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Best Friend〜姿を変えた君と〜 2


宮河くんとはかなり話すようになった。

今じゃお互いの家に行く事もある。

私が友達を呼ぶなんて一度もなかった。

友達と呼べる友達ができたのも、初めてだった。

そんな時、6年生の私達を引き裂くような出来事が。




















「杏梨」

「はい」

「今度は……どこだったか?」

娘呼んどいて。

覚えとけよ。

「ハワイの方へ」

母親が答える。

ハワイとか。

もう結構行きませんでした?

「という事だ」

「はい。分かりました」

何故家族に敬語?

このストレス、半端ない。

「帰って来るのはいつになるか分からない」

「はい……」

なんで親のためにこの私まで行かなきゃいけないのかね。

宮河くんと、もっと話したい事もあるのに。

「まぁそういう事だ」

どういう事だよ。

「はい。失礼します」

私はなるべく音を立てずにその部屋を出た。

なるべく音を立てずに階段を上り、ベッドに飛び込む。

そうしたら、勝手に涙が出てきた。

決して耐えてたわけでも辛いわけでもない。

『帰って来るのはいつになるか分からない』

もう、もう二度と会えないかもしれないの?

宮河くんと?

やっと、やっとお互いの緊張も解けてきた頃。

あの宮河くんが私と話をしてくれるようになったのに。

明日は私がここ、日本を旅立つ日。

大切な、最高の友達、宮河健を置いて。

「宮河……くん…」

『いつになるか分からない』

父親の言葉が頭で繰り返される。

「やだ……うっ……」

私はなるべく声を漏らさずに泣いた。

誰か入ってくるからね。

あまり騒ぐと。

宮河くん、ごめんね。



明日が、最後……

<2016/08/04 10:23 秋の空>消しゴム
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