霊夢「幻想郷を選ぶか、現実を選ぶか、それは貴方次第よ。」
翔「ち、ちょっと待ってくれよ。いきなりそんなこと言われても・・・」
正直、戸惑いが隠せなかった。
いきなり見知らぬ世界に飛ばされて、
その見知らぬ世界を救うために現実を捨てろだなんて、意味がわからない。
それに・・・能力?とかも言ってたな。
翔「なぁ、霊夢」
霊夢「何かしら?」
翔「さっき、俺の能力がどうとか言ってたよな?」
霊夢「ええ、そうね」
翔「俺と全く同じ能力を持った人間が現れる可能性はないのか?」
そう聞いたものの、答えは何となく分かっていた。
俺と同じ能力を持つ者がいるのであれば、
俺と同じタイミングでこの幻想郷に飛ばされるはず。
それがないということは・・・
霊夢「その可能性はほぼないわ」
やはり霊夢からは、予想通りの返答が返ってきた。
翔「やっぱりそうか・・・あ、あと一ついいか?」
霊夢「?」
翔「どうして俺の持つ《創造を司る程度の能力》じゃなきゃいけないんだ?」
聞いた瞬間、察した。
霊夢「むしろそれ以外の能力でどうやってこんな惨状の幻想郷を復興するの?」
霊夢の言うとおりだ。
一度破壊された物を直すには一から創造するしかない。
翔「・・・」
霊夢「貴方を巻き込む様なことをしてしまったのは悪いと思ってるわ。
でも・・・でも、私達がどれだけ力を尽くそうと状況は悪化するばかり」
翔「・・・」
霊夢「私は、この幻想郷が大好きなの。理由は有耶無耶だけど、それがいいの。
その幻想郷が今ピンチなの。危ないの。でも、私には何も出来ない。」
翔「・・・」
今は黙って聞くしかなかった。
霊夢「だから助けて欲しいの!無茶なお願いだとわかっていても!
私には・・・私にはこうやって助けを求めることしかできないから・・・ 」
しばらく黙っていたが、
やがて、俺はゆっくりと口をひらいた。
翔「・・・そうだな、確かに無茶なお願いだ。だから無理だ」
霊夢「・・・・・・」
翔「って言われたらどうするんだ?」
霊夢「・・・え?じ、じゃあ!?」
翔「代わりがいないんじゃ、しょうがないからな」
霊夢「本当にありがとう・・・」
翔「気にするな。それで、具体的には何を?」
それがわからないことには、助けようがない。まずは、そこからだ。
霊夢「そうね・・・とりあえず貴方には、能力の使い方を覚えてもらうわ」
翔「わかった、よろしく頼む」
霊夢「こちらこそ」
こうして、俺の幻想郷復興が始まった。
~次回に続く~
