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Best Friend〜姿を変えた君と〜 2


久城杏梨との距離がほんの少し近付いた頃に、3年生と
しての小学校生活は終わりを迎えた。

そんな俺はもう4年。

1年、4年、6年。

俺が小学校の中で一番嫌いな学年。

1年は『もう小学生なんだから』と言われ。

4年は『もう高学年なんだから』と言われ。

6年は『もう卒業生なんだから』
   『もう最高学年なんだから』
   『もう中学生になるんだから』と言われ。

6年、キツい。

最高学年と言ってもそいつ等はまだ12歳とか13歳。

そんな子供にプレッシャーをかけるいい年した大人。

正直、引きます。

どん引きっす。

そんな、久城とは違って同級生ではなく学校側の大人を
バカにしてる俺。

これを出していたらかなりの問題児。

出さないからもっと問題児かも。

裏で何を考えてるか分からない。

俺の一番苦手なタイプ。

それが、他人から見た俺。

そんな最高問題児の俺は今年もパーカーのポケットに手を突っ込み、紙の前が空くのを待っていた。

久城杏梨と、宮本愛生と共に。

愛生はまだ良いとして、久城杏梨はキツい。

さっきから何か見てるし。

どうかその目のピントが俺でないことを願う。

俺は、背景の一部でいい。

こんな黒い物体、外で見ないけど。

「宮河くん、ジーパン似合うのね」

何。

怖いんですけど。

いきなり声掛けるとか。

さんざん観察しといて答えはそれですか。

本当、怖いっす。

「それはどうも」

そんな感情をなんとか隠し、冷たく返した。

「結構人見知り?」

「そうかも!」

俺はキツめに愛生を見た。

愛生はすぐにそれに気付き、黙った。

本当、あんな態度を愛生にとってた自分が信じられない。

今じゃ愛生が居ないとダメなのに。

「そろそろ良いんじゃない?」

「健?」

「あ、何」

「そろそろ行かない?って。久城様が」

様。

「あぁ」

俺は二人を待たせ、一人で紙の前へ。

そして俺は今年も見つけた。

『久城杏梨』

その、四文字を。

まぁ、2年くらいあるか。

俺はあまり気にせず帰った。

「随分早かったじゃん?」

「そうでもない」

俺はそう言って愛生の隣を通り過ぎ、家に向かった。


<2016/08/04 09:43 秋の空>消しゴム
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