」
何この声の変え方。
「はい?」
「あたしが準備してあげたから」
恩着せがましさは全く感じなかった。
自然、過ぎて。
「ありがと」
愛生はいつもの笑顔で首を振った。
「久城さん、大丈夫?」
「うん。ちょっと色々あったけど」
「色々?」
「まぁ、落ち着いたから大丈夫じゃないかな?」
「そう」
そうは言っても心配そうな愛生。
優しいからね。
俺の周りには優しい人がいっぱい。
「愛生」
「ん?」
「今日、これから暇?」
「えぇ、まぁ」
「来てくれない?」
「は?」
「いや、すいません。失礼しまーす」
俺は家に逃げようとした。
「良いわよっ!」
俺はその声に振り返った。
「しょうがないから、行ってあげる」
これは流石に感じたね。
「みんなっ!行くよっ!」
愛生の元気な声を合図に、夕里と優が出てきた。
「健の家に〜?」
「GO!」
楽しそー。
「しょうがねぇからついて来い」
「嬉しいくせにぃ〜?」
最高に。
「別に」
なんて素直じゃない俺。
「可愛いねぇ。素直になればもっと可愛い」
顔が赤くなったのが分かる。
冷たい風が吹くことを願ってる。
この頬の熱を冷ますような、冷たい風が。
「健くんっ、背負ってって」
「ざっけんな」
「って言いながら背負ってくれるのね」
「もう乗ってんだもん」
乗ってる感じもしないほど軽いけど。
女ってこんなもんなのかな。
そんな女に背負われた事ある気がする。
普通無理だけど。
何かやってるのかな。
「眠ーい」
「はぁ?我慢しろ」
「無理ー」
「ったく。寝たきゃ寝ろ」
「健くんかっこいぃーっ」
「冷やかし愛生」
「そのさ、イントネーション変えるのなんなの?」
「普通じゃつまらんよ?」
「楽しさ求めてないけど」
優くん、助けて。
「んじゃあ愛生、背負って?」
「ぶっとばす」
愛生、お怒り。
「ケッ」
ケッ。
「はぁい、着きましたよ。夕里様?夕里様?」
俺は軽く背中で眠る夕里を揺らした。
「夕里はなかなか起きないよ?」
十分分かってるつもり。
「おっ、健と沢山のお客様」
「ただいま」
「おかえり」
「やっぱ翔かっこいいよね」
「俺の弟だから」
「いや、それはよく分かんない」
「ぶっとばす」
そして俺の部屋は再び賑やかに。
久城と居たときは、賑やかって感じではなかったけどね。
「夕里起きないねぇ〜っ」
「夕里はもう一回寝たらダメだよ」
「ちょっと?ダメって何かしら」
起きてやがる。
「夕里、いつの間に……」
「気づかぬ間に」
誰かの弟そっくり。
「んっ、んんーーっ」
「夕里お嬢様、よく眠れました?」
「帰りたくなぁ〜い」
「じゃあ泊まってく?」
優が余計な事を。
「良いんじゃなぁい?」
良くないよ……
「今日どうせ金曜日だしさっ」
「イェーイ!」
みんなが楽しいならいいんだけどさ。
けど、多過ぎじゃない?人数。
「じゃあ一回全員、家帰って荷物持ってきましょっ!」
愛生さ〜ん。
優が余計な事言うから。
まぁ、お陰で楽しい土日を過ごせそうだけど。
「それぞれの家に〜?」
「レッツゴー」
「ゴー!」
みんなは楽しそうに家に戻った。
