おためし小説投稿

登録一切不要で小説投稿!
文字サイズ変更 
青鬼 小説まとめ
- 一章 転校生と天才と委員長それから… -

杏奈の案内でシュンの住む公団住宅へとやって来る。インターホンを部屋の前で軽く鳴らしてみる。そして一分。
「・・・・・留守でしょうか?」
もう一度押してみるも結果は変わらない。
「どうやら留守のようですね。今日は諦めて帰る事にしましょう。」
踵を返したのとほぼ同時に、勢いよく入り口のドアが開いた。
「・・・・・どうしたの?二人そろって」
ドアの向こうからシュンが現れる。一週間ぶりに会う彼は顔色も良く、とても風邪とは思えなかった。
「お、お見舞いに来たの…」
少し杏奈の白い肌が赤いのは…緊張でもしているのだろうか?
「一週間も学校を休んでるんだもん。風邪が悪化でもしたのかと心配したじゃない。」
「あぁ、ゴメン。見ての通り、体は元気だから。」
笑って答える彼は学校で会うときよりもずっと元気そうだった。
「親は仕事に行ってて一人きりなんだけど………よかったら入って」
顔を伏せ、照れくさそうにシュンは言った。
「でも・・・迷惑じゃなかった?」
(平日の昼ドラマを見ているようですね……)
「全然。むしろちょうどよかったよ。ひろし君に見せたいものもあったし」
シュンに促されるまま彼の自宅へと足を踏み入れる。靴を脱ごうと腰を屈めたところで、ひろしは鋭い視線を感じた。顔を上げると、杏奈がこちらを睨み付けている。
「・・・・・・・・・どうしました?」
「・・・ううん、別に」
彼女は口を尖らせたまま視線を逸らした。
(もしかして怒っているのでしょうか)
原因はさっぱりだが杏奈の機嫌を損ねたことはどうやら間違い無いようだった。
ひろしは、それ以上気にすることをやめ、シュンの背中を追いかけた。

ひろし…天才なのに……
<2016/08/18 08:02 チョコレート★>消しゴム
Copyright(C) おためし小説投稿 Since2013 All Rights Reserved.