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幻獣師
- 第1章 麒麟の“りん” -

ゼェ、ゼェ。
体は酸素を求めて、口をはくはくと開閉し続ける。それでもまだまだ苦しいのは、今現在、僕が忙しいからだ。

「待てェ、ックソガキィ‼︎」

背後からは、低く、地に轟く男の声。ガチャガチャと、重苦しい武器を振り翳しているのが見えた。きっとあの斧で、僕を叩き折るつもりなのだ。

…そんなことになってたまるか。

「…ゔぇ、えッ…誰が待つかよ、馬ァ鹿‼︎」

十分に踏ん張って、崖から飛んだ。「あのガキィィイ‼︎」という、泣ける送り文句を背に、盗品を腹に抱えて。


思えばそれが、僕と彼女の出会いだったのだ。

<2016/08/07 20:38 わかめ>消しゴム
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